先日、時間があったので録画していたドラマを観ました。そのドラマは、トヨタ自動車をモデルとしたもので、自動車製造に心血を注いだ会社の社長と従業員たちの戦いの話でした。
いろいろ共感できるところが多かったのですが、大きく二つの点でとても共感できました。
一つは、自動車を作り上げていくときの技術力です。日本はよく発想はできないが地道な努力と改善を重ねて、気が付くと世界最高の工業製品を作る。と言われます。
自動車も本当に気が遠くなるような努力で作り上げて北のだということがわかりました。実は、これは、農作物でも家電製品でも同じだと思います。そして、私たちの認知症状態にある方々の生活を支える技術も同様だと思っています。
毎日毎日、地道な努力と新たな発見を繰り返して、入居者さんにグループホームでの生活を続けていただけるかを追及する日々なのです。
次は、規制によって事業自体の継続が困難になっていくシーンでした。
国の規制で乗用車ではなくトラックを作ることを強要されたり、自動車を作ること自体が許可制となったり、今の時代より強烈で暴力的な規制がなされています。
ただ、現在でも、私たちの事業に対し「規制」と言うのは脈々と続いており、介護保険と同時に様々な規制が始まりました。介護保険前から事業をしていた私としては息苦しいこと、この上ありませんし、ケアマネージャーの必須配置や利用者さんを原則区内の方しか受け入れられなくなったことなど、事業運営に大きく影響をすることもたくさんありました。
私たちは、国民の税金と保険料で事業運営をしていますので、規制は止むを得ない部分もありますが、規制が事業の大きな部分にかけられるのなら、その事業は実態と合ったものにしていかなければならないと思います。
その最たるものが介護報酬の設計です。最低賃金が上がるのならば、介護報酬などもそれに合わせてスライドするような制度設計や、都市部と地方の最低賃金の差を介護報酬にも取り入れていくことです。
このままいくと、最低賃金を割ってしまうような介護報酬しか介護職はもらえなくなると思います。
日々、地道に技術を磨き入居者さんの生活や命を守ることをしている職員に対し、適正な介護報酬が出るように、動いていただくことを強く望みます。ご家族や地域の方々にどうぞご理解をいただきたいと思います。(林田)