つい先日、母の夢をみました。母は15年ほど前に脳梗塞で亡くなっています。
夢の中では、母は認知症でした。外出先からうつろな表情で戻った母の膝から足先は、まるで雨上がりの草むらの中を歩いてきたように濡れて枯れ草や土が付いていました。どこに行ってきたのか尋ねても「わからない」とぼんやり答えるだけでした。持って出たであろうバッグや財布はなくなっていました。
私は、デイサービスやヘルパーさんがいてくれる時間以外はどうしたらいいの?と途方に暮れ、徐々に恐怖に変わり、目が覚めました。
目が覚めてもしばらくはドキドキしていました。そして、10年前、お母様のグループホーム入所を決めた友人が「まだ早いって怒られるかもしれないけど」と、申し訳なさそうに言ったことが思い出されました。
お給料をもらって、決められた時間だけ支援をして、認知症支援は楽しいなどと偉そうなこと言っていた私。今回の夢で私は、ご家族やご本人の辛さや悲しみを、まだまだ全然解ってない未熟者だと気づかされました。
とても怖い夢でしたが、それ以上にありがたい夢でもありました。