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【自分の最期を考える】 松林

2012年01月23日 | きみさんち

重いテーマである。
でも、しかし、頭を過る事、これ少なからず。
今夏、入居者のKさんが病院で亡くなり、それからふとした瞬間に考えたりしている。
生とはなにか、死ぬという事とはどんな事なのか。
現在、精一杯生きている入居者さんと日々を過ごし、自分も生命を感じさせてもらっている。自分には勿体ないほどの素晴らしい職場である。
そして、自宅に帰ると、これまた年老いた友人が迎えてくれる。
人間の年齢で言えば60歳をとうに超えた、吾輩とは決して言わない、猫である。
こいつの方が明らかに先にあの世行きなんだなと、時々悲しく思う事がある。
そうなった時、自分はどうして生きて行けば良いのか。。。
生まれて直ぐにもらい受けたので、私を本当に頼って生きている奴である。
帰ると迎えに来るのは当たり前で、寒い日には帰るなり、早くストーブを点けろとせがんで来る。
そのくせ、出掛ける時は、見送りはしてくれない。
今日は夜勤だと告げると、悲しそうな声で鳴く。
今日はサブだから早く帰れるよと言うと、本当かと疑って鳴く。
私の宝物、めちゃ。
捨てられた子猫を見つけた友人達から、何度もめちゃと一緒に飼って欲しいと連絡を受けるが、毎回、丁重にお断りしている。その理由はめちゃを全うしたいからである。
めちゃ以外の何者かが家に入ってくると、めちゃにどんな影響があるのか。
それはそれで興味はあるが、他の者に少しでも心を寄せてしまうであろう自分をシャットアウトしたいのである。
そんな思いから、私は、このめちゃを全うするまで健康である事を願う。
私の最期は、めちゃの最期を見送った後にやってくる事を強く願う。
Kさんの生活を思い出すと、本当にKさんらしい日常を過ごされたなと思う。
入院直前まで、大好きなタバコを吸いに商店街まで出掛けていたし、Kさんならではの冗談も聞かせてくれていた。
めちゃとKさんを繋げる訳ではないが、生命を全うしたKさんに見習い、私はめちゃを全うして、それから自分の最期を考えてみようと思う。
タイトルから遠く離れてしまったが、、、もっと重い話はもう少し置いておいて、生きる事を考えて行こうと思い直した次第である。

00:26 | Posted by admin

【紙一重な出来事】 田中

2011年12月23日 | きみさんち

この号が出る頃にはもう暮れが押し迫った12月末でしょうか?(この原稿は11月に書いています。)皆さんお身体お変わりなくお過ごしですか?
何を書こうか順番が回って来る度に頭を悩ませてしまうのですが、今回はつい最近田中に起った笑える出来事をお話したいと思います。
一昔前(今もそうだとは思いますが・・・)電車やバスの窓際広告に「お年よりは大切にしましょう」とか「お年寄りや身体の不自由な方に席をお譲りください」と必要以上に書かれていた時がありました。今ではお年寄りを大切に・席を譲るなんて極当たり前の事と皆さん認識されていると思います。
ですが、つい先日電車に乗り座って本を読んでいたところ、目の前にシルバーカーを押し明らかに「お年寄り」と見られる方が来たので席を譲ろうと「どうぞ」と声をかけ立ち上がろうとすると、「けっこうです。私はそんな歳ではございませんので」と断り、キッと私を睨みつけてきた人がいたのです。
10代の頃の私であれば「人の親切をむにして・・・何て婆さんだ」と思っていたに違いありませんが、きみさんちで働くようになってからと言うもの、言われた・おこった出来事を何故か分析してしまう変な癖がつきました。以下上記事柄を簡単に分析してみました。
怒った理由:年寄りと見られたくない。気持ちはお姉さんなのに・・・なんで?
足腰丈夫なのに何で座れというの?
私はまだ若いのよ見た目で判断しないで頂戴!!!
これは私の憶測ですが、親切心がかえって相手の自尊心を傷つけてしまい、結果私を睨みつけると言う行為に繋がってしまったのではないかと考え、「失礼しました」と一言謝りうつむき、再度本を読もうとした時の周りの視線の痛いこと痛いこと・・・
直に下りる駅に着き私は下車しましたが、睨んだ彼女は何処へ行くのやら。でもなんて逞しいお年寄りなんだろうと思ったのも事実。
親切と不親切は紙一重!!皆さんも気をつけてくださいね。

