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【初めまして。】  お寺のよこ 元谷

2017年02月28日 | お寺のよこ

10月下旬から、お寺のよこに勤務をさせていただく事になりました元谷と申します。僕にとって、お寺のよこが人生で初めての介護の現場です。
予め講習を通し知識としての介護の現場は知っていたものの、実践は初めて。戸惑うこと、焦ること、日々色々なことがあるなかで、職場の先輩、そして入居者さんに助けられ教えて貰っている毎日です。
そんな中でよく先輩方の仰る言葉の中に「自分の親だと思って介護をしなさい」というものがあります。
自分の親です。
思えば今まで僕は自分の親と一緒に料理を作ったり、散歩に行ったり、誕生日を祝ったり、そういった経験があまりに少なく自分は親不孝な子だったろうかと自問しながら仕事をしています。慣れない料理、散歩に誕生日会。
入居者さんはこんな自分と一緒に居てどう思っているのだろう?とふと疑問に思うことがあります。そんな時、入居者さんから「ご飯はもう食べた?」「電話鳴ってるよ。」「今日は徹夜?少し寝たら」「早く彼女作れ」と言葉を頂くと つい広島にいる母を思い出しその言葉が記憶の中で被ります。
自分の家族のように心配し気遣ってくださる入居者さんに感謝しながら、改めて自分の親と思い介護をしていこうと日々仕事に励みます。

08:40 | Posted by kimisanchi

編集後記

2017年01月31日 | 編集後記

「鼻めがねという暴力」と言う本を書かせていただき、そのことで講師するときにいつも悩むのが職場でのチーム作りの在り方です。虐待を防ぐのにチーム力は欠かせません。
それを実現させるのは大変な労力と時間を要します。特に、管理者の担うものはとても大きなものになります。
チームは、目的を共有し理解していること、理念を理解していることが大前提になります。
認知症対応型共同生活介護では、「有する能力に応じた自立」を支援することが大きな目的の一つです。また、その目的がをただただ追い求めるのではなく、その支援の在り方が間違っていないか確認するために戻るところが人権の尊重や尊厳の保持などの理念となります。
これらのことを言葉として理解するだけではなく、日々の支援を目的や理念に沿った形でチームで実践することが、私たちに求められる力量だと考えます。(林田)

08:41 | Posted by kimisanchi

【言葉が無くても】  きみさんち 尾籐

2017年01月31日 | きみさんち

言の葉「ことのは」には大きな力があります。
でも、決して万能ではありません。
力が大き過ぎて、時として人を深く傷つけてしまいます。
人は生まれ、いつかは障害状態となり、生命を終えます。
生まれながら重い障害を持つ人の中には、生涯、言葉を発しない人もいるかもしれません。
どっこいしょ初投稿の記事では、きみさんちのお仕事を通して私が学んだ大切なこと。

~言葉がなくても「ひと」と「ひと」は繋がれる~

私は、介護のお仕事は全く未経験で、この6月から「きみさんち」のお仕事を始めました。
きみさんちでお仕事をしたいと思ったきっかけは、誰もが障害状態(認知症を含む)になっても、住み慣れた場所で安心して暮らしていけることを大切にしている事業所だと思ったからです。

私は子どもの頃から人付き合いが不器用で、人と打ち解けるのに時間がかかる人でした。
何か面白いことを言わなければと考え過ぎて緊張してしまったり、物事のタイミングが掴めなかったり。

きみさんちの他の女性職員は、機転が利く上に話題が豊富、合いの手もお茶の子さいさい。
私はご入居者様が唄われている歌が演歌なのか歌謡曲なのかも全くわからず、ただでさえ話し下手な上に、共通の話題すらありません。
はじめは職場でお話をするのが苦痛でどうしようもなく、私にこのお仕事は無理かもしれないと感じることが少なくありませんでした。
私がこのお仕事を楽しいと感じるようになったきっかけがありました。

