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【育った場所】  のんびり家3F 吉田

2019年05月28日 | のんびり家::のんびり家 3F

お久しぶりです。のんびり家3階の吉田です。
普段は所属しているのんびり家でのエピソードをご紹介しているのですが、今日はぶなの実のBユニットでの話を紹介させていただきます。
なぜにぶなの実かと言いますと、3月でBユニットが一時休止となったからです。
10年近く前、私はぶなの実のオープニングスタッフとしてこの仕事をスタートさせていただきました。
管理者以外は全員未経験者で、毎日がてんてこ舞いだったことを覚えています。
隣の建築会社に乗り込み「うちの旦那出しなさいよ」と受付の方に怒鳴りつけてみたり、着物を持って質屋に行き、買い取れないと言われて憤慨して戻ってきたりと思い出が満載のAさん。
全盲であん摩マッサージを営んでいて、肩の調子を見てもらうと毎回のように「過労で手遅れだけど、俺のところに来れば良くなるよ」と営業トークを欠かさず、或る時はプレイボーイでもあったMさん。
散歩が大好きで、軍歌を歌いながら連日近所の公園で日向ぼっこを楽しんでいたTさん。
編み物を教えてくれたり、琴を弾いたりして楽しませてくれたNさん。
歌うことが大好きで、いつもちゃんちゃんこを着てムードメーカーだったMRさん。
染井のプチセレブで、季節の行事の度に自宅やご家族の世話だったり、仕事だったりを忘れずに思い出していたSさん。
どじょうが大好きでその話となると覚醒し、「どじょう食べないなんてもったいない人生だよ」と毎回のように話され、いつも並んで座っていたFさんとのコンビが絶妙だった、薬局の看板娘のIさん。
Iさんとのやり取りが絶妙で、近所の図書館に本を借りに行って寝る前には連日読書を楽しんでいたり、一緒に完成直後のスカイツリーに行ったりしたFさん。
IさんとFさんのコンビと連日の口喧嘩、キューピーちゃんが大好きで、三分クッキングに登場するキューピーちゃんを見ていつも喜んでいた、アンティークショップの奥様SMさん。
こちらは板橋のセレブで電気屋さんのおかみさん。
おちょぼ口ですごく小食だったのに、手毬寿司がよほど美味しく見えたのか一口でほおばってのどに詰まらせ、みなが青ざめたことが忘れられないKさん。
他にも、都合により一カ月程度しかご一緒できなかったのに、お世話になりましたと丁寧にあいさつしてくださったお医者さんのMGFさん。
たくさんの入居者さんが私を育ててくれました。
5年後も10年後も、私はぶなの実の入居者さんを忘れないと思います。
入居者さんの中には、目の前で死というものを見せてくれた方もいます。
その時の映像、かけた言葉、取った行動、至らなかった能力、全て鮮明に思い出せます。
こういう入居者さんの力を借りて、今の私たちがあります。
そして今は今まで関わった方々に返せなかったものを、のんびり家の入居者さんに一生懸命関わることでお返ししているつもりです。
そうなるとのんびり家の入居者さんに借りた力はお返しできませんね。
せめて利息がつかないように、以前より多めにお返しできるよう頑張ります。
今までありがとうございました。
今後もよろしくお願いします。

16:47 | Posted by kimisanchi