log

【8年目の新人】 のんびり家3F 吉田

2018年03月28日 | のんびり家::のんびり家 3F

8月で勤続年数がまる8年となります。のんびり家3階の吉田です。
この仕事についてぶなの実で約3年、人員不足の事業所の応援として約2年、のんびり家3階で約3年、一つの事業所にずっといたわけではないので、その分沢山の認知症状態にある方に関わることが出来ました。
同時に、どんな状態の方であってもある程度は上手に接することが出来るし、入居者さんが伝えたいことや考えていることもそれなりに理解出来るつもりでした。
そんな自信を昨年末にご入居された方に挫かれてしまいました。
もうすぐ8年目だというのに、どのように関わるのが一番なのかまったくわからず、まるで新人のときの心境でした。
それは或る日の昼、ここを出ていくと言って荷物をまとめるその方の姿から始まりました。
理解力や会話する力は充分な方でしたので、年末年始であることを説明したり、不満を聞いたりした結果「出てはいかない、荷物おいて散歩に行って来る」ということになり、それならということで外出されました。
勿論それが真実でないことは分かっています、気持ちを刺激しないよう気づかれないように遠方見守りでついていきました。
追跡から2時間、千石の住宅街を右へ左へと歩いた後、巣鴨駅前にたどり着きました。
大晦日の前日ということもあって人も多く、油断すると見失いそうです。
すると次の瞬間、パチンコ店の中へ入っていったのです。
これはまずいと思って大急ぎで自分も店内へ、通路をうろうろされていたので、〇〇さんと肩を叩いて声をかけました。
「なんで来たんだよ」表情が険しくなりました。
それからはちょくちょく後ろを振り返ったり、信号を渡るとみせかけて引き返してみたり、点滅してから走って横断したり。着いてきているというストレスをかなり強く感じている様でした。
落ち着いてもらおうと思って距離を取り、西ヶ原の住宅街を歩いていたのですが、飛鳥山の交差点の信号で止まる様子もなく、歩く速度も緩めず17号線を横断しようとしたのです。
慌てて駆け寄り、道路に少し出た○○さんの襟を後ろから掴むことが出来ました。
間に合わなければ間違いなく事故にあっていたと思います。
これには肝を冷やしましたので遠方見守りは止めて、少し後ろをついていきました。
この入居者さんですが、路上生活の経験をお持ちです。
そのため自分一人でやっていけるという自信や、人の世話になりたくないと言う気持ちがとても強いようでした。
そんな背景もあり、17時を回って暗くなっても全くへこたれる様子がありません。
途中で何度か足を休めている最中、なんとか心を許してもらえないものかと色々な話しをしてみましたが、「大丈夫ですから帰ってください」の一点張りでした。
18時、19時、外出してから既に7時間が経っています。
疲労とストレスもだいぶ溜まっているのでしょう、声をかけても「金魚の糞みたいについてきて、覚えてろよ」などと返ってくる言葉も荒っぽくなってきてしまいました。
次の日は夜勤を控えていることや、今の状態では戻ってもらうことは難しいということになり見守りを交代してもらい、22時過ぎにようやく戻っていただけたようでした。
この一日を経験して、自分の経験では上手く行かないことがまだまだあることを思い知らされました。
10年目を迎えるころには、この日のようなシチュエーションでも対応できるような人間になっていたいと思うし、〇〇さんと8時間歩き回った日のことを思い出話としてできたら良いなと思います。
〇〇さんはまだ70代前半ですので、90代になるころには自分も60近くなっているはずです。お互い爺さまとなってどんなやりとりをしているのか、楽しみが一つ増えました。

