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【受け取ったもの、繋いでいくこと】  お寺のよこ 光岡

2016年10月31日 | お寺のよこ

教えてもらったこと。

私が入職した11年前、お寺のよこに炊飯器はありませんでした。ご飯は鍋で炊いていて、生まれて初めて鍋でご飯を炊く手順を知りました。水の分量や、火加減、どの位で炊き上がるのか等、全て入居者さんから教わりました。
炊飯のみならず、食材の切り方、調理方法、味付け(何の調味料を入れるか、分量、入れる順番)、盛り付け・・・etc.
勉強になることばかり。お陰様で、料理って面白いなと思うようになりました。入居者さんによっては、細かなことには拘らず、大らかに調理をされる方、自分だけではなく、他の方も食べるのだからと細やかな気配りをされる方と、その方たちの料理や他者への思いを垣間見ることが出来ました。

気付かされたこと。

人を思いやるということ。他者に対してさり気ない気遣いを見せること。自分のことを気に掛けてくれる人がいるということが、どれだけ心強いかということ。自分のことは自分で決めるということ。
「教えてもらったこと」は、生活を営んでいく上での具体的な手順。
「気付かされたこと」は、他者と共存しながら、人生を歩んでいく上での心構え。大切なこと。

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これらは、入居者さんから受け取った一端に過ぎません。これからも沢山のことを教えてもらい、一つでも多くのことに気付くことが出来ればと思っています。自分が現時点に立っていられるのは、これらの集積に他ならず、受け取ったものを他者に対して少しずつ繋げていきたいです。

10:04 | Posted by kimisanchi