11月15日にお寺のよこ内で食事会も兼ねたイベントを行いました。
コロナ禍で入居者の皆さんと旅行に出掛けることが出来ない為、昨年も同様のイベントを行ったのですが、今年はメンバーが少し変わり雰囲気はまた異なるものがありました。
食事会の内容は入居者さんが食べたいと仰った天麩羅、鰻入り散らし寿司、たこ焼き、焼きそば、綿菓子等を入居者さんとスタッフで一緒に作りながら食べました。また、たまにはお酒を飲みたいとのリクエストに半分お応えするかたちで、ノンアルコール飲料を皆さんで呑んだところ(飲むではなく呑む。これ重要)、これが殊更好評で久しぶりのアルコール(風)にご満悦の方が沢山おられました。
食事会の後は皆さんでカラオケを楽しみました。中々の盛り上がりぶりでしたが、たかが1年、されど1年。この1年でお年を取られたなあと実感させられる方もいらっしゃって。
カラオケが大好きなNさんは、以前から何曲も歌っておられましたが最近は目、耳がともに悪くなって歌える歌も限られてきました。
歌を歌う時は「お寺のよこだ~よ。よいよいよいやさ」というオリジナルソングを作って口ずさまれることが主となってきて(それの十分魅力的ですが)、カラオケクイーンNさんの姿を知るものとしては少し寂しく感じていたのです。
ただ、今回は他入居者さんやスタッフのフォローもあってか以前の十八番SMAPの「夜空のムコウ」を一節ながら歌われました。そのことがとても嬉しかったのですが、その前にいつも口ずさまれる「お寺のよこだ~よ」を歌われて、「私お寺のよこしか覚えてないよ」と仰られることがありました。
Nさんが「お寺のよこしか覚えてないよ」と仰ったことの真意は分かりませんが、そのように「お寺のよこ」を捉えて下さっていることは、Nさんにとって「お寺のよこ」が大切な場所だと言って下さっているようで嬉しく思いました。ただ、その一方で、その言葉に見合う対応を我々は出来ているのか皆で考えてみたいなとも思いました。
コロナ禍となり2年が経過しようとしています。当たり前の生活が出来なくなった期間であり、入居者さん、ご家族、スタッフにとってとても重い2年でもありました。大小あれど入居者さんの状態にも影響が出て来ています。
「転んでもただでは起きるな」という言葉があります。余りにも重い2年間であったことから、「転んでも云々」というにはこの場合適切な表現ではないかもしれません。それでも尚、生活に制限が掛けられている今だからこそ、入居者さんにとって当たり前の生活とは・・・ということに対して思考を深める契機とし、コロナ禍が明けた時に、その思考して来たことを実践することが出来たならば、Nさんの言葉に対するお返しになるのではないかと思いました。
そのようなことを、つらつらと考えさせられた今回のイベント。素敵な時間を共有し
色々な気付きを与えて下さった入居者さん、スタッフに改めて感謝致します。有難うございました。