4月10日にお寺のよこのオープン時からご入居頂いていたNさんがお亡くなりになりました。その際にかつてお寺のよこで働いていた先輩、後輩のスタッフに訃報を伝えるべくメールでお知らせをしたところ、それぞれの方から返信を頂きました。その返信内容を一つ見てもその方の人となりを表しており、そのどれもが有難かったですね。激励の言葉を頂いたもの、簡潔にお悔やみの言葉が書かれている行間にNさんへの思いが滲み出ているもの等様々でしたが、そのどれもに共通していたのが「Nさんは最後まで頑張ったんですね」という確認の言葉でした(表現のニュアンスはそれぞれ微妙に異なりましたが)。今はお寺のよこで働かれてはいないけれど、そのような思いを抱いていた人達にNさん始め入居者の方は支えられていたという思いを新たにしました。勿論支えられていたのは入居者さんばかりではなく、私自身もそうなのだと。
私がお寺のよこに入職したのは6年半前ですからNさんはお寺のよこでは4年近く私よりも先輩となります。その4年間のNさんを私は知りません。その4年の間に多くのスタッフがNさんを支え、またNさんに支えられながら生活をしてきたのだと思います。そして私が入職してからも沢山のスタッフがNさんを支え、Nさんに支えられながら生活をしてきました。Nさんの意思を全て汲み取れた訳ではないでしょうし、不十分な点も多々あったかと思います。しかし、Nさんはお寺のよこで10年以上頑張って生活をして来られました。それはひとえにNさんの力があってこそではありますが、Nさんを支えてきたお寺のよこのスタッフの力もあったのだと思います。先述したOB、OGがともに過ごした時間、今お寺のよこに居る我々スタッフがともに過ごした時間、その集積の上にNさんの生活もあったのだと思うと、私達は入居者の方を支えるとはどういうことなのかを真剣に考えなくてはいけないですし、入居者の方とともに過ごしている時間を大切にしていかないと罰があたりますよね。出来うることならスタッフの入れ替わりがないに越したことはありませんが、お寺のよこから離れ別の道を辿ることになるスタッフには、時間の多寡に関わらず入居者さんを支え次に繋げていったことを誇りに思い、入居者さんとともに過ごした時間を少しでも思い返してもらえればと思っています。