00:25 | Posted by admin

【赤い花が揺れて】 志寒

2011年11月23日 | きみさんち

この原稿を書いている今は金木犀が盛り。甘い香りが街中に溢れています。折々の花は本当に心を和ませてくれますね。
きみさんちの皆さんも花がとてもお好きで、毎日の買い物でもしげしげと愛でておられます。
ご近所にも植物を丹精込めて育てられているお宅が多く、前もって季節の花が盛りのお宅に目を付けて、外出を手伝っている時に「あちらを通ってみませんか?」などとお誘いするときがあります。
そうしてそのお宅の前を『気づいてくださるかな?』と思いながら通りかかると、たいていは目を留めて下さいますが、私の思いを裏切り(?)私が目を付けた花よりも、小さな小さな雑草のような花に興味を示されて、その意外性がまた嬉しかったりします。
ああ、雑草という植物は無いと叱られそうですね。
そうして一緒に花を眺めていると、今夏にお亡くなりになったKさんが、この花を見たら何ておっしゃるだろうという思いがよぎります。
Kさんもとても花がお好きな方でした。夏にはよく、きみさんちの前のサルスベリ並木の赤い花を「同じ赤でも色が少しずつ違うんだよ」と見上げておられました。
夏空の似合う威勢のいいあの赤い花は、いかにもKさんご本人のようです。調べましたらサルスベリの花言葉は「雄弁、愛敬、活動、世話好き」。いやはやなんともピッタリな花ですね。Kさんも旅立たれ、サルスベリも赤い絨毯のように花を散らせ、夏が往きました。ですが、サルスベリの花が咲くたびに、飽くことなく花を見上げるKさんが私の目に浮かぶことでしょう。
私だけではなく、あの光景は夏が来るたび、きっと誰かが思い出すでしょう。
生きものは死を迎えても、誰かの記憶に生き続けることで永年の命を得ると言いますが、個人の具象の記憶を越えて、繰り返す花のように、街の光景の一つとして生き続ける。そんな生き方もあるのかなと思います。
さて、車いすの方と一緒に道ばたに180cmの大男がしゃがみ込んでいるこの光景。誰かがいつか思い返してくれるでしょうか?

00:24 | Posted by admin

【想】 堀内

2011年10月23日 | きみさんち

どっこいしょの原稿を書いている今は残暑厳しい日が続いていますが。。。皆様の手元に届く頃には涼しくなっていますでしょうか??
なっていることを願いつつ、ここ半年を振り返ってみたいと思います。
きみさんちで働きはじめて一年になり本当にあっという間でした!その中で初めて入居者さんとの別れを経験しました。初めての経験だったのに冷静に受け止められたのは一年間しか一緒にいられなかったけど、その一年間のKさんの生き方をみて本当にKさんらしく生活していたように勝手ながら感じたからだと思います。
私から見たKさんは頑固だけど、とーっても優しくて楽しいことが大好き。私が悲しい顔をしてれば、いつも大丈夫か??辛いことあったら言えよと声をかけてくれて何度励まされたかわかりません。でも喧嘩も沢山して言い合って、わたしが元気なくなると『おーい!大丈夫か?』とKさんのことで落ち込んだのに結局Kさんに励まされ元気になる。だからKさんとの喧嘩好きでした(笑)
まだ日も浅いからかお亡くなりになられた実感がありません。
毎日、商店街を散歩していたKさん。商店街にいけば、いつものベンチにいるような気がしたり、きみさんちにいても、いつも近くにいる気がします。
以前、住職さんが『人には二回の死があります。一度目は息をひきとったとき。二回目は忘れられてしまったとき。二回目が本当の死で、これほどの孤独はありません。』と話していたのを鮮明に思い出しました。。。
Kさんに教えてもらったことや沢山の想いを感じつつ、これからもKさんと共に、きみさんちで過ごしていきたいと思います。

