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【この夏見つけたもの...】  お寺のよこ 倉澤

2025年08月15日 | お寺のよこ

6月半ばから夏が訪れたような暑さの毎日ですが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
お寺のよこ倉澤です。5月にご入居されたkさん(女性)は、毎日15000歩以上歩くことを習慣にしています。
「すみません。自宅に帰ります。」と仰って帽子を被り荷物を肩にかけて出発される時もあれば、ご近所に散歩に出かけられます。
Kさんはお寺のよこを出るといつものコース(白山神社→逸見坂→白山下)を軽いテンポで歩いていらっしゃいます。
職員は後方で見守りながら、途中でお声をかけて一緒に買い物したり、お店に寄ってアイスコーヒーやアイスクリームを食べたりしながら、Kさんをお寺に戻っていただく支援を続けております。
Kさん同様に職員の脚の筋力も鍛えられていることは間違いありません。筋力は年齢と共に減っていくのでKさんのおかげで筋トレ出来ることは有難いことです。
しかし、この暑さの中の後方支援は熱中症で倒れないかと不安な毎日です。
そんな時根津で友人と昼食後に見つけたお店で、ひも付きのたわしを購入し入浴を楽しんでいます。
いつも私は柄の長いボディブラシを使用しているのですが、このひも付きたわしを使用すると背中のすみずみまでゴシゴシ、足の裏にたわしを強く押し当ててこするようにして刺激するとマッサージ効果抜群です。
足の裏にはツボが沢山あるので気持ち良く血行を促しリフレッシュ効果を高めてくれます。
血圧が高くなければKさんにも足の疲れが取れるようにお勧めしようと思います。
皆さんも暑さ対策しながら夏の楽しみを見つけて心身共に健康に過ごせることを願っております。

18:28 | Posted by kimisanchi

【編集後記】  理事長 志寒

2025年08月15日 | 編集後記

暑さがひときわ厳しくなってまいりました。その上に地震の話題も。そんなテレビのニュースを見ながら入居者さんが眉を寄せて「これはね、地球がどうかなっちゃってるのよ」と明言します。「長い人生経験から見ても、そう思われますか」とこたえると「そりゃそうよ!」と。そしてお話になったのが、ご自身の子どもの頃の夏の風景。夕暮れの涼しさや川を吹き抜けるそよ風、井戸水で冷やしたマクワウリが虫歯に染みるほどだったこと。それは時代と都市と田舎の違いのようにも思えますが、それを基準とすれば、最近の日本の夏は確かに異常事態です。確かに私の子ども時代と比較しても、暑すぎて鳴けないのか昼間は蝉しぐれが途絶えますし、一向に気温が下がらず夕涼みも死語になりつつあります。ご近所の方によると、学校でも屋外プールの授業を取りやめるところもあるのだとか。
私たちの夏はすっかりと変わってしまったのかもしれません。しかし、ゆっくりとした変化は気づきにくいものです。いつの間にか大切なものが変わってしまっていないか、違う世代とのコミュニケーションで気が付くことも多そうです。

