3月に私がケア担当していたKさんが亡くなりました。Kさんはお寺のよこが開設した2001年の12月から入居されていたので、当施設では1番長く住んでいた入居者様になりますので、私や他の職員、他の入居者様にとってもとても印象深い人でした。
そんなKさんとの思い出は数えきれない程あります。
私が入職した頃は、1人で散歩やパチンコに行ったり、友人の所に遊びに行ったり、または「ワーク・イン・あすか」と言う作業所に通って、ちょっとした手作業をしに行っていたのを覚えています。
中でも一番の思い出は、数年前に誕生日企画として浅草に行った事です。浅草寺周辺を散策して蕎麦を食べ、人力車に乗って観光を楽しみました。以外にも浅草に行くのは初めてだったみたいで、とても楽しまれたと思います。
ですが、一昨年の6月に、自転車に乗って出かけた際に転倒事故を起こし、腰を悪くして入院されました。退院してからは、今まで自立して行えていた事も不可能になり、車椅子での生活を余儀なくされ、排泄もポータブルトイレ使用とベッド上でのオムツ確認、食事量も、手を動かすのも一苦労で以前の様に摂取出来なくなりました。
それでもKさんなりに努力を重ね、月日の経つ内に食事量もほぼ摂取出来るように回復はしました。
しかし、去年の11月辺りから、熱発と痰がらみの咳が続くようになり、熱が上がったり下がったりする事が多くなりました。そして、食事量もまた減少し、3月に入院して数日後に息を引き取りました。
Kさんは、亡くなる何か月か前に延命治療を検討しましたが、ご本人様は望んでおらず、お寺のよこで最期を迎えたいとの事だったので、残念でならない感じです。
Kさん本当にお疲れ様でした。本当にありがとうございました。