最近のニュースで「孤立死」・「孤独死」等、暗いニュースがよく飛び交っておりますが皆さんの周りやご近所は大丈夫ですか?
田中の近所で2月に悲しい事件が起きてしまいました。それは、私が小さいときから懇意にさせてもらっていた家の旦那さんがお亡くなりになったことです。
そのお宅は86歳になる要介護度4の奥さんと90歳になる要支援2の旦那さんの2人暮らし。地域のケアマネさんや訪問介護・デイなどのサービスを受けつつ生活をされておりましたが、2月のある時私宅に「いつもお父さんが鍵を開けてくれているのだけど今日は開いていないんですが・・・」と訪問介護のスタッフさんが私の家を訪ねてきたのです。
そう言えば・・・
「いつも決まった時間に下駄を履きごみ出しに行く音が聞こえるのに今日は聞こえていなかった。」と伝えると遠くから「助けてー」と小さな声。寝たきりの奥さんが助けを求める声が聞こえたのです。幸いリビングの大きな窓に鍵が掛かっておらず、私が壁をよじ登り鍵を開けヘルパーさんに入ってもらいましたが旦那さんの姿は無く、何かあったら言って下さいとヘルパーさんに伝え退室しました。その直後今度はヘルパーさんの「きゃー」という大きな悲鳴が聞こえ伺うと「お父さんがお風呂場で死んでる。」と。
その後奥さんに聞いたら「一晩中助けてーって叫んだけど誰も来てくれなかったのよ。」と言われたため旦那さんの死亡を報告すると驚いて声も出せず。
そんなテレビの中の出来事がそっくりそのまま私の家の近隣で、しかも家族共々仲良くして頂いていた家で起こるなんて・・・。ショックもひとしをでしたが、今後残された奥さんの身を考えると考えさせられるものがありました。
実際ケアマネさんも奥さんだけでも施設に入って頂いたらと何度も打診をしたそうですが「僕が見るから大丈夫だ」と頑なにお断りしていたそうで、でもご本人も認知症と言う病を患っておりどうすることも
出来なかったのではと、今考えても、もっと早くに考えてあげなければいけない課題だったのだと改めて思うのです。
私は福祉関係という職業柄考えることが出来るとは思いますが、他の方はどうでしょうか?
今ではアパートやマンション暮らしでお隣さんが男なのか女なのかさえも判らないほど、お隣さん同士が疎遠になっている時代ですよね。
もしかしたら皆さんのご近所にもこのような出来事が起こらないとも限らない。
「向こう三軒両隣」「とんとんとんからりんの隣組」昭和のよき時代の気遣いが今になって身にしみる自分なのでありました。