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【楽しみ】  お寺のよこ 元谷

2018年09月30日 | お寺のよこ

先日、Kさんの同窓会の招待状がこちらに届きました。
Kさんもぜひ参加したいと楽しみな様子で、僕と同伴で同窓会に参加するという運びになりました。
お酒も1杯までなら、と医者から許可をもらいKさんに説明したのですが、これがなかなか難しくその日から毎日、僕の顔を見れば「お酒は3杯飲むからね。」とうれしそうな表情で僕に詰め寄ってきます。
日に日に目的が同窓会よりもお酒を飲むことに変わってるような雰囲気もあり、当日 生ビール1杯とノンアルコールビールでなんとか楽しんでもらえるだろうか不安でした。
同窓会当日、同級生のことには一切触れず行きの電車からずっと「お酒は三杯飲むからね」僕に言い続け会場に到着。
同窓会そっちのけでお酒を飲む気持ちがひしひしと伝わってきました。
僕は僕で知らない人の同窓会に参加するというのは中々緊張するもので、挨拶もそこそこに会場の席に座りますがどうも落ち着きません。
Kさんも、何せ60年ぶりの再会ということなので、誰が誰やらわからない様子。
話す相手に困り席に座った後も隣の僕に「お酒は三杯飲むからね」と決意表明をします。
あっという間に生ビールを飲み干し、ご自身で追加の生ビールを注文。
ウエイターさんには、生ビールの体でノンアルコールビールを持ってきて欲しいと極秘で伝えます。ウエイターさんも気を使って下さり「生ビールです」とノンアルコールビールを持ってきてくださいました。
しかしKさん一口飲んだ瞬間「これお酒じゃないじゃない!」と。
流石です。泡しか飲んでないのに気付きます。
いよいよ困ったところで、話しかけてくださったのがKさんのご友人でした。
最初はKさん、誰だかわかっていない様子でしたが昔の話をするうちに徐々に思い出してきた様子。特別仲の良かったご友人のようで話も膨らみます。
お酒そっちのけで「写真を撮ろうよ」とKさんが持参したカメラでご友人に話しかけては撮り収めていきます。
会も終わり、次回も是非呼んで欲しい、絶対に行くからと友人と硬い握手を交わして別れます。
帰りの電車で「次は三杯飲むからね」とKさん。
また友人とお酒を飲みたいという気持ちがひしひしと伝わってきました。
こちらが出来ることは限られてます。
その中でいかに、ご自身で楽しみを獲得していくことが出来るのだろうか。
支援をする上での可能性を考えさせられる会になりました。

15:58 | Posted by kimisanchi