00:23 | Posted by admin

【「お待たせ致しました!ミニケアホームきみさんち堀でございます。」】 堀

2011年09月23日 | きみさんち

12月25日に面接、見学をした1月25日入社のクリスマスの奇跡のスタッフ堀でございます。
この8月でもうじき入社7ヶ月になるので。。えらいこっちゃなんです。
7ヶ月いろんな事がありましたよ!
まず、大阪から来た私は土地勘が皆無。電車通勤は、乗り越したり、乗り間違えたり。それから、今まで接客業しかしてこなかった私は「接客のプロ」としての経験はあったけど、「福祉のプロ」として働くのは初めて。。
自立支援ってなに?
なんで、起きてきた人に おはよー!って言っておこられたんだ?
なんで構い過ぎって言われるんだろう?
真ん中の基本のき が無い私は致命傷で、福祉のプロ意識の高い女性スタッフに4ヶ月が経った頃にブチ切れられてしまい。。そこで初めて「基本のき」を手に入れた訳で それから間もなく企業内新人研修にも最古株新人?として参加できてちょっと自分でも安心できました。
でも、基本のき は 基本のき。7ヶ月は7ヶ月。
ケアは難しい。自立支援はまた難しい。「有する能力」を知る事の大切さ。尊厳の大切さ。でもついでに仲良くもなりたい。願いも叶えたい。お風呂もたくさん入って欲しい。しかし、自分がどんくさいので、思ったように時間をケアに使いきれないジレンマ!入居者さんの為に時間を使う事の難しさ。
「みんな家族!」「たのしいうれしい!」から まず始まってしまった私には、恥ずかしながら ようやくこちらでのプロ意識が意識できるようになってきました。(なんて言うと、きみさんちスタッフから まだまだやん!って突っ込まれそうですが。。)
夜勤も、実はこないだ やっと時間内に終わって理想の状態で朝イチのスタッフを迎えられたんです!
夜勤も「ひとり」と言うプレッシャーに耐えきれず、入居者さんが「足が痛いって言ってます」って管理者に電話をかけたりしました。初めての夜勤か2回目の夜勤が地震の当日だったりで、変に度胸だけはついたりしました。
いまは、安全に。たのしく。元気に。
プロとして大切な「自立支援」を行う能力を少しずつやしないながら、毎日奮闘しながら、入居者のみなさんと一緒に成長してゆきたいと思います。
入社した時は、「はい、きみさんち 堀でございます。」と電話にでる時が、きみさんちの一員である事を許された唯一の瞬間であるような気がしていました。
いまは、すこし違った気持ちで電話をとっています。
「お待たせ致しました!ミニケアホームきみさんち、堀でございます。」
まだまだですが、これからプロになっていきます。ご家族のみなさま、地域のみなさま、きみさんちスタッフのみなさん、どうかよろしくお願いいたします。
自立支援=自立支援
うまれたばかりの緑の蝉を入居者さんと見ました!一生忘れない新しい想いをもって入居者さんとの毎日を大切にしていきます。

00:23 | Posted by admin

【一年経って】 石川

2011年09月23日 | きみさんち

きみさんち石川です。きみさんちに来て早いもので一年経ちました。
きみさんちに来てまずこまった事は料理に困りました。料理に関しては本当に何もしてこなかったので、一人暮らしのときはいつも100円均一で魚の缶詰さばを買ってきておかずに、愛知にいるばあちゃんの送ってくるお米を炊いて食べる。鳥の胸肉を安いので買って塩コショウを振る。焼く。あとはばあちゃんの米。米を炊くのもめんどくさいとポテトチップスとサバ缶、レタスを買ってとりあえずマヨネーズとすごい食生活を送っていました。
朝昼晩サバ缶です。健康には良さそうですが。。。
嫁と二人暮しになった時でも全部嫁任せで、飲食店で働いた経験があるらしく帰ったら食べ物が出てきたので、本当に料理や洗濯家事もろもろは、正直どうしようと何をすればいいんだと最初の頃はあたふたしていました。
助けは先輩スタッフが料理本をたくさん持ってきて下さったり、入居者のOさんKさんに包丁の使い方をおしえてもらったり、やればなれるんだよ。と言ってくれて、本当に何も出来なかった僕ですが、きみさんちに来て入居者のみなさんスタッフのみなさんのお陰で、逆に料理はそこまで苦になる事も無く帰って嫁と一緒にご飯を作ったり洗濯したり普通の事が普通にできる様に成長しました。
きみさんちのおかげです。ありがとうございます。
これからも頑張ります。

