出勤の途中に目撃した風景。
5歳くらいの少女が「マリちゃんマリちゃん、おいでおいで」と叫びながら走って僕の前を通り過ぎた。
数秒後、マリちゃんと思われる犬が、少女に追い付こうと走ってきた。
が、そのスピードがもの凄く遅いんである。
その後に走ってきたのが、マリちゃんにから伸びるリードを持ったおじいちゃんなんである。
少女が無邪気にはしゃぐもんだから、マリちゃんは嬉しくって早く追い付きたい様子だが、リードを持っているのがおじいちゃんなんで、身体が伸びきらずに舌を出しながら走っている。
おじいちゃんはリードを離さない様にしっかり握っているもんだから、こちらも顎を出してヒーヒー言いながら走らされている。
少女は叫びながら振り返りもせず走っている為、そんな過酷な状況に気付いていない。
その3人は距離が縮まる事の無いまま、僕の前をあっという間に走り過ぎて行った。
おまけに、おじいちゃん、浴衣に草履なんて格好だった。。。
「おじいちゃん、マリちゃんと散歩いこう。」
「ええよ、行こう行こう(孫と散歩なんて嬉しいわい。近所の連中に羨ましがられる事じゃろうのう)。」
おじいちゃんの目論見は全て裏目に。。。孫と散歩なんてのどかな次元を超え、ご近所綱引きマジ走りになってしまうとは。
その後のおじいちゃんがどうなったのか、知る由もないのが残念であるが。
途中で息絶えてマリちゃんに何処までも引きずられ。。。いや、そんな事は無い、事を願うばかりである。
アーメン(願ってない?)