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【Kさんの優しさ】  のんびり家2F 飛鳥井

2020年03月13日 | のんびり家::のんびり家 2F

皆さん、こんにちは。半年ぶりにどっこいしょの記事を書きます。のんびり家2階の飛鳥井です。
今回は、Kさんについて書かせて頂きます。
Kさんは男性で、81歳の方です。昨年の4月にのんびり家にご入居されたので、まだのんびり家では一番新しいご入居者の方です。
Kさんはご入居前の脳梗塞の後遺症で、お身体の右側に麻痺があります。室内では4点杖を使用し、ご自身で歩行されています。杖と手摺を上手く持ち替えながら、部分的に職員の介助が必要な場面もありますが、それでもご自身で歩こうという意志の強い方です。他にも、食べ終わった食器を積み重ね、下膳されることもあります。片方の手に積み重ねた食器を持ち、杖を使用したり或いは使用しないでガス台や調理台のところを伝い歩きされたりしています。
更衣の際、ご自身でタンスから衣類を取り出し、ベッドに座位になり、時には上半身を大きく反らせながら、時間を掛けて着替えをされています。
ご入居時からKさんの担当となり、日頃色々とお話をする機会もあります。
Kさんは、新聞の折り込み広告、特にデパートでの催し物をいち早く見つけ、職員に「行こう」と声を掛けてくださいます。Kさんは思い立ったら即実行の方なので、職員が戸惑っていてもお構いなし。「行こう」と出掛ける気満々でニコニコしています。当日の職員の勤務体制や天候などで残念ながら出掛けられないこともありますが、これまでに池袋のデパートにいちごスイーツや北海道物産展で海鮮丼などを食べに出掛けています。この時に、Kさんがいちごが大好きということが判明しました。今で言うところの「スイーツ男子」でしょうか?Kさんは特に女性に優しく、例えば廊下で行き会ったりすると女性の入居者の方に「どうぞ」と道を譲ってくださるなど、紳士的で気遣いをされる方ですが、独身を貫いて来られたそうです。
先日、ご家族とお話をする機会があったため、思い切って「これまでに、Kさんにも良いお話があったのではないですか?」と尋ねてみたところ、「あったみたいだけどね、ほら、高齢の母の面倒を見ていたでしょう。しかも認知症があったから」とのことでした。ご兄弟などがお母様の施設への入居を勧めても「自分が最後まで面倒を見るから」と頑として受け入れなかったそうです。それでも、ご自宅の近くに良い施設が見つかり、Kさんが仕事前や仕事帰りにも立ち寄れるとのことで、ご入居になり、1ヶ月で看取りをされたとのことでした。
お母様の看取りまでなさったKさんが、お母様と同じ認知症になるということは、本当に神様は意地悪だなと思わざるを得ません。
その一方で、Kさんとこうして巡り合えたことも不思議なご縁なのかなと思っています。Kさんの意志の強さ、時には頑固な一面も垣間見えますが、それは何でもお一人で決めてお一人でなさって来た人としての強さや優しさなのだと改めて感じました。
Kさんは、先日心臓のカテーテル手術を終えて退院されたばかりです。
そして、実はこの記事を書いている今現在、体調を崩されて再度ご入院されています。Kさんが一日も早く回復されて退院し、また「行こうよ」と誘って下さる日を心待ちにしています。