00:22 | Posted by admin

【一年経って】 石川

2011年08月23日 | きみさんち

きみさんち石川です。きみさんちに来て早いもので一年経ちました。
きみさんちに来てまずこまった事は料理に困りました。料理に関しては本当に何もしてこなかったので、一人暮らしのときはいつも100円均一で魚の缶詰さばを買ってきておかずに、愛知にいるばあちゃんの送ってくるお米を炊いて食べる。鳥の胸肉を安いので買って塩コショウを振る。焼く。あとはばあちゃんの米。米を炊くのもめんどくさいとポテトチップスとサバ缶、レタスを買ってとりあえずマヨネーズとすごい食生活を送っていました。
朝昼晩サバ缶です。健康には良さそうですが。。。
嫁と二人暮しになった時でも全部嫁任せで、飲食店で働いた経験があるらしく帰ったら食べ物が出てきたので、本当に料理や洗濯家事もろもろは、正直どうしようと何をすればいいんだと最初の頃はあたふたしていました。
助けは先輩スタッフが料理本をたくさん持ってきて下さったり、入居者のOさんKさんに包丁の使い方をおしえてもらったり、やればなれるんだよ。と言ってくれて、本当に何も出来なかった僕ですが、きみさんちに来て入居者のみなさんスタッフのみなさんのお陰で、逆に料理はそこまで苦になる事も無く帰って嫁と一緒にご飯を作ったり洗濯したり普通の事が普通にできる様に成長しました。
きみさんちのおかげです。ありがとうございます。
これからも頑張ります。

00:22 | Posted by admin

【私が思う思いやり】 松林

2011年07月23日 | きみさんち

震災から4カ月経ちましたが、まだまだ復興には時間が掛かるようです。被災した人達には、心からお悔やみをお送ります。
その震災当初、TVではACのCMばかりが流れていましたが、そのCMの中に「思いは見えないけれど、思いやりはだれにでも見える。」というコピーのものがありました。
それを見て私は、「思いやりは誰にでも見えるけれど、本当の思いやりは見えないようにするものじゃないかなぁ」と感じました。
CMのように直接手を貸すと相手はありがたく思うだろうし、周りの人も「あの人は思いやりがあって立派な人だ、世の中まだまだ捨てたもんじゃないね」などと思うかもしれません。手を貸すことは何も悪い
事ではありません。手を貸さないよりは差し出した方が良いでしょう。
でも、我々介護職は、あまり手を出しません。
利用者さんの生活を支えるのが我々の仕事ですので、手を出さないと言うと矛盾を感じるかも知れません。
「それが本当の思いやりだ」とまでは言い切りませんが、本人の有する能力を奪う可能性があるからというのが理由です。一歩引いたところで、利用者さんの生活を支えて行くのが、我々の仕事だと考えています。
もっと言うなら、私は利用者さんにとって「空気のような存在」になりたいと思っています。
「空気のような存在」、良い意味にも悪い意味にも取れますが、私の場合、利用者さんが今やりたいのではないかと思っている事を察し、さりげなく導く事。自分では出来ない事を、押しつけがましくない程度にする。こういう空気になれたら良いなと思っています。
「やってあげる」という事は、その人に出来ないという事を認識させてしまい、落ち込ませかねません。
更に回数が増えて行くと依存的になり、自分では何もしない、出来ないようになってしまうかもしれません。
「ありがとう」と言われない空気のような存在になりたいのです。仕事ですから、「思いやり」とは別物ですが、こんな考えから世間に対する思いやりも、さりげなく出来れば良いなと考えています。
以上、伊達直人でした。