入居者の方と一対一になったときの出来事です。
「あなたは本当に不器用な人ねぇ。あなたみたいな人は、ここでのんびり働くのがいいのよ」と言われたんです。
私が全く未経験の職種で、必死でがんばってコミュニケーションを取ろうとしている様子を見ていて、全然うまくやれてないけど、「ああ、この子がんばってるな。そんな無理しなくてもいいのに」って思ってくださったんでしょうね。
それがきっかけで、無理に話そうとするのをやめました。
頑張って話すんじゃなくて、自分が逆の立場だったらどうして欲しいか。
それを考えることにしたんです。

私は家では静かにのんびり過ごしたいなぁとか。
そっとしておいてほしい。
けど、ちょっと困っているときは、さりげなく、手を差し伸べてくれたらうれしいなぁ。とか。
後は、五感に気持ちがいいことが好きとか。

自分がしてほしいこと。
アロママッサージなどを勤務の隙間時間に毎回やっていたら、入居者さんが私のことしっかりと覚えてくれるようになりました。

今はテレビのニュースを見て、談笑したり、外出の途中で、昔のお話を色々と聞かせてくれたり、しっかりとコミュニケーションが取れるようになってきました。

私は、話下手なので自分からは殆ど話しかけません。
ただ、自分がして欲しいこと、自分の五感が喜ぶことを入居者さんにし続けただけですが、コミュニケーションが取れるようになりました。

不思議で、不思議で。
面白くて・・・。
このお仕事にどんどんはまってきています。

08:39 | Posted by kimisanchi

【Sさん「おかえりなさい」】  のんびり家2F 新山

2017年01月31日 | のんびり家::のんびり家 2F

9月下旬から入院していたSさんが、11月上旬のんびり家に帰ってきました。

とある日、仕事が終わりSさんが入院しているK病院にお見舞いへ行った時の事です。
個室へ入ると変わり果ててベットに横になっているSさんをみてびっくりしました。
ボーっと白い天井をただ眺めている様子で目を見ると、とても元気のない悲しそうな目をしていました。
挨拶をすると「はて?どちらさまですか?」と小さい声で私に話し掛けました。
マスクを外し「お久しぶりです。私の事わかりますか?」と問いかけると「はい。わかります」と頷き、「あなた、ずいぶん忙しかったのね。」と私の顔をじーっと見ていました。
私は胸中で「ずっと待っててくれたのかなぁ、、、」と申し訳ない気持ちになりました。
ここには書きませんが色々お話しをしました。
帰る時に「あなた、外は寒いから気を付けて帰るのよ」と涙をツーっと流すSさんの姿が忘れられません。
駅に向かいながら涙が止まりませんでした。
その夜は、色々考えてしまってあまり眠れませんでした。

