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【全治三週間の痛み】  きみさんち 松林

2021年02月25日 | きみさんち

去る、11月7日の朝のこと。それは、突然やってきました。
歩けるようになったのが嬉しいらしく、広くもない我が家をあちこち歩き回り、ベランダに出てしまいそうになった我が子を抱え上げようとした瞬間です。
ペキペキッ!という音と同時に腰に激痛が走り、畳に膝を着いたまま動けなくなってしまったのです。
その後、整形外科へ通院して、検査で椎間板ヘルニアである事が分かり、三週間の療養が必要であると診断され、職場には多大な迷惑を掛ける事になりましたが、上司が快く療養を認めてくれたため、三週間の休暇を頂く事になりました。
椎間板ヘルニアの痛みは、経験した人ならばお分かりでしょうが、椅子に座るのも、靴下を履き替えるのも、洗面をするにも、激痛と戦いながらなのです。
なので、家事も出来なければ、子守も出来ない、所謂、役立たずな状態なですから、家に居ても居場所が無い様に思ってしまいます。結構な落ち込みです。
歩く事も困難なため、杖を購入したのですが、子供が珍しがって持って行ってしまったりと、子供に苛められたりもしました。
通院などで出掛けた時も、杖を頼りに歩いていると、結構な高齢の方にスタスタと抜かれたり、すれ違う人が大きく避けて行ったり、通常であれば10分も掛からない駅までの道程が40分も掛かったり、駅のホームでベンチの席を譲られたりと、身体能力の衰えを自覚する機会と沢山出くわし、気持ちまでもが衰えて行くようでした。
そんな時、ふと、普段から杖を使用している入居者さんを思い出しました。
その方は、いくらお誘いしても、買い物や散歩にすら一緒に出掛けてくれない方なのです。
理由を尋ねると、私が行くと迷惑が掛かるからと、答えられます。
迷惑ではありません、むしろ、歩かないともっと歩けなくなるからと、何度もお誘いしますが、迷惑を掛けたくないと、頑なです。
残念な気持ちでお誘いを諦めていましたが、杖を突きながら歩いてみると、何となく気持ちが分かるような気がしました。
また、以前出来た事が、病気や怪我、加齢などで難しくなってしまう悲しさや恐ろしさも、身をもって体験しました。
これを書いている現在、腰はすっかり良くなり、職場に復帰させて頂いていますので、療養中の体験を生かせる様に頑張っていくつもりです。
そして、きみさんちの入居者さんやスタッフ達に、感謝としてお返しできればと考えています。
余談ですが、我が子は、仕舞ってある杖を持って来てくれる様になりました。

08:34 | Posted by kimisanchi