今回はプライベイトなことを書かせていただきます。
私は山形出身で実家には、80代半ばの年老いた両親とバツイチの弟が一緒に住んでいます。
数年前から、父と母がしばしば救急車で運ばれるようになりました。そして父は5年前に間質性肺炎になり余命5年と宣告を受けて今年で5年、母が老老介護をしています。
その母が半年前に腸閉塞で救急入院、手術をしました。そして、その3か月後に癒着を起こして再手術。そんなこんなで、2度、父の世話をするために長めに帰省した時の出来事です。
要介護3の父にはいつも、看護師さんが週2回、入浴のサポートにきてくださっていたのですが、父の容体が進行し、家の風呂に入るサポートは、看護師さん一人では難しくなりました。仕方がないので、浴槽を持って来ていただく訪問入浴をお願いしたのですが、少し時間がかかるとのこと。そこである日、私と退院したばかりの母で父の入浴のサポートすることにしました。大人になってからは、初の父の裸との対面です。スポーツマンでゴルフと麻雀が大好きで、誰に対しても偉そうで負けず嫌いで頑張り屋、そして何より頑固な父。そんな父でしたが、年老いて病に伏し、食事もままならないその肉体は、本当に弱々しく、骨と皮だけで…。それを目の当たりにして、ずっと心配をかけ通しで、まだなんの親孝行もできてない自分を振り返り、とても切ない気持ちになってしまいました。そして今からでもなんとか親孝行しなくちゃ!という気持ちが湧き上がってきたのです。まずは、愛情いっぱいに育ててもらったことへの感謝、親孝行できていないことのお詫び、そして父が少しでも楽に最後を迎えられますようにと、祈るような気持ちで足の指から頭の先まで丁寧に身体を洗わせてもらいました。そのことをきっかけに父の顔から私への物申したい気持ちが消えたような気がします。お父さん、自慢できるような娘じゃなくてごめんなさい。でも私は大好きだからね。これからはできるだけ頻繁に山形に帰るね。間質性胃炎は苦しいと聞くけれど、どうかどうか、苦しまずに旅立つ日を迎えることができますように。