15:00 | Posted by kimisanchi

【2020年 年頭に】  のんびり家2F 佐藤

2020年02月24日 | のんびり家::のんびり家 2F

新しい年が明け暫く経ちますが、皆さまお元気でお過ごしでしょうか?
さて、半年振りにこのどっこいしょの記事を書くに当たって、何を書こうか暫く考えていたのですが…、前回同様、今回も文献の力を借りることにしました。
今回は、書店の売上ランキングでも暫く上位の、脳科学・AI研究者の黒川伊保子氏著「妻のトリセツ」。
世の男性陣は、こんなにも妻の扱い方がわからないのだろうか?と思わなくもないですが(苦笑)、女性と男性の考え方の違いには以前から興味があった為、この本を手に取りました。
著書の中には、女性脳の特徴から、男性が妻に対してどのように接していけば「うまくいくのか」、とても具体的に綴られています。そもそも、「トリセツ」という表現が、男性が好みそうな表現です(笑)。
中でも印象に残った箇所は、「過去の体験記憶を臨場感たっぷりに想起し、何十年分もの類似体験記憶を一気に引き出す力は、女性脳が子育てのために備えている標準装備だ。人類は一個体が残せる子どもの数が少ないので、子育ては常に「新しい問題」に直面する。それを何百世代にもわたって培ってきた女性脳は、いつからか「新たな命題に対して、人生の記憶を総動員して瞬時に答えを出す機能」を備えるようになったと考えられる。(中略)特に、怖い、辛い、ひどいといった危険に伴う体験記憶は、子どもを守るために「とっさに発動すべき」第一級重要情報であるがゆえに、それを引き出すネガティブトリガー(引き金)は、周産期(妊娠、出産)と授乳期に格段にパワーアップする。だから、この時期の夫の無神経な発言や行動は、一生残る辛い記憶、傷となって、繰り返し持ち出され、いつまでも消えることがない。」
そうなんです、女性脳の標準装備なんです。結婚して10年程になりますが、もう少し早めにこの本に出会いたかった(苦笑)。
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そして改めて、夫婦に限らず相手の事を「知る」「知ろうとする」事は、対人関係や社会の中に於いて、とても重要な事だと感じました。
ともすると、私たちは先入観や自分の価値観で、どのような相手かと安易に判断してしまいがちです。しかし、まずは色々な手段を駆使し、相手を知る事。どのような人物なのかを知る事で、相手の見方や関わり方に変化があるのではないかと思います。
また、認知症の方に対しても、同じようなことが言えます。
認知症の原因になる疾患は、脳の器質的変化である事が多い為、ご本人の意思とは関係なく症状が現れます。入社したばかりの頃、その人のことを知り、何ができて何が難しいのか見極めることが大切だと教え込まれました。更に、「知り続ける事」が大切だとも教えられました。認知症の症状が進行するからと
いう事もありますが、何事も「知ったつもり」が恐いものです。そして、知り続ける事で、その人との信頼関係を結ぶ事が一番大切な事です。
日々の流れの中で、時々立ち止まって考えなければいけないと改めて考えさせられた一冊でした。今度は「夫のトリセツ」を読みます(笑)。

09:11 | Posted by kimisanchi

【様々な問題について】  のんびり家2F 石井

2020年01月10日 | のんびり家::のんびり家 2F

のんびり家に復帰させていただき早くも半年が経とうとしています。様々な事情が絡み一旦は退職をしてしまいましたが、幸運にも再度のんびり家で働いています。一旦は退職し他の法人の有料老人ホームで数か月ですが働きました。そこで、感じたことを書きたいと思います。
私が勤務したのは大手の有料老人ホームでしたがサービス形態が異なる為安易に比較してはいけないと思います。しかし、多くの矛盾や問題点が垣間見えました。まず、有料老人ホームでは高額な入居金を払い高齢者は利用されています。しかし、利用者はほぼ自立されている方から認知症の方まで幅広く利用されています。そこで、食事の時間や内容がほぼ決まっており、レクリエーションも時間で決まっています。職員は1日入浴対応など細かく仕事が分業されています。1日の生活がかなり合理化され、システムありきの生活になります。その生活というのも利用者が生活をしているというものではなく職員が「生活をさせている。」というニュアンスがより正確でしょうか。
サービス形態がそもそも異なる点、職員の人員配置に限界があるのは十分に理解できます。しかし、職員は常勤の職員、非常勤の職員など多岐に渡りましたが話をすると様々な問題を抱えていると感じました。「しょうがないよね。」「そんなことやっていてもね・・・。」「もう少しで定年だから荒波立てずに、このままで・・・。」といった具合に何かを諦めている発言が多く聞かれました。認知症状態にある方への理解も乏しく、そもそも時間的な余裕もないため表面上取り繕い、職員は走り回りながら勤務時間が終える前までに「仕事」を終えなければいけません。私自身はこの福祉の業界に勤め研修なども含めて多くの現場を見ているわけではありませんが、様々なミスマッチが生じているのだと痛感しました。やる気のある職員も1部には存在をしていることはあるものの様々な職員の立場がありチームには中々ならないこと、そして何よりも利用者の適正なサービスが受けられていないことなどです。私自身も何度も利用者の諦める姿や言葉を聞きました。