そして、のんびり家に帰って来たSさん。「おかえりなさい」と。

08:19 | Posted by kimisanchi

【おじゃりもうせ】  のんびり家3F 吉田

2017年01月31日 | のんびり家::のんびり家 3F

どっこいしょの文章を書くのは数か月ぶりです。お久しぶりです、のんびり家3階の吉田です。
今日は種子島出身のHさんとの旅行の話しを書いていきたいと思います。
旅行の計画が持ち上がるようになったのは1年半ぐらい前だったでしょうか、ADL(日常生活動作)の状態も良好で歩行などにも問題はなく、一般的に言われる迷惑行動のような周辺症状も滅多にないHさん。
家事をばんばんこなし、健康状態も良好。
そんな状況でしたので、遠距離の旅行でも行ってみてはいいんじゃないかというような話が時折り出るようになっていました。
ところが一昨年の秋に転倒して利き手の右手首を骨折してしまったのです。ギプスをして治療をしてはいましたが、長年使用してきた右手は習慣で動かしてしまいます。
その結果、右手首は少し変形して治癒してしまいました。
ファイル 294-1.jpg
しかし動かしていたことが良かったのか、その後の痛みもなく、心配だったADLも維持されていました。
鴨川への宿泊旅行も楽しんでくることができました。
しかし時折り話しに出ていた旅行先は種子島です。鴨川へ行くのとはわけが違いますし、スケジュールやリスク管理、マンツーマンで寝ずに丸二日対応をする職員の体力などなど。
課題はたくさんありましたし、そこまで現実味はないのではないかと考えていました。
そして年が明け2016年、Hさんの様子が少しずつ変わってきたのです。
今まで職員の手を借りずに行ってきた家事に職員の支援が必要になってきました。春から夏になるころには能力の低下が顕著になってきたのですが、経験不足の派遣職員が短期間のうちに入れ替わりで関わるような状態も重なり、混乱しているような状況も見受けられるようになってきました。
Hさんは「待つ」ということが出来る方です。
これは施設などでは諸刃の剣だと思います。待つことが出来ると事故のリスクはぐっと減るのですが、待つことが出来るがゆえに後回しにされる可能性があるのです。
実際にHさんの能力低下も、後者の理由が一番影響しているのではないかと考えています。
私たちは入居者さんに等しく必要なサービス(支援)を提供する必要がありますし、入居者さんは等しくサービスを受ける権利があります。
しかし人手不足が話題に上がる昨今、大半の施設でそれが出来ていないのでないのかと思います。
そんな影響をもろに受けてしまったHさん。それを挽回したいという気持ちをずっと持っていました。
そして能力の低下を目の当たりにしていると、行くなら今年しかないという思いもありました。
「鹿児島県、西之表、田屋敷」
色々なことを忘れてしまっていても、この地名はいつもHさんの口から出てきます。
そんな場所。
ファイル 294-2.jpgファイル 294-3.jpg
写真は西之表市の田屋敷地区で見つけた古そうな石橋の上で撮ったものです。
田屋敷地区は住所としては存在せず、地区としてもそれほど広くはないエリアでし
た。Hさんの昔の記憶が目を覚ますことはありませんでしたが、このあたりで育ってき
たのではないかと考えられ、Hさんと同じ名字の方もこの地区に複数いらっしゃるようでしたので、かなり近いところまではたどり着けたのではないかと思います。
到着した直後は少し表情の硬かったHさんですが、田屋敷地区や宇宙センターを訪れた翌日の表情はガラッと変わっていました。
36時間マンツーマンで睡眠時間は合わせて1時間半程度、とても大変な旅行ではありましたが、少しはHさんとの関わりを挽回できたかなという気持ちにさせてもらいました。
空港への帰り道でとても海が綺麗な砂浜に寄ったときに、「こんな綺麗な種子島ならこのまま住んでもいいね」と聞いてみました。「1人じゃわかんないから」とボソッと言っていましたが。
お土産屋さんでは同じものをいくつも手に取り「みんなに買って行こう」と話していました。
種子島に来られて良かった、でも帰る場所はのんびり家。そう言ってくれたような気がしました。
「Hさんの出身は、種子島の西之表の田屋敷」「良く知ってるね、うふふ」
そんな会話がいつまでも出来るよう年を重ねていってもらいたい、そして必要な支援を提供できるのんびり家でありたい。
あらためてそう感じさせてもらった種子島でした。ありがとうHさん。これからもよろしくね