17:37 | Posted by kimisanchi

3月号の「のんびり家2F」の記事はありません

2018年03月28日 | のんびり家::のんびり家 2F

3月号の「のんびり家2F」の記事はありません

17:33 | Posted by kimisanchi

【ありふれた光景】  のんびり家3F 永辻

2018年02月28日 | のんびり家::のんびり家 3F

お正月、朝食を食べ終わった10時過ぎ頃。
お二人の入居者さんと居間で過ごしていた時、近くに新聞があったので、一人の入居者さんに見せると手を差し出して読み始めました。すると、途中で席を立ってお部屋に戻ってしまいました。「どうしたんだろう。」と思っていると、眼鏡を持って戻って来ました。
今度は眼鏡を掛けながら真剣に読んでいました。
読み終えて、隣りの入居者さんに眼鏡姿の顔を近づけると「いいわね。素敵ね。」と言われ、とても嬉しそうな表情をされていました。
この入居者さん同士のありふれた光景がこれからも続くように、私達は支援して行かなければいけないと強く思いました。

08:39 | Posted by kimisanchi

2月号の「のんびり家2F」の記事はありません

2018年02月28日 | のんびり家::のんびり家 2F

2月号の「のんびり家2F」の記事はありません

08:25 | Posted by kimisanchi

【ほんと早いですね】  のんびり家3F 新宮

2018年01月31日 | のんびり家::のんびり家 3F

月日の流れは、ほんと早いですね。
入居者さんとクリスマスのシールを張ったり、写真を撮ったりして過ごしていたことが、ついこの間のようです。
11月30日に、男性の方が入居されました。Iさんは笑顔が柔らかく、すてきな方です。入居して間もなく、昼食を食べようと台所に行かれたのですが、ご飯が炊けてないことに腹を立て、「買って来て食べるからいい」とそのまま出かけられました。引っ越してこられて間もないことや、歩行の様子。そもそもお財布を持っておられないことから、Iさんと一緒に出掛け、買い物や外食に誘いましたが、「飯が炊けてないなんて話になんねえ」「俺一人でなんとかするから、もうついてこなくていいよ」と足早に去っていかれました。その後は、やや遠方から見守りをすることにしました。そして、ある場所に差し掛かると、そこは以前お寺のよこで勤務していた時に、今回と同じように出られた入居者さんを見失ってしまった場所でした。ホームに戻る気はなく先を急がれている入居者さんは、今何を思いながら歩かれているのだろう、私は今その方にどんな支援をするべきなのだろうか、などと考えながら見守りしていました。ですが、その時とは何かちょっと違うなと感じました。年を取ったというのもありますし、昨今では、地域の方の認知症の症状のある方への理解が広まったのもあるかもしれません。実際道を尋ねられたとき、優しく接してくださる方が殆どでした。これからも引き続きじっくり考えて行きたいと思います。

08:55 | Posted by kimisanchi

1月号の「のんびり家2F」の記事はありません

2018年01月31日 | のんびり家::のんびり家 2F

1月号の「のんびり家2F」の記事はありません

08:54 | Posted by kimisanchi

【思い出】  のんびり家 松山

2017年12月31日 | のんびり家::のんびり家 3F

こんにちは。夜勤パートの松山です。
のんびり家での仕事を始めて、早9ケ月です。
ここで入居者Hさんとのエピソードをひとつご紹介させて下さい。
いつも汚いジーンズの私が珍しく真っ赤なスカートで出勤したときの出来事です。
私のスカートを見て、スタッフの新宮さんが「Hさん、赤いスカートはいてみたいですか?」と声をお掛けしたところ、なんとこっくりと頷かれたんです。
「はいてみたいの!?」と突然のことにちょっとびっくりしてしまいましたが、せっかくですので早速、仕事着に履き替えて、Hさんに真っ赤なスカートをはいていただきました。もちろん記念写真もばっちりです。Hさん喜んでくれたかな。