現在でも様々な介護現場では人員不足により常勤職員だけではとても運営出来ないのが現状です。
介護報酬などの財源の問題も重くのしかかってくるでしょう。今後、団塊の世代が後期高齢者になる頃にはより多くの問題が生じてくる可能性があります。先日、ふと携帯を無意識にいじっていると本など出版されている女性のコラムに目が留まりました。(内容はなんとなく覚えていますが、残念ながら名前までははっきり覚えていません。)その女性は保育や介護という広い範囲での福祉としての話をされていました。内容としては「人は人の中で産まれ育ち人は人の中で最期を迎えるべきもの」というものでした。保育現場にはあまり合理性を求めていない(若干の語弊もありますが)にも関わらずに介護では合理性が強く求められすぎているというものでした。このコラムを読んだ時に確かに介護の現場では様々な機械の導入が検討されているなと世間の保育と介護のイメージも関係しているのではないかと思いました。確かに労働力人口の減少により介護だけでなく様々な分野で弊害が出てくるのでしょうが。人は産まれてから平等に年を重ねていきます。私自身もこの仕事に携わっていなければ深く物事を考えなかったかもしれませんが、「人が成長し生活し、やがて最期を迎える」ということを学び、考えるという機会が義務教育でなくてもどこかであると他人事ではなく皆が当事者として様々な問題に対して取り組んでいけるのかなと強く思った数か月でした。そして、今は他の職員と対話を重ねながら「入居者の自立した生活」について丁寧に時間をかけながら、何度も立ち止まり考えていきたいと思っています。

17:53 | Posted by kimisanchi

【こんにちは】  のんびり家2F 池田

2019年12月18日 | のんびり家::のんびり家 2F

この業界に入ってもう3年目になります、最近は新しい入居者さんが入ってきて、こののんびり家も賑やかになってきました。入ってきた人はAさんという入居者さんで口髭がとてもダンディーで、カッコいい人だと思います。
Aさんは食事をよく食べる方で、丼で1杯は食べてしまいます。また、お酒が好きでよく飲むお方です。
買い物の際はお酒を必ず買って、開けたらその日に半分以上を飲んでしまうお方です。
Aさんはパスタがお嫌いらしく、以前お出した時に嫌いと言われてしまいました。ですがパスタ以外の麺類は好物らしく良く食べていました。
杖を突いているのですが、きりきり歩いたり、自分から入浴したいと言って来たりする、とても元気なお方です。見ているだけで笑顔になり元気を頂く事があります。
話は変わりますが、9月17日に日帰り旅行に行って来ました。江戸東京博物館に行って、江戸の頃の事や東京になってからの事などを展示していました。自分の対応はKさんでした。江戸や東京の初めの頃にとてもいろんなことに興味があったのか、駆け足位の感じで次々に見て行くので、付いて行くのがやっとでした。他の入居者さん達も、思い思い楽しんでいましたし、また江戸東京博物館の7階にあるレストランでは、皆様美味しいと言って食事をしていました。