08:19 | Posted by kimisanchi

【☆違いは恵み☆】  お寺のよこ 倉澤

2017年01月31日 | お寺のよこ

早いものでお寺のよこで仕事をはじめて、8ヶ月が過ぎました。
おっちょこちょいで鈍間な私を忍耐強く見守ってくれるチーフをはじめ、スタッフには感謝の気持ちがいっぱいです。
さて今回は、お寺の入居者様の得意なことを紹介させていただきます。
現在、お寺のよこには、9名の個性豊かな入居者さんがいらっしゃいます。
群馬県名産のお切り込みうどん作りが得意なTさんは、夜空を観ることが大好きなロマンティスト。
自室の窓からお月様を眺めている後ろ姿は、とても可愛いです。時々、夕方になると、娘さんや息子ざんのことが心配になるSさんは、お裁縫が得意で雑巾なども縫ってくださり助かります。
ペン習字が得意なIさんは、毎日時間を決めてペン習字の練習や計算ノートを広げ、頭の体操をしておられます。
以前小料理屋さんを経営されていたNさんは、最近指先に力が入らず、マイ包丁を持つことが難しくなりましたがいつも献立のヒントや味付けのアドバイスをしてくださり、皆さんの胃袋を楽しませてくれています。
東京音頭を口ずさむと陽気になられるKさんは、寝起きの笑顔がいつもニッコリ!思わず今日も頑張ろうと思える瞬間を与えてくださいます。
朝のごみ出しも嫌な顔せず協力的な男性のKさんは炒め物や揚げ物なども丁寧に作ってくださいます。
意思の疎通が少し難しいWさんの瞳はとてもチャーミング!目と目を合わせてゆっくりと話かけ、気持ちを伝える、感じとれるように心がけています。
9月と10月に新しく入居されたお二人も、皆さんと同じように素敵な個性が最大限に発揮できるように、その人らしさを受け止め、支援に繋げていきたいと思います。
これから冬本番を迎えます。
生姜の蜂蜜漬けで風邪予防し、元気に過ごしましょう。

08:18 | Posted by kimisanchi

編集後記 林田

2016年12月31日 | 編集後記

年度の途中ではあったのですが、私どもの事業所すべてで簡単なテストをすることとしました。
 目的は、この仕事をするうえで知っておかなければならない基本的なことや、法人内で決めているマニュアルについて理解を深めることです。
 弊社の職員はまじめな職員ばかりですので、テストと言われるだけで相応のストレスを感じていたようです。私としてもこの方法がベストとは思っていないのですが、決められたことを知って実行する。と言う基本がどのくらい自分たちを守ることになるのか。と言うことを知ってほしくて実施しました。
 学校ではありませんので、このテストだけでその職員を評価することはないです。しかし、根気よく継続していく予定です。

08:40 | Posted by kimisanchi

【人と向き合うこと】  きみさんち 金井

2016年12月31日 | きみさんち

先日受けた研修の中で、医者が患者に向き合っている時間が短いというお話が出ました。患者はそんな短い時間での診察を信用して、治療を任せられるのかなぁ、と思いながら聞いていました。
しかし、病院を我が家に置き換えて考えてみると、雑事に追われている私は、子どもの話を聞くときは流し台を正面にして、子供は後ろ斜め45度の角度にいる事が定番となっており、洗い物などをしながら子供の話を聞いているため、適当に返事をして守れない約束をしている事が多いらしく、「かーちゃんのうそつき」と泣かれることがしばしばあります。
話を聞かない医者が私で、信用できるか不安な患者が泣いている子供という立場です。
信頼関係が危ういの状態なのかもしれません。生活態度を改めることにしました。
職場でも、きみさんちに入職して直ぐに、入居者さんの話を聞く時の姿勢や、声の掛け方の大切さを、先輩社員に言われました。相手を尊重する気持ちを持ちながら人に接する事が如何に大切かという事を、この一年間で深く考えさせられました。
これからは、家では子供に、職場では入居者さんに、もっと深く向き合って行こうと思います。
まだまだ毎日反省の日々ですが、楽しく仕事が出来ている事に気付く今日この頃です。

08:25 | Posted by kimisanchi

【はじめまして。】  のんびり家2階 鈴木千恵子

2016年12月31日 | のんびり家::のんびり家 2F

縁あって7月からのんびり家2階で勤務している鈴木と申します。
介護職は全く経験がありませんが、利用者の皆さんと先輩スタッフに支えられアッという間に3か月が経ちました。