08:14 | Posted by kimisanchi

12月号の「のんびり家2F」の記事はありません

2017年12月31日 | のんびり家::のんびり家 2F

12月号の「のんびり家2F」の記事はありません

08:10 | Posted by kimisanchi

11月号の「のんびり家2F」の記事はありません

2017年11月30日 | のんびり家::のんびり家 2F

11月号の「のんびり家2F」の記事はありません

16:59 | Posted by kimisanchi

【ありがとう、そしてお疲れ様でした】  のんびり家3F 吉田

2017年11月30日 | のんびり家::のんびり家 3F

のんびり家にご入居されてまる12年、8月から13年目に入られた入居者さんが亡くなられました。
7月に入ってから時折り嘔吐されるようになり、医師に相談した後に検査をうけたところ、ステージⅣの胃がんという診断でした。
6月までは変わった様子もなくお元気で過ごされていて家事もご自身でこなされていたので、突然の診断に呆然としたことを覚えています。
診断後は必要な情報を集め、ケアプランを作り、毎日を大事に支援してきました。
そしてある日の出勤時、朝の薬が残っていたため「〇〇さんはまだ起きてないんですね、珍しい」と先に出勤していた職員に訊ねたところ、現実を知りました。
わたしが関わったのは12年のなかの3年間だけですが、たくさんの思い出があります。
鴨川シーワールドへの宿泊旅行、誕生日のお祝いに池袋のレストランで食事をし豊島園へイルミネーションを見に行ったこと、なかでも故郷の種子島への宿泊旅行は一番の思い出です。
ファイル 344-1.jpegファイル 344-2.jpeg
実は亡くなった当日は千葉のバラ園への日帰り旅行を予定している日でした。
数日前に、熱発されて体調を崩していたことから予定は中止にしていましたが、花を見に行きたいと話していました。
この方にはご家族といえるような方がいらっしゃいません。
ただ、以前から連絡をいただいていた義理のお姉さんから「何かあったときはお兄さんのお墓に一緒に入ります」とお話をいただいていたので、様々な方面と連絡を取り、今はお兄さんと一緒にいらっしゃいます。多分たくさんのお花にも囲まれていることと思います。
毎朝早くからみんなのご飯を気にして炊飯し、食事中も職員などの食事を気にされ、時折り女性職員には男性職員が誰も聞いたことのない昔話をされ、買い物に行くとついつい大好きなポテトサラダや雪印のコーヒーに手を伸ばしてしまう。
種子島旅行からの一年間では、わたしの顔を見て突然「あっ種子島、ははは」と言うようなことが数回ありました。
たった3年間だけでもこのページだけでは書ききれないほどです。
のんびり家の職員の中には5年以上一緒に過ごした職員もいますし、10年以上関わってきた職員もいます。
わたしの3年間はそういった方たちの期間と比べたらすごく短いかもしれません、本当なら5年、10年と関わって行きたかった。
それでもこの3年間に本当に感謝しています。ありがとうございました。
そして82年間お疲れ様でした。

16:58 | Posted by kimisanchi

【何気ない言葉】  のんびり家3F 永辻

2017年10月31日 | のんびり家::のんびり家 3F

いつも入居者Kさんの朝の起床介助に入る時に「おはようございます。」と声を掛けると、優しい声で「おはようございます。」と返事を返してくれます。着替えの介助の時も、「悪いわね。いつもありがとうね。」と言って下さいます。
他の入居者さんも一緒ですが、本人たちにとっては何気ない言葉ですが、日々支援している中で、時には悩んだり、疲れている時にこの何気ない言葉は本当に癒してくれています。私の方が助けて頂いている時もあると改めて実感しています。

