log

【はさみ】  のんびり家3F 浅井

2014年11月26日 | のんびり家::のんびり家 3F

のんびり家でお仕事をさせて頂くようになってもうすぐ1年。
業務はそれなりに覚えたものの、 肝心の支援は?というと・・・。
相変わらず、考えながら悩みながらの日々です。
仕事を終え、のんびり家を出て家に着くまでの時間が反省タイムです。
でも家に着いたら仕事の事は一旦忘れ、今度は祖母との触れ合いタイムです。
突然ですが、我が家は、私の祖母(もうすぐ95歳)と、主人と私の3人暮らしなのです。
つい先日、祖母の服薬の介助と見守りをしていた時、ふと、いつも当たり前のように薬の袋を開けてから渡してい
るけど、まだ自分で開けられるのかな?と思い、袋のまま渡してみました。
すると祖母は、動かしにくくなっている指先で一生懸命開けようとしています。
暫く悪戦苦闘するも開けられず、顔に苛立ちが見え始めました。そろそろ「開けて!」と言ってくるか「もういや!」と放り投げるか、 どちらかだろうと思って見ていたら、祖母はこう言いました。
「はさみどこ?」
これは私にとって予想外の答えでした。 はさみを渡すと、不器用ながら薬の袋を切りました。
あれ、まだはさみ使えたんだ? じゃあなぜ、薬の袋を開けて渡すようになったんだっけ? なにか理由があっての事だったっけ?
思い返してみたら、理由はありました。
[袋を開けずに渡すと見守りに時間が掛かるから]
祖母側の理由じゃありません。私側の都合でした。
今よりも更に無知だった私の祖母に対する介護は、自立支援なんていう発想自体が皆無で、安全を最優先にしてきたつもりだったけれど、 合理性が最優先であった事を思い知らされました。
[祖母は自分で薬の袋を開けられるのか?]
のんびり家の一員になっていなかったら、きっとそんな事に興味を持てていなかったと思います。私もこの1年で、ほんの少しは成長出来たのかな?
知った気にならない事。勝手に諦めない事。決め付けて思考を停止しない事。見ようとしなければ見えないものがある事を忘れずに。2015年は、もう少しスピードを上げて成長したいと思います。

14:33 | Posted by admin