08:08 | Posted by kimisanchi

【私の仕事】  のんびり家2F 荒野

2019年11月30日 | のんびり家::のんびり家 2F

今回お話しさせていただく事は、職員の誰しもが一度は経験したであろう「あるある話」です。
ある日の夕飯時、準備が整い入居者さんに「ご飯炊けたようです。」とだけ声を掛けました。この声掛けには、
1、ご飯を今食べるかどうか。2、食べるならば配膳という行動に考えが至るか。3、出来上がった料理を認識し、盛り付けに必要な器の選択と用意が出来るか。Etc…
入居者さんに残された能力を見極め、力を発揮してもらう意図があります。
それはさておき、ある入居者さんがご飯を食べるという意思をもって台所に来たものの、料理をよそう適当な器の選択にとまどい「私わかんないんだから、あんた達がちゃんとやってくれないとダメだよ!」と仰いました。この入居者さんには料理を認識し、それに対する器を選ぶ能力がある事を知っていた私は、「自分の分は自分で用意してください。」とハッキリ言いました。仮にみそ汁椀にご飯を盛ってもいいのです。大事なのは正しい器に盛りつけるという結果ではなく、自分で考えて配膳するという過程です。
結局、「そんなの聞いたことないよ。」と文句言いながらも、お皿にご飯を盛り付けご自分で配膳が出来たのですが、ここからが本題。
私は全介助の方の食事介助を行っていたのですが、それを見た先程の入居者さんがこう仰いました。
「その人はやってもらってるのに、あたしたちはやってもらえないの?そんなのおかしいよ。」
いつかは言われるだろうと思っていました。おそらくほとんどの職員がこの類の事を言われた経験があると思います。正直、至極当然のご意見だと思います。その人の能力に見合った支援を、というこちらの考えをご理解されているかどうかに関わらず、人間だれしも楽を出来る方がいいに決まっています。
口には出さねど同様の事を思っている方が他にもいらっしゃるはずです。
さて、なんと答えるべきなんでしょうか。私はその日の勤務が終わって家に帰ってからも考えました。そして思いました、なんと答えるかではなくて、そもそも入居者さんにそう言わせてしまった事が問題なのではないのかと。
私たちの仕事は可能な限り自立した生活を送れるようにサポートすることです。具体的には入居者さん自身が自発的にやる気を起こすような環境整備、仕掛け、声掛けをするという事が含まれています。
要するにやりたくない、面倒くさい事をやりたくなるようにするという事です。入居者さんが器選びにとまどったあの時、例えば一緒に配膳をする仲間がいたならどうでしょう。二人で協力しあってもっとスムーズに出来ていれば不満を漏らすこともなかったかもしれません。
入居者さんの1つ1つの生活動作にどう関わっていくのか常に考えていくのが私たちの仕事であると再認識させられた出来事でした。

08:41 | Posted by kimisanchi

【繰り返している】  のんびり家2F 石川

2019年10月31日 | のんびり家::のんびり家 2F

この仕事を始めて3回目の冬を迎えようとしています。
嬉しい出会いもあれば悲しいお別れもあります。
今まで圧倒的に女性に出会う事が多く男性は本当に少ないです。
今から書く事はほんの一例ですし私が感じたことでもあるので全員がそうとは言い切れませんが書かせてください。
出会った頃の女性の入居者さまは夕方になると「家に帰らなきゃ」「子供たちがお腹を空かせて待っている」と言います。
数か月後のある日の夕方に「こんな時間まで外に居たら怒られる」「ご飯作らなきゃ」「お父さんが会いに来た」と言います。この時の「お父さん」は「旦那さん」の事です。また子供の事は勿論ご自分の両親や兄弟姉妹の事も心配したりもしています。
更にその数か月後は「お父さんとお母さんに会いたい」「お父さんが会いに来た」「お姉ちゃんに会いたい」とも言います。この時の「お父さん」は「父親」の事です。
愛情いっぱいに育てられた「娘」は素敵な人と出会って「妻」となり子宝に恵まれて「母」となり毎日を奮闘してきた事と思います。
そして子供たちも独立し大好きな旦那さんも少しだけ先に旅立って行きました。
認知症はあまりいいイメージはないかもしれませんが「母」から「妻」になり そして「妻」から「娘」になって時空を超えて旦那さんに会ったり生まれ育った故郷に帰って両親や兄弟姉妹に会う事が出来るのは少し羨ましいと思ったりもします。
縁があってグループホームで過ごされています。
残りの時間もゆっくりのんびりと大好きな人に沢山会えて そしてまた「娘」として過ごして数十年後にまた私と出会って一緒に過ごす事が出来たらいいな…なんて思ったりしていま
す。
その時はもう少し私は仕事が出来るようになっているといいなぁ…。