00:21 | Posted by admin

【きみさんちの利用者さんってすごい!!】 田中

2011年06月23日 | きみさんち

ある時の田中とOさんの会話
Oさん:他の利用者さんに、「あんた歳いくつだい?」
Tさん:「・・・・・」(ニコニコ笑顔)
田中 :そう言うOさんはいくつになったの?
Oさん:「わかんねーや」(一同笑い)
本当になにげない会話の中に実は凄いことが隠れているのです。
きみさんちの6名の利用者さんのうち、4名が90代と言う事実。しかもとてもお元気。
90代の年齢別に言いますと、7月の誕生日が来ると99歳になられるEさん。先日目の前にある神社で白寿のお祝いを白いちゃんちゃんこと頭巾をかぶり行いました。
そして、2月生まれ御年95歳のYさん。せんじつ(5/2)誕生日を迎えられた90歳のIさん。わかんねーやと答えていたOさんも実は92歳。
何気ない1日を、何気なく過ごしている私。この利用者さん達の90年と言う人生の歴史は必ずしも明るい物ばかりではなかったとおもいます。でも、昔があるから今がある。今が楽しく過ごせるよう、お互い楽しくやって行きましょう!!
人の歳ばかり言って田中は?って・・・昭和40年代生まれとだけ言っておきましょう(笑)
PS.そう言えばEさんはたまに、「冬に兵隊さんが一杯来て恐かったー。」と歴史の教科書に載っている2・26事件の話をして下さいます。

00:21 | Posted by admin

【言霊(ことだま)】 志寒

2011年05月23日 | きみさんち

言葉は単なる記号ではなく、不思議な力=言霊が宿るといわれています。結婚式で「切れる」、葬式で「重なる」、受験生に「落ちる」・・・言霊の力が本当にあるかどうかは神のみぞ知るですが、そうした言葉を不適切に使うと、運勢のような、運気のようなものが逃げていく気がします。私は迷信深いのでしょうか(苦笑)。
その言霊のせいでしょうか?まったく同じ意味でも、ちょっとした言葉の使い方しだいでその言葉がもたらす感情がまったく違ってくる場合があります。
今回の震災において、避難所での高齢者の状況を伝える報道で「生活不活発病」という言葉が頻繁に使われました。これは生活が不活発になることで、さまざまな心身の機能が低下し引き起こされる症状を指しています。
たとえば歩く能力をお持ちなのに歩かずにいると、足腰の筋力など歩く能力自体が失われていくことがあげられます。(実は歩く能力だけではなく、心や循環器など全身に深く影響してしまうのですが・・・)
ご存知かもしれませんが、専門用語としてはこの生活不活発病に対し「廃用症候群」という言葉が使われています。これは英語ではdisuse syndromeでdisuseは「不使用」という意味です。しかし、それを「廃」という言葉にしてしまうと廃墟、廃棄、廃れるなど、とても印象の悪い単語が連想されてしまいます。
また、辞書には「廃」は「使えなくなる」「だめになる」「やめにする」という意味とありますから、それを体の一部分に対してでも人間に使うのは、特にその言葉を言われてしまう側にとっては、とても納得のいかない言葉でしょう。そこで生活不活発病という言葉が使われているようです。
廃という言葉にはそうしたネガティブなイメージ、言霊がついています。だからもちろん、廃用症候群を生活不活発病と言い換えることについて何ら異存はありません。言霊は脇においても、たとえ無味乾燥な学術用語だとしても、それを言われる側が気分を害するなら使うべきではないと思います。
しかし、一方でその「廃用症候群」の言葉のどぎつさとショックを、特に私たちのような職業は心に刻み続けるべきだろうと思います。廃用になるのではなく廃用させてしまう。廃れて用いなくなるのではなくて、用のないものとして廃れさせてしまう。手が動かない、歩けない状態にさせておいて「生活が不活発だったから」では痛みが足りない。
それは私たちが「廃用させてしまったから」。その言葉の重みはそれこそ言霊として意識し続けねばいけないと思います。
話は変わって、廃用症候群という言葉で思い出されるものに、この「廃用」をタイトルに冠した久坂部羊氏の「廃用身」という小説があります。タイトルに負けず劣らずショッキングな内容で、特に介護を考える上でかなり悩ましい作品です。もし興味をもたれたらご一読ください。
ところで、私の苗字は「志寒」。「志が寒い」と書くのですが・・・言霊的にはどうなのでしょうね?(笑)
最後に言霊の力を信じて。
「被災地がいっときでも早く復興し、被災された方が心からの笑顔で暮らし続けることができますように」