18:28 | Posted by kimisanchi

【支え合う】  のんびり家2階 飛鳥井

2025年08月15日 | のんびり家::のんびり家 2F

この記事を書いているのが7月下旬です。
私事ですが、5月中旬に左足の不調があり、通院の結果、医師から「絶対安静です。本来であれば入院するくらいのレベルですが、自宅で左足を高くして、安静にしていてください」と言われてしまいました。
実際、食事の時と、トイレに行く時以外は左足を高くして、横になって過ごしていました。医師からは、「(家事など)何もしなくていいですから、お姫様のように寝ていてくださいね」とも言われました。その言葉をしっかり守り、人生で初めて「お姫様」になりました(笑い)。
最初の頃は、「本当に治るのだろうか?」と不安な気持ちもありましたが、ほぼ毎日通院し、処置をして貰い、自宅でも自分で処置をしていた結果、2週間くらいでかなり良くなってきました。自宅療養している時には、やはりのんびり家のことが気になりましたが、実際に何かあって連絡を貰っても動けない状態でしたので、他の職員に対応して貰いました。私が休んだことにより、皆さんには勤務変更に協力して頂き、感謝しています。
自宅では、同居している母に家事全般を担って貰いました(日頃から母に頼っている部分が多いのですが)。
日頃は、入居者さんの支援をしていますが、今回は自分が沢山の人に支えて貰う立場となり、感謝すると共に、「人が人を支える」ということを改めて考える良いきっかけとなりました。
今回は都合1ヵ月休みを頂くことになってしまいましたが、お陰様で完治し、仕事に復帰することが出来ました。思いがけない出来事ではありましたが、日頃当たり前と思っていることが当たり前ではないこと、沢山の人に支えて頂いたことなど気付きもあり、悪いことばかりではなかったと思っています。
これからも「人が人を支える」ということを考え続けていきたいと思います。

18:27 | Posted by kimisanchi

【気遣う気持ち】  のんびり家3階 永辻

2025年08月15日 | のんびり家::のんびり家 3F

今年も梅雨入りしましたが、6月なのに雨が全然降らなく、30℃を超える真夏日が続き、とても暑い日が続き体力が落ちている中、一人の入居者さんが「職員も暑くて大変なので、冷蔵庫も何もないので買い物に行って来ます」と言い、他の入居者さんも誘って暑い中に散歩がてら買い物に行って来ました。職員にも気遣ってくれた優しい気持ちがとても嬉しかったです。
これから夏本番を迎え、まだまだ暑い季節が続きますが、熱中症には十分に気を付けて、一緒にこの暑さを乗り超えて行きましょう。

18:27 | Posted by kimisanchi

【様変わりの商店街】  きみさんち 松林

2025年08月15日 | きみさんち

ガガガガガ、ドシーン、ドシーン、ウィーーーン、ドスーン。
西武新宿線・武蔵関の駅からきみさんちに向かう商店街の所々で聞こえて来る工事の音です。
ファイル 711-5.jpg更地になった工事現場に、ショベルカーやブルドーザーが土埃を舞って動いています。
少し先の現場では、足場が組まれて、マンションの建築中の様ですね。
さて、これらの工事現場、以前の建物は何があったのだろうかと、首をひねる。
しっかり覚えているのは、更にその先のマンション建築中の現場のあるところです。
そう、その現場は、入居者さんと毎日の様に買い物に出掛けた、お肉屋さんがあったところなのです。
ファイル 711-4.jpeg顔馴染みだったから、量り売りのお肉をおまけしてもらったり、コロッケや唐揚げを買って、お店の前のベンチに座って、入居者さん達と食べたりした、お肉屋さんだったところです。
店主高齢化のため、数年前から毎日の営業はされなくなって、それでも、クリスマスのチキンとお正月用の焼き豚の販売はされていて楽しみにしていたのですが、そんな年末のみの楽しみもいつの間にか終了されてしまって、至極残念です。
商店街での工事は、現在、3カ所で行われていますが、既に、数年前から化粧品店やお弁当屋さんがマンションに変わり、道具屋さんがオフィスに変わり、これまた高齢化が理由と思われるシャッター商店が何店舗か増えたりと、私が入職した頃の商店街の風景とは様変わりしてしまい、寂しい商店街、若しくは、賑やかな住宅街となってしまった様に思います。
そんな寂しくなった住宅街を通り抜け、坂道を上ると、きみさんちが見えて来ます。
きみさんち前の神社の木々からは、今年も賑やかなセミ達の声が聞こえて来ます。
ジィジィジー、ミーンミンミンミーーン、、、。ここは、ずっと変わりません。
入居者の皆さんもお変わりありませんようにと願いつつ、今日もきみさんちの玄関ドアを開けるのです。

