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【1世紀生きている高齢者のつぶやき】  きみさんち 田中

2021年10月31日 | きみさんち

うちの祖母が一言。
「長生きってするもんじゃないね」
どうしてと聞くと淋しいじゃないかと神妙な面持ちで話してくる。
兄弟(姉妹)も娘も皆いなくなっちゃうじゃない、淋しいと。
今はどうなのと聞き返すと「・・・・・」言葉に詰まる。
デイケアに今現在通っているが、そのとても仲が良かった人がつい最近お亡くなりになったらしい。そんな事も落ち込みの原因なのじゃないかと思う。
全国ひきこもり状態が続いていたため、外での状況が全く掴めず、ふと気がつくと周りにいた自分より歳が低い親友が次々といなくなり、孤独感で一杯、と言うよりも自分だけ取り残された感が強いように感じる。
巷では、独居老人の孤独死などが問題視されているが、一人でなくとも、家族がいたとしても歳をとると淋しい思いをするものなんだなと思いました。
今まで出来ていた事が出来なくなる不安。人の手を借りてまで何かをしなくてはいけない自分、かえって足手まといなんじゃ・・・と言う不安。
不安だらけの中生活していたらやはりそう思うしかなくなってしまうのだろう。
大正・昭和・平成・令和と生き抜いている人の「長生きってするもんじゃないね」と言う言葉の重み。今現在きみさんちで新しくご入居されたMさんの
「ここに来てあなたに会えてよかった。だって一人は淋しいんだもの」と言う言葉と重ねるとこの文章を綴っている自分でさえ心に刺さるものがある。
長生きが良いのか悪いのか私には分からない。心理学者でもなければ医者でもない。
何が今の祖母にとって良いのか悪いのか、きみさんちの理念を参考に考えていきたいと思う。

12:08 | Posted by kimisanchi