今月からは、初任者研修にも通いこの年で机に向かい介護とは、、、と、勉強しています。
勉強したことを実践して利用者さんとここで少しでも長く一緒に楽しく生活して行けたらと思っています。

まだ未熟ではありますがどうぞよろしくお願い致します。

08:25 | Posted by kimisanchi

【散歩】  のんびり家3階 永辻

2016年12月31日 | のんびり家::のんびり家 3F

少し前に入居者さんのKさんと一緒に散歩しながら買い物に行って来ました。
Kさんは道中マンションが見えると「俺ここに住んでいたな。」や車が停めてあると「俺の車か。」などと言って歩かれていて、周りをあまり気にしないので、歩行者や自転車にぶつからないか、いつもドキドキしています。Kさんが「歩かないと足が駄目になってしまうな。」とふと言ったので、のんびり家に居る時は元気に過ごされていて、聞いたことがなかったので、新しい発見が出来ました。やはり気分転換も兼ねて外に出掛けることは大事だと改めて思いました。この日は天気も良かったので、二人で重たい買い物袋を持ちながらいつもより少しだけ遠回りをして帰宅しました。
これから冬本番ですが体調を崩さずに、Kさんまた一緒に散歩しましょうね。

08:23 | Posted by kimisanchi

【みなさんとの出会い】  お寺のよこ 佐藤

2016年12月31日 | お寺のよこ

お寺のよこで尊敬する先輩方と出会い入居者さんと日々の生活を一緒に過ごす事となって、もう直ぐ2年になろうとしています。
まだまだ介護人としては未熟だと思っていますが入居者さんと過ごす日常でWさんがふと見せて下さる笑顔やKさんが起床時に見せて下さる笑顔に今日も頑張ろう。と思えたりし私が風邪を引いてしまい咳込むとNさんはトントンと背中を叩いて「辛いわよね」と優しく声をかけてくださったり別のNさんと内科に行った日はNさんの発熱で待合い室で待っている時にも咳込む私に「お姉ちゃんの方が重症やね」と心配して下さりご自分も熱で辛いのに申し訳なくなってしまいました。
いつも仲良しのTさんとSさんは夜勤と知ると「決まって皆、寝てるんだから少し寝ていいよ。寝てたら起しにくるよ。」と声をかけて下さり「また明日ね。おやすみなさい」とTさんの居室で2人仲良く夜を過ごしているのを見たりIさんが「お茶の時間ね。」とお湯を沸かし入居者さんとスタッフの分もお茶を入れて下さったりと時間にすると本当に短くて一瞬ですがほっこりしてしまう時間があり皆さんから大切な物をいただいています。
介護の仕事に就いて本当に良かったと思っています。
これからも皆さんと共に成長していきたいです。

08:21 | Posted by kimisanchi

編集後記 林田

2016年11月30日 | 編集後記

先日、宮城県のGHに呼ばれて講師をしてきました。最近は虐待防止の話が多いのですが、今回は久しぶりに自立支援についてと言う内容でした。(虐待についても話しましたが。)
そのグループホームは開設間もない2年ほど前に、そこの管理者さんを私の隣にぴったりとついてもらい、どこに立つのか、どこを見るのか、どのような間を取るのか、どこでは待って、どこでは先回りをするのか。などを半日かけてトレーニングをしたことを思い出しました。
それから2年強、その管理者さんはしっかりとその時のトレーニングを理解して継続してくれていました。その当時の職員さんは3人しか残っていないとのことでしたが、残っている職員さんたちが、しっかりと自立支援の大切さと素晴らしさを感じ取って頑張ってくれたそうです。
様子を見ていると、意思の確認や自立支援をしっかりとされていました。入居者さんも自分の時間や自分の空間を持っておられて、それぞれの生活と言うものを感じました。また、外に行くことを繰り返す入居者さんに対しても、制止するような言動は見られませんでした。
会社や職員が違っても、人が生きていく様子の中には普遍的な要素があり、人が生きていく姿の素晴らしさとそれを支える職員の活気と言うものを感じることができました。
それと同時に、私が伝えたことを地道に継続してくれたことのありがたさと素晴らしさを痛感しました。
これは、簡単に思えてとても大変なことです。素晴らしいお手本を見たように思いますし、うちの事業所も一層自立支援を丁寧にそして着実に行わなければ、と身の引き締まる思いでした。(林田)

