log

【利用者さんのバトルに学ぶ】 松林

2013年09月04日 | きみさんち

職場の利用者さんに、犬猿の仲の方がおりまして。
本日も、少々、バトルが繰り広げられました。

切っ掛けは、よく働く利用者さんが、薬剤師としてここに居ると認識している利用者さんに、食器の片付け方で難癖を付けられ。。。

「何もしないあんたに、そんな事言われたくない。だったら、自分でやりなさいよ!」
「私は管理薬剤師ですから、そんな事は致しません。だったら、あなたは薬剤師の仕事が出来るんですか!」
「薬剤師ばっかり言ってるけど、聞き飽きたわ!」
「薬剤師の免許、国家資格も持っています。」

こんなやり取りが3分程行われ、働く利用者さんが「働きもしないで」と言い自室に戻ります。

その時、廃品回収車が職場の前を、大きめのボリュームで通り過ぎました。
『こちらは廃品回収車です。ご家庭で不要になりましたテレビ、 エアコンなどはございませんか?壊れていても結構です。どうぞお気軽にお声をお掛け下さい。』

リビングに残った薬剤師認識の利用者さんが一言。
「あの方、持って行って貰いましょうかね」

大爆笑。

「今日はブラックユーモアが出ましたね」と笑いながら私。

やり合っている最中も、他の利用者さんと、何となく微笑ましく見守っていましたが、あの一言には拭き出しました。

傾眠していた利用者さんも、目を覚ます程のインパクト。
何事?と。

その後「言いたい事言ってスッキリしましたけど、大きな声出してしまってすみません」と、物凄く良い笑顔をしています。

自室に戻った利用者さんは、そのストレスを発散すべく、買い物に出られ、メモ帳とバターロールを本日も購入してきて、スッキリなご様子。

そんなお二方を見て、そして、その場を俯瞰で見て思った事は、感情って大事な事なんだなということでした。

切っ掛けがあって、意見を述べて、それが癇に触ったら言い返す。
その光景を、第三者はどう捉えているのか。
その第三者に、自分の気持ちに、どう解釈を付けるのか。

他人同士が一緒に生活をしているグループホームですが、犬猿の仲は存在しますし、それだからこそ、個人という人格を尊重するべきなんだと、強く思わされた本日のバトルででした。

利用者さん同士、我慢している所はありますが、時として、あんな風に本音で言い合えるのって凄い事だと思います。
自分を持っているって事ですからね。

私は、最近、言いたい事は言えているだろうか。
自分を持っているだろうか。
やはり、この仕事の奥は深く、大変ですが、面白い事を学んだバトルでした。

12:37 | Posted by admin