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【過去を知って未来を思う】  きみさんち 松林

2017年08月31日 | きみさんち

きみさんちには、101歳の入居者さんが暮らしています。
毎日元気に歩かれ、食事を沢山食べられて、、、と続きたいところですが、そこは101歳のご高齢、流石にその様なお姿を見る機会も無くなり、その生活は、ベッド上が主な場所となり、お出掛けは車椅子に乗ってのものとなっています。
そんな入居者さんにも、もちろんお元気な頃があり、15年程前の映像には、杖を突いて歩かれたり、他の入居者さんたちと食事の支度をしているお姿がありました。
その頃、私はきみさんちには居ませんでしたので、その映像を見ると、とても不思議な感覚に包まれるのです。
元気に歩かれている過去の映像と、ベッド上の現在のお姿。確かに映像は存在しますが、想像をも必要とする映像だと思ってしまうのです。
どういう事かというと、自分で“元気な頃があり”などと言っているのは、映像でしか知らないから、映像の部分しか知らないから、他の生活シーンは想像するしかないのです。
映像には「きみさんちの前には緑があって気持ち良いね。緑があると空気が奇麗になるからね」と、穏やかにお話になっているシーンもあります。
自然が大好きで、とても穏やかな方だと知ることができます。
残念ながら、もう、そんな話をしてはくれませんが、そんな人となりを知る事で、その方との距離感が縮まるような気がします。
現在、先の方の映像の様に、元気に買い物に出掛け、食事を全部召し上がり、言いたい事をハッキリ仰る入居者さんたちが暮らしています。
その方たちの15年後はどんな生活になっているのでしょうか?
それは誰にも分りませんが、その方たちが望まれた生活になっていて欲しいと、強く思います。
皆さんのできる可能性を奪うことなく、皆さんの未来を想像しながら、仕事ができれば良いなと思っています。

10:11 | Posted by kimisanchi