00:20 | Posted by admin

【感受性】 堀内

2011年04月23日 | きみさんち

きみさんちに入社してから早半年が経ち今回が2回目のどっこいしょとなります。
この半年間で入居者さんと共に過ごして自分の変化に気付きました。一番大きく変わったことは喜怒哀楽が素直に出るようになったことです。
今までは喜怒哀楽を表現することが苦手でしたが日々入居者さんに刺激されて、とっても素直になった気がします。入居者さんは空を眺めれば「良いねぇ。綺麗だねぇ。こんな日に外に散歩するなんて最高に贅沢だ!」と言います。太陽を見たら「日向は暖かくて最高だな!お天道様に感謝しなくちゃ!」と。大好きなカボチャを食べると「うまい~!うまいよ~~!!」と満面の笑みに。
悲しいニュースを見れば涙を流し相手のことを考え嫌なことがあれば嫌だ!とスゴく怒ります。
どれも毎日当たり前におきることで当たり前の感情。入居者さんと一緒に過ごすことによって改めて気付かせてもらえること。毎日すごく当たり前になりすぎてるけれど身近なことに感謝することや逆に《怒》の気持ちを出すことの大切さを知りました。
今から半年後に変化→成長するべく日々頑張っていきたいと思います。
これからも、どうぞ宜しくお願いします。

00:20 | Posted by admin

【「はいミニケアホームきみさんち堀でございます。」】 堀

2011年03月23日 | きみさんち

そう言って電話をとる瞬間が好きな新人堀です!
皆さま初めまして。クリスマスの奇跡で きみさんちにやって参りました!1月25日入社で右も左も分かりませんが手近な事がやっと分かってきました。
私は33歳で1月19日まで関西空港で長く勤務していて、この職種は全くの初めてです。
性格はやたらと真面目で真っ直ぐで、冷静な顔をしつつハートはめちゃめちゃ熱い…ともすればめんどくさい奴でございます。でも 誰かのために何かしたり、自分が誰かの力になれる事に本当に喜びを感じるし 何かしたいと願うみたいです。だから、「要領がいい」と言う名目で楽な方へ楽な方へ 簡単にズルっ子をする傾向が見られる昨今、心と心の繋がりの元、ズルっ子の成立しない このお仕事を魅力に思いました。
入社面接の際に、お会いした方は「私達の仕事はね…」と言って心構えを話して下さったのですが、それで益々嬉しく思いました。彼の目は、本当に想いがこもっていて、汚れなく純粋で、真っ直ぐだと思いました。
この世の中で まごころ だけで生きている人間が居るんだと驚いたのと共に、「私はここで大丈夫。」と安心しました。その面接の日の午後に訪問した きみさんち のホーム見学で、おうちスタッフ長の方が迎えてくれて1時間ほど見学したり、入居者の方とお話しさせて頂いたり、スタッフ長の方の入居者の方との関わりを見て…益々 絶対きみさんちがいい!と思いました。
それで、前の会社を説得し、両親を説得して、大阪→→東京へと単身やって参りました。
友達も知り合いも居なくて大丈夫⁇とみんなに心配されました。だけど不安は微塵もありませんでした。
今、毎日を過ごして実感しています。
「もし自分がグループホームに入るとしたら きみさんち がいい。」
それは心と心の繋がり、また心を本当に大切にしている場所だからです。スタッフの私から見て…そうかも知れませんが、もしかしたら入居者の方から見たら 本当はまだまだ色んな読み間違いがあるかも知れません。
だから私も、私の少ない体験と心をフル活用して、この きみさんち のスタッフの一員としてカウントしてもらえるように また私だから出来る事もみつけて「入居者の皆さんお一人お一人が自分らしく」また私という人間も私らしく、みなさんと共に生活し、生きていこうと思います。
という訳で、今日も元気に行ってまいりまーーーす!

00:19 | Posted by admin

【布団】 石川

2011年02月22日 | きみさんち

年も明けて寒さが骨身に染みます。毎日布団から出るのがきつい日が続いています。まだ眠い、後5分‥10分‥なんだかんだでそろそろ出勤しなくてはいけない時間に布団の魔力は恐いですね。きみさんち石川です。きみさんちに勤務して早6ヶ月になりました。楽しく毎日を過ごしています。
いつも思うのですが何を書いて良いか分からないどっこいしょ。考えまして、少し昔の話をしようと思います。布団で思い出したのですが、僕は4年前に国分寺に住んでいたんですが、すぐにお金を衝動買いやパチンコにバンバン使ってしまう自由な生活をしていました。バイトしたお金がなくなるまで何かにとり憑かれたようにパチンコを打ってました。その代償は高くつくんです。その年の冬、年末ぐらいにコテンパンにパチンコにやられてしまいまして、なんと家のガスが止められました。お風呂がホントに好きな僕はどうしようと迷ったんですけどその時の僕は、水風呂でもなんとかいけるんじゃないかな~と(今思えば何を考えていたんでしょうか) 冷たい冷たいでも身体は洗わないと、頭も、すぐに布団の中に潜り込むという生活をしていました。(よく無事でいられたもんです) 普通危ないです。4年前の僕は凄い無謀だったな~と思います(今考えられませんもん。どんな生活してたんでしょうか‥‥若かった若気の至りです。) お金は大切だと教えてもらった、その年の冬の話でした。これからもきみさんちでがんばっていこうと思います。よろしくお願いします。

