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【どんどん季節は流れて】 お寺のよこ 冨所

2013年09月05日 | お寺のよこ

この文章を書いている現在は夏真っ盛りです。以前にも書いた通り、私は夏が大の苦手。
うんざりするような暑い夏でした。以前から体調が優れず、この夏は医者通いの夏となりました。
10月で、お寺のよこの一員となって6年になります。色々な皆さんと出会い、別れ、そしてまた出会ってきた6年間でした。
新人職員に厳しくて、私にとって最初の壁になったSさん。
息を荒げながら、買い物や食事作りに一生懸命取り組んだIさん。
マイペースな日々の過ごし方に、個人的に共感を覚えたKさん。
大きな声としっかりした足取りに、こんな90代も居るのかと驚いたTさん。
故郷の方言「ばかんづら」が口癖で、小さい子どもと犬が大好きだったKさん。
歌が好きで、一緒に歌ってくれたり、合いの手を入れたりしてくれたTさん。
笑顔が素敵で、「はい、はい」と頷きながら、食材の買い出しを頑張ってくれたMさん。
うつむきがちな入居者さんの事を気遣い、気が乗らない用事を巧みに断る様子に感心させられたTさん。
散歩が好きで、真面目かと思っていたら実はひょうきんだったKさん。
素敵な声で歌い、花や鮮やかな果物を見ると、「これかわいいよ」と喜んだSさん。
犬や猫が大好きで、嬉しいと体を縦に揺らして喜びを表現したWさん。
美味しいものやお得な情報に目がなく、毎日のように出かけて行ったKさん。
何かお手伝いすることはありませんかと職員を気遣ってくれたKさん。
多くの方と出会いました。何人かの方とお別れしました。
政権が変わって、震災に遭って、また政権が変わりました。
どんどん季節は流れて、お寺のよこも、私を取り巻く環境も、私自身も少なからず変わりました。
それでもこの仕事を始めた時から抱いていた思いは、多分今も残っています。
この先迷う事があっても、その思いが私の進むべき方向を照らしてくれると信じます。

10:57 | Posted by admin