前回のどっこいしょから半年近く経ちました。私と入居者さんの不恰好なダンスは相変わらず続いています。
9?才のご淑女。外国育ちでおっとり優雅な雰囲気のYさん。100歳まで生きられた自身のお母さんが目標です。
小柄ながらも丈夫なYさんですが、腰を痛めてしまいました。
でも最近では、応診の先生にも腰は大丈夫よと答えられるぐらい良くなってきて、少しホッとしています。
一時はベッドに横になる時間が多くなってしまって、起きて貰うのが大変でした。
腰が痛いのよ、と言われてしまうとこちらも鬼ではありませんから、どうしようかな…と迷うのです。でも、出来る事はやって貰うのが、のんびり家の精神ですから、本人の様子を見ながら声かけをします。
Yさん、そろそろ起きませんか?
「起きます、起きます!」
暫くして、
Yさん、さあ、起きましょう!
「起きます、起きます!」
また少しして、
Yさん~!
「起きます、起きます!」
これが2時間ぐらい続く時もありました。
ある時、何度も繰り返される言葉に業を煮やした私は
「もう聞きあきました!!」
と言い返すと、
ケラケラと笑って、「聞き飽きましたは良いわねぇ」と。