夏が好きです。もしかしたら四季の中で一番好きな季節かもしれません。
特に海水浴やキャンプ等レジャーを楽しむ訳ではありません。じりじりと強い日差しの中散歩をしたり、汗をかきながらのんべんだらりと昼寝をすることが好きなのです。ありていに言ってしまえば、ぼんやり、のんびり過ごすことが大好きな私にとっては、夏はその最適な季節という訳です(冬は突き放されているような感じがして好きになれません。
日照時間も短いので一日を損した気分にもなります。夏はその逆で、得した気分になります。夜が好きな方は理解に苦しむでしょうが)。
しかし寄る年波なのかアラフォーになってきて大好きだった暑さが身に応えるようになってきました。一昨年は記録的な猛暑だったのですが、自宅で過ごしている際は殆ど冷房を使用しませんでした。しかし、昨年、今年と一昨年と比較したら暑さは緩和しているにも関わらず、冷房を使用する頻度が増えてきています。自分の体質が変化している証と言えるかもしれません。
お寺のよこでも、入居者の方が熱中症にならない為に、適度に冷房を使用しています。ただ、時々冷房が効きすぎているかなと思うときもあります。夏場に適度に汗をかくということは体温調節をする上でも大切なことなんですね。冷房を使用し過ぎると発汗機能、体温調節ともに低下する恐れがあります。となると、体調を崩し易くなる可能性が高くなります。冷房との付き合い方は工夫する必要がありますね。
私がお寺のよこに入職して初めての夏を迎えた時。お寺のよこでは冷房は殆ど使用されていませんでした。その際に入居者の方はどのように夏と対峙されていたか。ある入居者の方は暑くなるとふらっと縁側に行かれて風に当っておられました。暑さをものともせずに1時間近く外出されている方もいらっしゃいました。皆さん水分はしっかりと摂っており、大きく体調を崩される方はおられませんでした。皆さんの基礎体力や、夏の過ごし方の逞しさに驚いたことを憶えています。あれから6年余。半分以上の方が未だお寺のよこにいらっしゃいます。その時とは違い、自ら動くことが難しくなった方や水分を摂取する際に介助が必要な方が多くなりました。それに伴い冷房を使用する頻度も多くなってきています(その間に熱中症の危険性が世間的にもかなり高まってきていることも理由の一つではあるでしょう)。
ただ、語弊を恐れずに書くならば、もう少し冷房を使用する機会を少なくしたら、あっと驚くような夏の過ごし方を見せてくれる入居者の方もいるかもしれません。入居者の方の逞しさをもう一度見てみたいかな、と思うのはいけないこと(?)ですかね。