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【命のバトン】  きみさんち 田中

2021年01月28日 | きみさんち

先日祖母を連れ、区民健康診断に行った時の事です。
行った病院は町医者でありながら、小児科が有る唯一の医院なので、健診に行った当日は乳幼児を抱えたお母さん、お父さんでごった返していました。
そんな中、祖母が待合室で待っていると、一人の男の子が祖母の前に駆け寄り、握手を求めてきたのです。祖母は「可愛いね」「坊やは幾つになるんだい」と嬉しそうに手を握りながら話しかけていました。それを横で見ていた私は、ふときみさんちにいらっしゃる入居者の方たちを思い浮かべました。
Kさんは散歩に出かけ、子どもを見るたびに「お人形さんみたいだね」と声を掛け、Sさんは外に出ると散歩に来ていた保育園児を見るたびに「可愛いわね」「この子前に会った事あるわよね」と声を掛けて笑顔です。
OさんAさんも子どもを見るたびに「可愛いわね」「可愛子ちゃん」と言いながら満面の笑みを見せてくれます。
こんな事を思うのは不謹慎かもしれませんが、スタート地点に立ったばかりの命とゴール間近の命のなんとも微笑ましい言葉のやり取り。
ほっこりすると共になんだか切ない気持ちにもなったりします。
そんなことを思っているうちにうちの祖母の受診番号がよびだされました。
人生100年時代、それを超えている祖母と一緒に、折り返し地点にいる孫にはこの光景が「これからをよろしくね」「今までご苦労様ね」と言う握手に思えて仕様がありませんでした。命のバトンタッチ。これからの未来をこの子に託しているのかもしれません。
他人の子ですが・・・!?

17:22 | Posted by kimisanchi