08:46 | Posted by kimisanchi

【今日も一日】  のんびり家2F 飛鳥井

2019年09月30日 | のんびり家::のんびり家 2F

どっこいしょに記事を書くのは久しぶりです。のんびり家2階の飛鳥井です。
今回は、Nさんについて書かせて頂きます。
Nさんは、大正10年生まれで、のんびり家2階では最高齢の97歳の女性です。
ご入居時はとてもお元気で、ご自身で何でもこなされる方でしたが、2018年4月の夜間に廊下で転倒し、左大腿骨を骨折してしまいました。それ以来、車椅子での生活となりました。
元々何でもご自身でされていたこともあり、生活のあらゆる場面、例えば排泄時の介助などをする際にも職員に向かって「申し訳ないね」と仰ることが多々あります。そんな時、私たちは「困っている時は、お互い様ですから」と言うと、Nさんは時に涙ぐみながら「ありがとう」と仰います。
そんな涙脆い一面のあるNさんですが、骨折以来ご自身の思うように利かない身体に対して腹立たしい気持ちがあるご様子で、「悔しいね」と思いの丈を口にされることもあります。
Nさんは、自分のことは自分で。人様の手を煩わせるのは申し訳ないと言う気持ちが人一倍強いように感じます。それは、持って生まれたNさんの気質によるものと、大正生まれできっとご両親から(恐らくご両親は明治生まれでしょう)厳しく躾けられたことも影響しているのではないかなと想像しています。
Nさんを見ていると、「自立心」と言う言葉が浮かんできます。
夜勤の際、Nさんの就寝介助をしますが、車椅子からベッドに移乗する際に、「ほっぽり投げていいよ」と半分笑いながら仰ることがあります。そんな時、私は「本当にほっぽり投げていいんですか」と敢えて聞き返しますが、Nさんは更にいたずらっぽく笑いながら「いいよ」と仰います。そして「あんたのことを恨んだりしないからね」とも仰います。このようにユーモアのあるNさんでもあります。
このようなやり取りをしながら、ベッドに横になって頂きますが、私がNさんの耳元でやや大きな声で(Nさんはやや難聴のため)「Nさん、今日も一日」と言うと、Nさんは必ず「お疲れ様でした。ありがとう。」と言って下さいます。そして「おやすみなさい」と言うと、「あんたも早く休んでね」と労って下さいます。Nさんがご入居された当初はこのようなやり取りをしていた記憶がありませんが、いつの頃からか自然にこのようなやり取りをするようになりました。
そして、特に最近思うのですが、いつまでNさんとこの「今日も一日」と言うやり取りが出来るのだろうか?と。残念なことですが、Nさんとの時間は永遠ではありません。限りのある時間、Nさんと共に過ごせるこの瞬間、一日一日を大切に過ごさなければならないなと改めて思います。

09:29 | Posted by kimisanchi

【後ろ・・・・とは】  のんびり家2F 石井

2019年08月16日 | のんびり家::のんびり家 2F

先日、入居者Tさんの入浴対応をしていた時の事です。入浴後に衣類を着ている姿を見ていつも思う事がありました。現在はリハビリパンツを着用されているのですが、どうして前後を間違えないで履いているのかという素朴な疑問です。確かにリハビリパンツの後方には「うしろ」とシールが貼ってあります。椅子に腰かけながらリハビリパンツを手に取り前後を交互に何度も見ているTさんを見ていると、私たちは「うしろ」と記載されているシールを見てそれを「うしろ」に反対側を「前」にと考えます。しかし、Tさんの様子を入浴の度に見ていると私たちと同じように判断を下しているだけではないような感じを受けました。なぜかというと、毎回リハビリパンツを入念に触り何度もひっくり返していることがあるためです。そして、ある時の入浴対応時の仕草でどのようにリハビリパンツの前後を間違えないで履いているのかはっきりとわかりました。
Tさんはリハビリパンツを履く際に前後を頻繁にひっくり返していました。それは リハビリパンツの表面積を確認されていたようでした。単純な話で通常女性の下着は前よりも後方、つまりお尻側がしっかり隠れるように設計されています。Tさんはリハビリパンツの前後をよく確認して表面積が大きい方をご自身の後方にして履いているようでした。そのため、毎回リハビリパンツの前後を間違えることなく履くことが出来ていたのです。日頃から「頭がパーになっちゃったからわからない。」ということが口癖のようになっているTさんですが、垣間見せる姿はとても逞しいお姿です。今後も日常に溢れる些細な事を注視していきながら立ち留まり考えていきたいと思います。
一度は1月をもって退職をしましたが紆余曲折あり、ありがたいことに再度のんびり家で働かせて頂くことになりました。また、頑張りますのでよろしくお願いします。