18:24 | Posted by kimisanchi

【編集後記】  理事長 志寒

2025年07月15日 | 編集後記

先日、入居者さんと歌詞本を見ながら「有楽町で逢いましょう」を歌っていたのですが、その曲紹介に昭和32年発表と付記されていました。68年前の楽曲と考えると、あらためて時の流れに途絶えず、歌い継がれる名曲の偉大さを感じます。とはいえ、私自身も物心ついたころには日劇はなく、有楽町に初めて降りた時には大型家電量販店がそびえたっていました。大学で上京したころ、私にとって上野駅は故郷の香りどころか、目の回る大都会でしたし、津軽海峡は北の海から渡らず、トンネルで越えました。歌に現れる情景も大きく時代差があるようです。
そこまで昔まで遡らなくとも、今ではダイヤルを回しませんし、電話ボックスもほとんど見かけません。切符を切られることもなければ、ペンフレンドもラブレターも過去のものでしょうか。かつてその歌詞に込められた思いは、今では何に託されているのでしょう。
そんなことを思いながら歌詞本をめくると「岸壁の母」が載っていました。戦後80年の今年、失われてもよい情景だってあります。待ち続ける母と帰らぬ子の情景は、二度と巡り来てほしくはありません。だからこそ、歌い継ぐべき思いもあるのでしょうか。

10:57 | Posted by kimisanchi

【消防士をされていたSさん】  お寺のよこ 佐藤

2025年07月15日 | お寺のよこ

若い頃は消防士をしておられたSさんに、なぜ消防士を選ばれたのかお聞きしたところ、お父様が消防士で、お父様の背中を見て消防士になりたくてなったと教えて下さりました。放水のホースを持って火を消す角度や位置など、若い者よりも前に立って行い、あっという間に消火が出来たと誇らしく話されている時のSさんの目はとても輝きがあり、やりがいを持って仕事をされていたんだろうなと思うのと同時に、火が怖いとかなかったのかと尋ねると「怖くないよ。消さなくちゃならないから」と即答されておられました。
消火活動だけでなく人命救助などあり、市民の安全を守るためにトレーニングなどもされていたんだろうなと想像するだけで尊敬なのですが、どちらかと言うと小柄なSさんに、少し動いていただきたいと声掛けしても全く動かない事があり、体幹が強いのは消防士さんだったからかと思う事が良くあります。
そんなSさんはテレビに女優さんや女性が映ると「ほら、観て綺麗だね」と女性好きな面もあるのですが、ニュースやワイドショーなどで浮気をしたと聞くと「浮気はだめだよね」と奥様の名前を言い、奥様が1番だと良く仰っておられる通り、奥様一途で写真を胸に抱いたり、胸ポケットに入れて過ごされる時期がありました。
しばらくすると美空ひばりさんの広告写真、そのあとは石田ゆりこさんの広告を抱いて寝ておられ、Sさんも男性なんだなあと感じたり、それでも奥様の話をすると奥様が一番だといつも仰られるので、こんなにも想われて奥様は幸せな方だと思いました。
いつまでも奥様の事を忘れずにお元気で生活をしていただきたいです。

10:48 | Posted by kimisanchi

【紫陽花の小径】  のんびり家3階 富永

2025年07月15日 | のんびり家::のんびり家 3F

私事ではございますが、地元にある紫陽花の小径を散策してきました。
都内とは思えないほど静かで、緑が優しく包み込んでくれるような小径に紫陽花が咲き揃い、道行く人々をそっと癒してくれていました。
忙しい日々の中で忘れかけていた事をそっと思い出させてくれるような紫陽花の花。
この時期だけの特別な景色。
ファイル 708-1.jpeg今年の6月は空梅雨なのか晴れ間が多いですが、その場所だけは日影が多く、しっとりと紫陽花の美しさを見る事ができました。今は改良された色華やかな紫陽花を花屋さんの店先で見る事ができますが、個人的には、ひっそりと野に咲く青色の紫陽花が好きですね。
何気ないオフの一日でしたが、紫陽花と過ごした時が、私の心に小さな癒しを残してくれ、また仕事を頑張ろうという気持ちになりました。

