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【料理をする時間】  お寺のよこ 崔

2021年04月10日 | お寺のよこ

お寺のよこでは、ご入居者さんは料理に遠ざかっているわけではなくて、職員と一緒で毎日の食事作りをしています。

「今日何か食べたいものがありますか?」とご入居者さんの意見を聞きながら、当日の献立を決めます。「お米は研いでくれませんか?」とお声掛けすると、Mさんはいつも何も言わずに、手持ちのピンク色のコップをテーブに置いてから、台所で米糠がなくなり、水が透き通るぐらいまで丁寧にお米研ぎをして下さいます。玉葱、じゃがいも、にんじんなどの野菜を手分けしてから、皆さんは料理に合わせて、輪切り、みじん切りなどして下さいます。カボチャのような硬い食材関しては、お願いすれば、昔鳥焼き屋を経営していた男性のMさんはいつも慣れた手つきでプロの包丁さばきを見せてくいただきます。食材の準備ができ、「これをつけましょう」、「次は揚げましょう」などとそばでほんの少し見守ることで、ご入居者さんはフライパンを巧みに操り、調味料の量を調整してさまざまな料理が作れます。一緒に台所に立って味見をしながら会話することで、普段あまりお喋りしないKさんの顔が生き生きして、自分から話しかけるようになり、Kさんとの距離が少し縮んだ感じもします。

お寺のよこでの生活は、このようにご入居者さんと職員の協力で成り立っています。誰であろうと仕事をしたい欲はみんなそれなりにあると思います。料理をすれば、ご入居の皆さんは自分の経験を生かされたり、役割を果たされたり、笑顔になられます。また、台所に肩を並べて、時間を共有すれば、仲は自ずと深まります。

ちなみに、私は料理をした経験があまりないで、つくっても家族全員誰も食べてくれなかったから、料理が得意ではないと自覚していました。お寺のよこでのアルバイトが決まった時、日本語能力以外、一番心細かったのは食事作りのことでした。「ご入居者さんが食べたいものを美味しく作れないと、どうする?」ととても不安でした。実際に働くと、ご入居者さんと職員がいろいろなコツ教えて下さったため、だんだん簡単な日本の家庭料理が作れるようになってきました。今度帰国したら、家族に味噌汁と豚肉生姜焼きを作って差し上げたいと思います。

17:25 | Posted by kimisanchi