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【お寺の効能】 光岡

2012年02月27日 | お寺のよこ

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「お寺のよこ」の名前を口にすると、大抵の方はもう一度名前を聞き返すか、苦笑するか、「お寺の隣だなんで縁起でもない」と名前を間違えた上にやや批判めいた口調で私を責め立てるかのいずれかの反応を示します。
しかし、冗談でも何でもなく「お寺のよこ」はその名の通り四方をお寺に囲まれています。事実「お寺のよこ」がある場所は、養源寺というお寺の参道に位置しており、少し歩いただけでも連光寺、徳源院、常徳寺、西行寺、光源寺とお寺があります(因みに連光寺は「お寺のよこ」の隣に位置し、司馬遼太郎の「街道をゆく〜本郷界隈〜」という書物の中に名前が出てきていますし、光源寺は別名「大観音」と呼ばれており、とても大きな観音様を奉っていることでも有名です)。

私はお寺がとても好きですので、最高の職場環境であると思っています。少し足を伸ばせば観光名所としても有名な谷根千(谷中・根津・千駄木)があるので、休日にも関わらず、「お寺のよこ」界隈をうろつくこともしばしばです。

ここでふと「自分は何でお寺が好きなんだろう」と考えてみます。お寺が好きと言ってもお寺の建物(本堂等)をまじまじと見る訳でもありませんし、仏像に興味がある訳でもありません。宗教心が特に強い方でもないです。恐らく私はお寺の持っている、建物や境内や庭等が醸し出す空間が好きなのだと思います。それは「間(ま)」というものにも通じるものなのですかね。事実、お寺に行ってすることと言えば、その空間に包まれながら考えごとをすることでした。お寺の持っている「間」の中に包まれると、考えていることがまとまることが良くあってすっきりします。となると、「お寺が好き」というよりも「お寺に行って考えごとをするのが好き」ということになるのかもしれません。

私は、お寺が持つ「間」というものにはとても魅力を感じています。「間」があるからこそ想像力がかき立てられたり、ついつい速くなりがちな自分の呼吸が整うような感じがするのです。

「お寺のよこ」はそんな素敵な「お寺」に周囲を囲まれています。その効能を十分に活かさないと、それこそバチがあたるというものなのかもしれません。

10:12 | Posted by admin