08:59 | Posted by kimisanchi

【Kさん。】  お寺の横 岡田

2016年11月30日 | お寺のよこ

7月1日に、私が担当していた入居者様のKさんがお亡くなりになりました。Kさんがお寺のよこに入居したのが3年前で、ちょうど私が入職したのもその年だったので、亡くなるまではお寺のよこで共に歩んできた感じがしました。
Kさんとの思い出は色々ありますが、中でも忘れないのが誕生日の外出企画で行った東京タワーでした。行きたい所の幾つか候補を挙げて、その名前を出したら「そこいいね」と言ったので東京タワーにしました。二人で盛り蕎麦を食べた
り、中にある水族館へ行ったり、タワーの歴史を学んだりしまたしが、一番良かったのが何と言っても展望台でした。そこから観る景色は最高で、特に下から眺めるルックダウンウインドウは、私だけで無くKさんも震え上がりました。数々の体験をし、まさに最高の時間でした。
最初の頃は、自分で歩く事が出来るくらい元気だったので、体調を崩されてからは車椅子で生活され、やがては居室での生活をしいられたので、本当につらかったんだと感じられます。食事量もほぼ食べる時もあれば、殆ど食べないくらいまばらだったので本当に心配でした。亡くなる数日前はさらに体調が悪化したので、医師からはサポートゼリーやエネー
ボと、麦茶での対応を指示され、最終的に氷水しか摂取しない時もあり、大丈夫なのかと思いました。亡くなった日は休みだったので、携帯のCメールでこの事を知りました。
7月4日にお別れの会が行われたので、出た際に御家族様から「今まで本当にありがとうございました」と感謝されました。
本当に思い出は数知れずありましたが、Kさんとお寺のよこで過ごした日々はいつまでも忘れません。改めて本当にありがとうございました。

08:45 | Posted by kimisanchi

【えをえがく・・・・・・】  のんびり家2F 石井

2016年11月30日 | のんびり家::のんびり家 2F

冒頭にある「え」というのは一般的な「絵」ではありません。日ごろから仕事をしていると、そのように感じることがあります。それは、入居者の方々の生活を日々見ていきながらも職員間で、チームとして同じえをえがくということが非常に重要に思っています。
以前、林田代表より「サッカーチームをイメージするんだよ。」と助言を受けたことがあります。私も下手くそながらサッカーをかじった人間として非常に興味深かったことを覚えています。当初は意味があまり良く分かっていませんでした
が、徐々にその真意が理解できるようになってきました。サッカーは当然のようですがチームスポーツです。しかし、複数の局面があります。数的不利な状況や1対1の状況など様々です。相手チームよりも多くゴールを奪う必要がありますが偶然が重なってのゴールはほとんどありません。そこで、ゴールを取るために必要な事は相手チームの事を知ること。相手チームの長所や短所などを知る事です。相手チームを知った上でどのようにゴールを奪うのかそのプロセスが重要になります。どのようにパスを回し、どのような局面を作り出し最終的にゴールを奪うのか考えなければいけません。その考えることもあらゆる状況に対応するためにその瞬間の判断が重要になってきます。そして、チームとしてゴールを奪うイメージを共有しなければなりません。
今現在仕事をしているとそのようなサッカーと同じ感覚を覚えることがあります。1日の生活の中で何を優先しそこで入居者の方の自立支援にはどのような動きをすることが出来るのか、または試せるのか、職員が複数の時は、職員が1名しかいない場合は等々多岐に渡ります。そんなことを考えながら仕事をしていると身体はほとんど動かしていない状態でも非常に疲れを感じることがあります。各職員が日々勤務にあたりながらえをえがき、チームとして同じえをえがけるようになることがとても重要であり、入居者の自立支援には不可欠だと思います。