07:49 | Posted by kimisanchi

【読書の夏】  のんびり家2F 佐藤

2019年07月27日 | のんびり家::のんびり家 2F

こんにちは。皆さまご無沙汰しております。
ファイル 449-1.jpeg私事ですが、2016年12月に次男を出産し、18年4月にのんびり家に復帰しました。次男は今、いわゆる「イヤイヤ期」でまだまだ手が掛かりますが、おかげさまで元気に成長しています。
さて、今回は一冊の本にまつわる話をさせていただきたいと思います。
7年使用しているスマートフォンの調子がいよいよ悪くなり、何となくスマートフォンを眺めている時間を読書する時間にしようと思い立ち、久しぶりに本を購入することにしました。
購入したのは、鴻上尚史氏の「不死身の特攻兵」。少し前に新聞や書店で取り上げられていて知ったのですが、選んだ理由は、母方の祖父の弟が特攻で亡くなったことを数年前に知り、特攻というものがどういうものだったのか深く知りたくなっていたからです。
大叔父が特攻で亡くなったことを知ったのは、映画が先に公開されていましたが、偶々ドラマ「永遠の0」を見た事がきっかけでした。私の中での特攻のイメージは、国や大切な人を守る為に勇んで出撃したイメージが大きかったのですが、ドラマの中では、上官や周囲の特攻兵に批判されながらも、生きて返る道を探している一人の特攻兵の姿がありました。
フィクションではありますが、自分が特攻の事実を捉えられていないのではないかという想いが沸いてきた中、母から大叔父の話を聞きました。
著書の中には、9回出撃して9回帰ってきた佐々木友次さんの特攻の詳細な描写に始まり、特攻が始まった経緯、特攻が続いた理由、友次さんへのインタビュー等が詳細に書き綴られています。
そして、最後に、現代の問題にも置き換え、「みんななんとなく問題だと思っているのに、誰も言い出さないから『ただ続けることが目的』となっていることが、この国ではとても多いのじゃないかと僕は思っているのです。論理的に分析して、何が必要かを堂々と言えるようになりたいと思います。」と締め括られていました。
子どもの頃、母方の墓参りに行くと、大きくて立派な墓が一つありました。大叔父の墓です。大叔父は、どんな気持ちで出撃したのでしょう。特攻で息子を亡くした曾祖母は、どんな気持ちだったのでしょう。
二人の息子の母となった今、戦争や特攻について自分なりに調べ、考え続けながら、現代の問題にも目を逸らさず向き合っていきたいと思っています。

