のんびり家3階の吉田です。
タイトルの質問ですが、ある入居者さんに連日質問されます。場合によっては数分おきに質問されます。
そのたびに、いないですと答えるのですが
続けて「あらぁ、作りなさい一人ぐらい」と残念そうな口調で諭されます。
さて、ここからは質問される入居者さんとは直接関係のない話しなのですが、私は結婚して7年になります。
7年間、意図的に子供を作ってきませんでした。最初に話しておきますが、これは私個人の話しでして皆さんが同じような環境なわけではないと思います。
30歳を過ぎて介護の仕事を始めて来年で10年になりますが、月に6回前後ある夜勤の手当がなかったら給料は18万程度です。最初の5年間は毎年昇給がありましたが、それ以降はありません。
頼みの綱は月額にすると1万円程度になる処遇改善手当だけです。退職金もなく、体が壊れたら終わりのお仕事です。
妻は事情があって働くことが難しい状況でもあったので、夫婦2人で楽しく暮らすことができればいいと思って7年間過ごしてきました。
そんな中、一昨年ぐらいから月額8万円程度の特別処遇改善手当の話が出てきました。
月額8万などという大きな金額であったので、眉唾物だと思っていたのですが現実的になりました。
そもそも8万という設定は、介護職の平均給与が全国の平均給与より8万程度少ないということから来ていたそうで、しかも該当する介護士は勤続10年以上の介護福祉士資格を持って働いているという条件でした。
これが現実のものとなったのですが、施行されるものは条件の大幅に緩くなったもので、介護福祉士資格を持っていて勤め先で能力があると判断されている。だけで良くなってしまいました。
8万円という金額も、最低一人だけ8万円程度の増額を行えば他は問われない仕組みですので、おそらく管理者かそれに準ずる方が対象になる事業所が多いと思います。
しかも会社もそれなりの金額を負担することになりますので、のんびり家のようなNPO法人だったり、小さな会社では生活が楽になるような金額は見込めないかも知れません。
しかし、手当てが増えるのは間違いないと思います。
そこで最初の話しに戻るのですが、「小さなお子さんはいるの?」
この質問に最近はこう答えています。
来年からお給料が上がりそうだから、作ろうと思ってます。
「そうよ作りなさい、一人ぐらい」と凄く嬉しそうに返されます。
実際子供を作れるとしたら、自分と妻の年齢的に後一二年だと思います。今年の夏は妻の両親にも事情を話し、年齢も35を越えているし高齢出産になるから、もし子供が出来ても最悪は娘さんの体がどうにかなってしまうリスクもある。それでもいいかと相談しました。
応援すると言ってもらえました。
ずっと諦めていましたが、頑張ってみようと思います。そして一年後か二年後か
「小さなお子さんはいるの?」と聞かれたら今年生まれましたと答えることが出来たらいいなと思っています。
この入居者さんは91歳になられましたが、私の迷っている背中を間違いなく少し押してくれました。その時まで元気でいてくださいね。