19:02 | Posted by kimisanchi

10月号の「のんびり家2F」の記事はありません

2017年10月31日 | のんびり家::のんびり家 2F

10月号の「のんびり家2F」の記事はありません

18:05 | Posted by kimisanchi

【認知症に優しい街づくり】  のんびり家2 飛鳥井

2017年09月30日 | のんびり家::のんびり家 2F

皆さん、こんにちは。のんびり家2階の飛鳥井です。8月に入ってから記録的な長雨が続き、夏らしいお天気が少なく、気が付けばもう秋の気配です。
今、私の手元には、1枚の新聞の切り抜きがあります。岡田京子さんという方を紹介した記事です。この方は、元々社会福祉法人を設立し、特養を運営されていましたが、認知症になっても住み慣れた地域で暮らせる街と聞き、ベルギーを訪れた際に、認知症の人が普通に出歩き、家族も手厚く支援されていることに感銘を受けて、日本にも広めようと、財団法人を設立されました。
ご自身が運営する特養では、入居者の大半が認知症であり、家に帰りたがる本人の思いと、介護に疲れた家族の板挟みにもなったり、身近な知人が若年性認知症と診断される出来事も重なり、「どうしたらみんなが幸せになれるのか」と悩んでいた時に、ベルギーの街づくりを知ったそうです。その後、現地で出会った人たちを招き、シンポジウムを開いたとのことでした。
「認知症になっても大丈夫、と言える社会にしたい」という言葉でこの記事は締め括られています。
ベルギーをはじめとする北欧は、介護の先進国と言われています。日本は、北欧に比べるとまだまだ色々な課題が山積していると感じますが、この岡田さんのような取り組みをされている方がいらっしゃると、とても心強く思います。
私などは、日々の仕事に忙殺されて、目の前のことで手一杯になってしまいがちですが、もう少しゆとりを持って、長い目で「認知症に優しい街づくり」について考えられるようになりたいと思います。

10:42 | Posted by kimisanchi

【早すぎますね】  のんびり家3F 新宮

2017年09月30日 | のんびり家::のんびり家 3F

8月17日に、Nさんと池袋の西武デパートへショッピングに出かけてきました。
ご入居されてから早7か月。
日ごろから、新聞広告をみては、「これいいね」「買い物はいつも西武」などと意気揚々と話されています。その時にはいつも、今度一緒に行きましょう。と言いますと「うんうん。何も買わなくても、見てるだけでもたのしいですよ」と話されていました。
当初は、靴と低反発のクッションを買い、食事は鰻だね。と話しが盛り上がりました。
実際は、きれいに陳列されているクッションより、セールのワゴンの中のクッションや、籠を買われました。
いろいろと、喜怒哀楽があった外出中、ご自分が手に取り、肌ざわりや色や形などこだわりながら選び買われている姿に、一瞬でもご自分を大切にされているのを感じられ、忘れられない光景となりました。

10:38 | Posted by kimisanchi

【子供は宝物・・・】  のんびり家2F 石井

2017年08月31日 | のんびり家::のんびり家 2F

のんびり家の下には保育園がありお散歩などもあり子どもの元気な声がのんびり家にも響き渡ります。ちょうど暑い季節になってきたので、外で水遊びをしている元気な声も多く聞こえるようになりました。のんびり家が移転をした2010年から子どもの声に反応しベランダから顔を覗かせたMさん、元気な子どもの笑顔を見て表情がゆるむYさんなどなど子どもに見せる入居者の表情の豊かさはとてもキラキラしているように見られます。のんびり家と保育園では生活の時間やリズムも異なるため毎日の交流というわけにはいきませんが、日々の買い物と散歩が重なった際の短いながらもささやかな交流や合同の避難訓練、節分の交流など継続して行っています。
のんびり家に入居されて日が浅いTさんはのんびり家の2階のベランダから下の保育園の園児を見ながら私に「ほら、見てごらんよ。皆可愛いよ。」と満面の笑顔で話します。そのパッと明るい笑顔や話題が1人の入居者から他の入居者に伝わっていきます。その際にTさんは「子どもは宝物なんだよ。子どもは周りを幸せにしてくれるんだよ。」と教えてくれました。近年では様々な問題もあり社会が多様化していますが、日本古来の伝統的な考えを大切にされているのだろうなと思いました。私の家でも今年5歳と3歳になる小さな男の子兄弟がいます。日々、接しながらもTさんの言葉を実感する毎日です。とはいうものの、毎日がウルトラマンです、シュワッチ。

10:10 | Posted by kimisanchi