10:47 | Posted by kimisanchi

【休日の一時】  きみさんち 田中

2025年07月15日 | きみさんち

休みの日、家のガレージから空を眺めるのが趣味となった。
羽田空港が国際空港になってからと言うものの、我が家の頭上を大きな音を立て、飛行機が空港に向かって飛んでいくのです。
15時を過ぎたあたりから飛行機の通過する音が絶え間なく聞こえ、ある時はエンジンが空気を震わせ、地鳴りのような音も聞こえる程、低空を飛行機が飛んでいく。
そこでどれくらいの旅客機が我が家の上空を通過するのだろうと、1時間ほど空を見上げ数えてみた。もう山手線さながら3・4~5分で次の飛行機が見えてくる。
見ると横からも飛行機が頭上の飛行機と並走し向かって行く。
そういえばうちのおじぃちゃんは、あんな鉄の塊が空を飛ぶはずがない。いつか落ちるんだから乗りたくないと、せっかく親戚の人がハワイ旅行に行かないかと誘ってくれたのに頑なに拒否し、おばぁちゃんだけが楽しんできてたなぁなんて昔に思いをはせながら上空を見上げる。1・2・3・・・飛行機ラッシュ突入。
遠くから聞こえるジェット音。その中に救急車やパトカーや車の音が混ざる。
着陸態勢に入る車輪を出した飛行機を数える事1時間。確認しただけでも30以上の飛行機が通る。それが18時ごろまで続くのです。
昨今、外国での飛行機事故のニュースが立て続けに流れていた事がありました。
あれがここに落ちてきたら…なんてことを考える事もありますが、あのジェット音が騒音ではなく迫力のあるその音を聞きながら休日の一時を過ごしているのです。
あぁ~飛行機に乗ってどこかに行きたい…。

10:46 | Posted by kimisanchi

【地域とは・・・】  のんびり家2階 石井

2025年07月15日 | のんびり家::のんびり家 2F

 6月に入っていますが週末の雨が続かずに連日猛暑の日々です。年々、温暖化が原因となり異常気象になっているのだと感じます。最近様々なニュースを見ますが、時折考えるのは「地域とは」ということです。もちろん、私の働いている職場は、地域密着型サービスと位置づけられています。そのため、利用されている利用者の方々は基本的には文京区の方々です。
 しかし、地域といってもそれぞれ感じ方や印象など様々かと思います。ひと昔前まではご近所さんも顔見知りで、それこそ町内会も活発で「地域」というものが確立していたように思いますが、現在では大きな問題として少子高齢化が前提で、過疎化やマンションの乱立など様々な要因が重なりご近所さんが疎遠になり「地域」が「地域」とし従来の機能を果たせなくなってきているのではないかと思います。
 日本の人口減少問題に触れる機会が最近は多いですが、特に解決策はなくこの流れはしばらく続くのだろうと思います。都内でも労働力が足りなくなり、バスの減便など珍しくなくなってきました。訪問介護でも介護報酬減算などあり、倒産や廃業も増えているというデーターもあるようです。社会のインフラなども考えていくと、もはや「地域」にはこだわることなく様々な面で合理的判断が必要になってくる日も近いんだろうなと感じてしまう今日この頃です。