17:02 | Posted by kimisanchi

【心と体】  のんびり家2階 荒野

2019年06月15日 | のんびり家::のんびり家 2F

心と体は密接に関係している。良く言われている事ですが、最近この言葉を実感する出来事がありました。
私の担当するTさんは以前はとにかく外に出たがらない方でした。口癖は「めんどくさい、腰が痛い。」或いは「やってください。お願いします。」です。そんなTさんの一日は居間でTVを眺める毎日。好物の甘い物で外出意欲を高めてもらおうと「おやつ一緒に買いに行きませんか。」などと誘ってみますが、それもその内に「めんどくさい、腰が痛い。」と外出する動機にはならなくなってきました。
そんな折、運営推進会議でご家族とお話する機会があり、以前Tさんが買い物に出掛けた時に他の入居者さんが使っていたシルバーカーを見て「私も昔はあれ使ってた。」と仰っていた事を思い出しました。そこでご家族に確認すると、今でもご自宅に使っていたシルバーカーが残っているという事なのでお持ち頂くことに。正直、「これで少しは歩行時の腰の痛みが和らいでくれればな。」程度に考えていました。
さて、ご家族からシルバーカーが届きました。早速、試運転がてら昼食を買いに一緒に外へ…。
嗚呼、素晴らしき哉シルバーカー。歩行時の姿勢、安定性、持続可能時間、全てにおいて改善が見られます。Tさんもシルバーカーの操作感は覚えていらしたようで、道の段差もハンドルを捻るように動かし前輪を浮かして難なく進みます。うーん、これは凄い。果たして、今のTさんはどこまで行けるのか。
ある日、白山下の天丼屋までお昼を食べに行くことになりました。この天丼屋、今までの日常生活圏の5倍ほど距離が離れています。途中で休憩を挟みながらと思いきや、Tさん「だいじょうぶ。」「平気。」、結局一度も休憩で座る事無く往復の道のりを踏破したのです。あの時は、私の方が「これ本当に大丈夫なんだろうか。」と不安に駆られたほどです。
シルバーカーを手に入れ無敵になったTさん。ここで話はタイトルに戻ります。
外出機会と活動量の増えたTさん、その変化が身体以外の部分にも現れだしました。
他の入居者さんの世話を焼いたり、テーブルに残っている食器を片したり、さらには片した食器を洗い出したり。元々、きれい好きな方ではありましたが、職員が何を言うわけでもなく、自発的にこういった行動をする事が多く見られるようになったのです。身体を動かすことで生活に張りとやる気が出る事に繋がっているのではないでしょうか。
シルバーカーがあればどこにだって行けるようになったTさん、これからどんな所へ行き、どんな生活を送られるのか、これからが楽しみで仕方ありません。

08:15 | Posted by kimisanchi

【いち にの さん よいしょ】  のんびり家2F 石川

2019年05月28日 | のんびり家::のんびり家 2F

2月でのんびり家に異動してきて1年が過ぎましたが未だに戸惑うことばかりです。
この1年でも入居者様も入れ替わりがありました。
出会いがあれば別れもあるのは分かっていますがどんな状況でも別れは寂しいです。

今回はAさん(女性)の事を書かせてください。
異動したての頃入居者様の事が把握出来ていない状況での介助がとても不安でした。
でも介助はしなくては入居者様が生活出来ません。
支えれば一緒に歩けるAさんを立ってお手洗いまで行っていただくにはどうしたらいいか?
思いついた事は立ち上がりのときに「Aさん 立ちますよ いち にの さん  よいしょ」と掛け声をする事でした。
ポイントは「さん」と「よいしょ」の間に一呼吸入れる事です。
最初は戸惑っていたAさんも私がしつこく言っていたからか「Aさん 立ちますよ いち にの さん よいしょ」に合わせてくださるようになりました。
立ち上がる前のAさんの掴まっている手の位置がちょうど私のおしりの位置になると私の
おしりで「ポンポン」と一緒にカウントしたりズボンの後ろポケットに入れているメモ帳やボールペンを握ったりしながら立ち上がっていただき歩いて席に戻ったりしていました。
南瓜の煮物が好きなようで食事介助の時に「美味しいですか?」と伺うと「美味しいねぇ!」と嬉しそうに答えてくれました。
今年の始めにテレビのニュースでだるま市の事を伝えていたので何となく「だるま市に行ったことありますか?」と聞くと「ないね」とはっきりと即答!(都内からは少し遠いからですかね?)
そのAさんとは私がシフトの関係で休んでいる間に体調を悪くして入院。
そのままのんびり家へ帰ってくる事はありませんでした。

Aさんは元教師だったそうですがスタッフの問いかけに時々ジョーク混じりの返答をしたりととても楽しい方でした。
街中でだるまを見つけるとAさんを思い出します。
新しい世界でもかわいい子供たちに囲まれて教師をしているといいなぁ…
そして 「いち にの さん よいしょ」 でまたお会いしましょう!

