きみさんちで仕事を始めて、半年が経ちました。あっという間に時間が過ぎました。業務には少しずつ慣れてきたものの、肝心の支援についてはまだまだ勉強中です。先輩スタッフの皆さんに、色々と教えて頂いています。
先日のケース会議でのことでした。
管理者の志寒さんから「高橋さんは、日勤でも定時の8時に帰るから時間の使い方が上手なんですね。」と言われました。きみさんちの日勤は、夜8時に勤務が終了します。
「時間の使い方が上手な訳ではなく、子供達が待っているので少しでも早く帰りたくて・・・」と答えました。我が家には息子が2人おりまして、お腹を空かして母の帰宅を今か今かと待っています。
私が帰ってから夕食の支度をするので、少しでも早く帰りたいのです。
ケース会議に参加していた林田さんが、そのやりとりを聞いて私にこう言いました。
「そうだよね、子供が待っているんだから早く帰りたいよね。でも、その自宅に帰りたい。という気持ちを止めているんだよ。」と。
それはAさんについてでした。Aさんには、帰宅欲求がみられ「そろそろ失礼します。」と自宅に帰ろうとします。
欲求が見られた際には、傾聴しながらも話題を変えたり、また時には帰る様子を遠方から見守ったり・・・などの支援をしています。実際に自宅へ帰るのは難しい状況です。
その帰りたいという気持ちを止めている、そのことが私にとっては大きな衝撃でした。
私はなんて残酷なことをしているんだろう。と思いました。林田さんが言われたようなことを、一度も考えたことが無かったからです。
あれからAさんの支援をする際に、その言葉を思い出します。どんな言葉をかけることでAさんの気持ちが楽になるだろうか?私が出来る支援とはなんだろう?と考えています。
答えは見つかってはいません。そんなに簡単なことではないと思います。が、私なりに気持ちをもって今後もAさんの支援をしていきたいと思います。Aさんだけではなく、きみさんちの皆さんにも、気持ちをもって今後も支援をしていきたいと思います。こういうこと考える機会を頂けたことに、感謝します。ありがとうございました。