08:44 | Posted by kimisanchi

【働き続けるということ】  のんびり家3F 吉田

2016年11月30日 | のんびり家::のんびり家 3F

のんびり家3階に異動してから、ヘルプ勤務の時期を合わせるとようやく2年半になりました。
入居者さんとの人間関係もしっかりしたものが出来てきたと実感することが増え、信頼関係も築けてきたのではないかと思います。
それと正反対に、この2年半の間に常勤職員として定着出来たのは一人としていませんでした・・・
入って来るのは派遣会社から紹介される派遣社員さんばかり、たまに常勤職員として入職される方は皆さん短期間で退職されていきました。
いまとなっては学生の方でもご存知であろう、介護職の人材不足。これは現場で働いていると皆さんの想像を遙かに越える状況だと思います。
わたしは8月で勤続6年になりますが、働いた当初からこういう状況ではありませんでした。3、4年前からこのような状態が見られるようになり、ここ1、2年は残っているのは勤続3年以上の職員ばかりで、勤続1~2年の職員はほとんどいない状態に感じます。
そこで最近感じているのが、働き続けるということです。
私は40を越えたところですが、私と同じぐらいか私より先輩の年齢の方々は、仕事をしてから数年は新入り同然の感覚を持っていたのではないかと思います。しかし20代30代前半の社会人の感覚では、3年も務めればベテランぐらいの感覚を持っている方が多いように感じるのです。
直ぐに結果を求め、過程より結果を評価する社会、育てることより即戦力を探すことに必死にならざるを得ない構造。
30半ばで介護職をやって行こうと決めた私は、3年近く必死で色々と覚えて学んできました。法人内の複数の事業所の応援に入ることも行い、グループホーム勤務でありながら多くの入居者さんと接する機会をいただき、同じ法人でも事業所によって様々な違いがあることを知り、その都度学んできました。
のんびり家3階に異動が決まってからは、それらの経験を支援に活かそうと現在に至ります。
それでもようやく6年です。のんびり家3階の入居者さんとの関係作りも1年以上はかかっています。
皆さんのお父さんやおじいちゃんは勤続数十年ではないでしょうか。
働くスタイルが昔とは違いますので一概に比較はできないとは思いますが、そうして皆さんを育て、日本を成長させてきたのではないかと思います。
1年働けば驚くことがたくさんあります。
3年働けば思い出と知識がたくさん貯まります。
5年働けば働き方が上手になり、要領もよくなります。
10年働けば・・・
さて、私は10年続けることが出来るでしょうか。
収入面、体力面、仕事環境、人間関係、色々な障害が立ちふさがっており、続けるためには何かを捨てざるを得ないとも思っています。
続けることの一つの楽しみとして、10年後の入居者さんの姿があります。
10年以上一人の認知症の方に関わり、可能であれば最後までその方に接することも出来るかもしれない。
これ以上収入は上がらない、仕事環境が改善されない、中年期を迎えた自分にはとても重大な障害ではありますが、10年関わることが出来るのも大変魅力的なことです。
とてもとても迷っていて、でも入居者さんのある姿を見たり、言葉を交わすと思いとどまることが出来る。
Hさんの優しさ、Sさんの笑顔、寝たきりのYさんやMさんらお二人が見せる表情や小さな仕草、のんびり家に馴染んできた新しい入居者Kさん。
皆さん魅力的です。さてどうしたものでしょうか…。
認知症の方の介護に少しでも興味がある方がいたら、是非のんびり家へ電話を下さい。
皆さんの驚く介護の姿があると思います。

08:44 | Posted by kimisanchi