16:49 | Posted by kimisanchi

【こんにちは】  のんびり家2F 池田

2019年05月06日 | のんびり家::のんびり家 2F

この業界に入ってからもう2年になりました。最近は自分が担当の入居者さんを持つことが出来ました。最近入ったばかりのNさんを担当しています。
担当は初めてで、まだ持ったばかりなので今なお分からないことがたくさんあり緊張していますが、頑張りたいと思います。
担当のNさんは、最近まで歩いていた方で、最近は車椅子なのですが、晴れている時は決まって外を見て散歩などをしたいと言ってくるお方なので、出掛けています。食事は和食しか食べず、食べたことのない物や洋食や中華などは食べないと仰ったりと、食事にはとてもこだわりがあります。
最近は新しい人でKさんと言う男性の方が入ってきました。このお方もとても元気なお方で食事はおかわりをしたり、外食をしたり散歩などをしたりととても元気なお方です。特に食事のおかわりはすごく、他の入居者さにも見習っていただきたいところです。
散歩も自分から行きたいと行ってくることもあります。時には自身の体調を管理して自分から病院に行きたいといってくることもあります。とても健康に気を使っているお方でもあります。
これからも頑張っていきますので、温かい目で見て頂ければ幸いです 。

08:23 | Posted by kimisanchi

4月号の「のんびり家2F」の記事はありません

2019年04月05日 | のんびり家::のんびり家 2F

4月号の「のんびり家2F」の記事はありません

09:00 | Posted by kimisanchi

【考える・・・】  のんびり家2F 石井

2019年03月08日 | のんびり家::のんびり家 2F

私がこの仕事に転職したのは2005年でしたが、前職を退職し大学時代の友人に転職の相談をした時のことを事あるごとに思い出します。当時、何も知識がなかったのですが漠然と「福祉の仕事に就こう。」と決めていました。
しかし、そのことを友人に相談すると「福祉なんて、年とってからも出来るから他の仕事にした方がいいよ。」と言われてしまいました。その時は「それもそうだな。」くらいにしか考えていませんでした。しかし、一旦立ち止まり考えてみると「一般的なイメージはその通りかもしれないけど、本当にそうなんだろうか。」と考えるようになっていました。そこから、旧ヘルパー2級の講習を受け特別養護老人ホームやデイサービスなど研修時に体感し、その後偶然にのんびり家に辿り着きました。最初は変な名前だなくらいにしか思っていませんでした。(本当にごめんなさい)
のんびり家での勤務を始めると2、3日で退職を考えました。それは、素人の自分が務まるような仕事ではなく命が懸かっているという恐怖心すらありました。しかし、そこでも何故か立ち止まり考えました。その結果「数日で退職してしまうとこの仕事のことがよくわからないままではないか。」と考え、「もう少しやってみよう。」と仕事を続けていって1ヶ月が半年になり1年になり、そのうちに数年が経過しのんびり家の引越しに伴い2階の管理者を務めることになりました。今思うと当時ののんびり家の職員に支えられ、入居者にも支えられていたので退職をしなかったのだろうと思います。
勤務してから1年が経過した際、ふと考えてみると何も理解していなんじゃないかという思いが強くなっていきました。その時に1番最初に代表と面接したことを思い出しました。「石井君、生活することはどういうことだかわかる?」と質問がありました。その時、私は何も経験がなかったため「わけがわからない、変なことを言う人だな。」と思っていました。(再度、本当にごめんなさい。)そして、1年くらいが経過した時に「生活」という言葉に引っかかっていました。「自分は生活をしているんだろうか、生活をさせられているのだろうか。」と答えのないようなことを考えるようになりました。そうすると普段の何でもないことでもいちいち気にするようになっていました。そして、時間をかけながらこの仕事の本当の楽しさや難しさなどを少しづつ意識して感じられるようになってきました。この仕事に就いて何年経過しても、管理者になってもまだまだ考えることに十分ということはありません。ずっと続いていくものだと思います。入居者の方々からその都度教えていただきながら、職員同士での学びも沢山あります。入居者の自立支援についてチームとして向き合っていく中で試行錯誤していく日々です。その入居者との一瞬、瞬間がとても尊くとてもキラキラに見えるそんな素敵な仕事に様々な偶然が重なってめぐり合えたことにとても感謝をしています。

13:57 | Posted by kimisanchi

2月号の「のんびり家2F」の記事はありません

2019年02月15日 | のんびり家::のんびり家 2F

2月号の「のんびり家2F」の記事はありません

08:20 | Posted by kimisanchi