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【選択】  お寺のよこ 光岡

2019年09月30日 | お寺のよこ

少し古い話となりますが、5月に入居者のUさんと上野国立博物館の「東寺展」に出掛けて来ました。展覧会の広告が新聞に掲載されており、Uさんが「これ行ってみてえんだよなあ」と仰ったことがきっかけでした。
当日は、お昼前にお寺のよこを出発する予定でしたので、Uさんに「お昼何食べます?」とお伺いをたてたところ、ひとしきり考えられた後に「藪そばって知ってる?上野にあったと思うんだよなあ」と。ネットで調べたところ上野駅周辺に「上野藪そば」を見つけました。ご本人にそのことを伝えて昼食はそこで食べることに決定しました。
順番としては上野藪そばで昼食→展覧会の流れにしようと話していたのですが、上野藪そばに到着すると店前には長蛇の列。蕎麦屋なので回転率は良いかと思い「どうしますか」と尋ねたところ「別に昼飯は遅くなっても構わねえよ。博物館行った後だったら丁度空いてんじゃねえか」とのこと。タクシーに乗るのも微妙な距離でしたので、上野公園を横切って国立博物館まで散策することにしました。
当日は日曜日ということもあり博物館は結構な賑わいを見せていました。Uさんも始めは緊張気味のご様子でしたが、途中館内のショップで東寺に関する書籍や展覧会の図録をご覧になってからは集中力が一気に増されたご様子。特に図録は何度も見返されていたので「この内容でこの値段だったら良いですよね」と話し掛けると、「あんた買う?買うんだったら一緒に買うか」と仰りご購入。購入後はずっと大切そうに抱えてらっしゃいました。
結局博物館は特別展(東寺)のみならず常設展もしっかりとご覧になられ博物館を出たのが15時前。その後藪そばまで移動しました。Uさんが仰ったとおり、この時間では並ぶこともなくスムーズに店内へ。ご本人は、なめこおろし蕎麦を召し上がり「旨いねえ」「酒でも少し飲みたいねえ」と上機嫌。蕎麦湯が入った容れ物もお気に召したご様子で「これは全部銅で出来てるのかい。洒落てるねえ。持って帰りてえぐらいだ」と。その後はご機嫌なご様子でお寺のよこに帰宅されました。
あれから3ヶ月。私の顔を見ては何度も「今日時間あるかい。また上野行って展覧会でも見た後に蕎麦でも食いに行こうじゃないか」と仰います。行きたいですねえ。でも今は暑い盛りです。涼しくなったら是非お供させて下さい。

09:27 | Posted by kimisanchi