23:32 | Posted by admin

【歌から蘇るもの】 松林

2011年01月22日 | きみさんち

最近、よく曲を聴きます。それはポップスだったりブルースだったりロックだったり。その歌詞の中で多いのが恋愛の話。現在進行形のもの、片思いのもの、過去の恋愛を歌ったものなど、ジャンルと次元が様々です。そんな歌詞の中でどうしても共感してしまうのが、過去の恋愛を歌ったものだったりします。破れてしまった恋の話。。。
自分も幾つか経験があるからでしょうか、そんな歌詞を聴くとその時々を思い起こし、苦い思いや甘い思いが胸を押し上げてきます。その時はその時の感情でしかなかったものが、今思い起こすとドラマチックに感じるのは、年齢のせいでしょうか?
でも、音楽から思い起こされる感情は、恋だけに留まらないでしょう。怒りや恨み、屈辱、軽蔑、、、、、。
その人の人生の中で味わってきた思い、時代背景などが思い出される瞬間があるものです。
音楽とは、不思議な素材です。少し前、利用者さんに『ムード歌謡』なる恋の曲を聴いて頂いたときに、私よりさらなる遠い眼をして「色々あったよなぁ」と仰っていました。それはきっと、恋なんてものよりももっと過酷な出来事を体験された思い出が、恋の思い出とともに蘇った瞬間だったのかもしれません。自分の浅さを知った瞬間でもありました。
曲や映像と通じる自らの記憶。これは自分だけのものです。共感できる人はいるかもしれませんが、まったく同じものではありません。いつまでも大切にとっておけるものにしたいものだなと強く感じました。それが苦くても甘くても。

23:31 | Posted by admin

【皆さんどう思いますか?】 田中

2010年12月22日 | きみさんち

最近暖かさと寒さが同居しているようなそんなお天気が続いていますが皆さんお身体だいじょうぶですか?
9月頃の話しになるのですが、専門学校時代の同窓会が開かれ、それに参加したときのお話を書こうと思います。
私は10数年前に福祉系の専門学校を卒業し今の福祉業界に足を踏み入れたわけですが、その時の面子が16人ほど吉祥寺のある居酒屋に集結。施設運営をしている人や、主任になっている人。1数年経つと皆変わるもんだと思いつつ福祉談義をしていました。
と、その時私たちの後ろの座席に4~5名ほどの大学生らしき集団が就職活動の話をしているのが耳に届いてきました。
学生Aさん 「就活どうするの。」
学生B・Cさん「どうしようかな」
学生Dさん 「私し老人ホームで働こうと思うんだけど・・・」
田中一同 「うんうん(頷く)」
Dさん 「おじいちゃんやお婆ちゃんの面倒見るだけでしょ」
田中一同 「ん?・・・」
Dさん 「簡単そうだしリストラもなさそうだから(笑い)」
一同 「・・・・・ん????」
こんな会話が聞かれた時皆さんだったらどう思われますか?
私しの思いは、この人がもし本気で福祉の道に足を踏み入れるとしたら考えを改めてほしい。このままだと一緒にいるのが苦痛で仕方ないといった感じになってしまうのでは・・・?と思うのです。確かにリストラはないと思いますが面倒を見る?簡単?言葉一つでも難しさをきみさんちで感じている私にとっては、「?」マークだらけの内容でした。
最後に友人が言った一言「ジーちゃん・バーちゃんなめんじゃねーぞ」しかも大声で。
まあ、場所が場所だけに入っている物もアルコールな訳でお互い笑ってご愛嬌。一緒に飲もうよという事で新しく福祉の道を歩むであろう男女といつしか合コン状態になっていたのでした。

23:30 | Posted by admin