10:46 | Posted by kimisanchi

【子供たちとふれあいます。】  のんびり家3階 伊藤

2025年06月05日 | のんびり家::のんびり家 3F

 みなさんお久しぶりです、のんびり家の伊藤です。
寒かったり、暑かったりと気温の変化が激しすぎて体調を崩しやすいのでみなさん十分に注意して下さいね。
さて今回のお話しですが、のんびり家の特徴として2階、3階に入居者さんが過ごされていますが、建物の1階に保育所があり、子供たちとふれあう機会が多いです。元気な子供たちが公園を走ってたり、笑い声が聞こえてきます。玄関であった際は、元気に挨拶し手を振ったりしてくれます。可愛いっすね~。
 この前、建物全体の防災訓練を行った後に交流会として、保育所におじゃまして一緒に歌ったり、プレゼントを交換したりと楽しんできました。のんびり家からプレゼントとして、折り紙でおって渡しています。(鶴だったり、猫だったり、カメムシ?だったり)子供たちからは、絵を描いた紙でチューリップ(立体的なやつ、つつみ紙もあり)。かなり精工に作られていました。
見ているだけで可愛いのに、おいうちでチューリップって、もう入居者さんずっと笑っていました。もう、なでなでしたくてたまらんご様子。
自分が見てても可愛いと思いますが、高齢になって子育て経験した後に小さい子供たちを見ると、ひたすら可愛いと思います。せっかく近くに保育所があるので、これからも交流を大事にしていきたいと思います。子供たちに元気をもらい楽しく生活してもらいたいです。

14:19 | Posted by kimisanchi

【さらば最古参】  お寺のよこ 岡田

2025年06月05日 | お寺のよこ

3月に私がケア担当していたKさんが亡くなりました。Kさんはお寺のよこが開設した2001年の12月から入居されていたので、当施設では1番長く住んでいた入居者様になりますので、私や他の職員、他の入居者様にとってもとても印象深い人でした。
そんなKさんとの思い出は数えきれない程あります。
私が入職した頃は、1人で散歩やパチンコに行ったり、友人の所に遊びに行ったり、または「ワーク・イン・あすか」と言う作業所に通って、ちょっとした手作業をしに行っていたのを覚えています。
中でも一番の思い出は、数年前に誕生日企画として浅草に行った事です。浅草寺周辺を散策して蕎麦を食べ、人力車に乗って観光を楽しみました。以外にも浅草に行くのは初めてだったみたいで、とても楽しまれたと思います。
ですが、一昨年の6月に、自転車に乗って出かけた際に転倒事故を起こし、腰を悪くして入院されました。退院してからは、今まで自立して行えていた事も不可能になり、車椅子での生活を余儀なくされ、排泄もポータブルトイレ使用とベッド上でのオムツ確認、食事量も、手を動かすのも一苦労で以前の様に摂取出来なくなりました。
それでもKさんなりに努力を重ね、月日の経つ内に食事量もほぼ摂取出来るように回復はしました。
しかし、去年の11月辺りから、熱発と痰がらみの咳が続くようになり、熱が上がったり下がったりする事が多くなりました。そして、食事量もまた減少し、3月に入院して数日後に息を引き取りました。
Kさんは、亡くなる何か月か前に延命治療を検討しましたが、ご本人様は望んでおらず、お寺のよこで最期を迎えたいとの事だったので、残念でならない感じです。
Kさん本当にお疲れ様でした。本当にありがとうございました。

14:19 | Posted by kimisanchi

【編集後記】 理事長 志寒

2025年06月05日 | 編集後記

空気が少しずつしっとりと感じられ、梅雨の訪れを予感させる日が増えてきました。
きみさんちのアジサイのつぼみはまだ薄緑色。このアジサイは10年以上前に鉢植えのままで枯れていくのは可哀そうだと、あるご入居者が植えたものですが、その方が旅立ったあとも毎年、花をつけてくれています。
ファイル 705-1.pngまだ固くつぼんでいるクチナシを見かけると、買い物の途中に『くちなしの花』を口ずさんだご入居者を思い出します。そう言えば渡哲也さんに似てません?というと照れ笑いをしたその方も旅立って長く経ちました。
お二人とも、ご自身の生命をご自身なりにまっとうされ、その生活の中で輝いておられました。
軽々しく他人の幸福をはかったり、死生観を語ったりするほどの人生経験は持たない私ですが、季節の変わり目の花々はいつも、ご入居者の命を考えさせてくれます。
花々を愛でるゆとりと、季節を感じる気持ち。大事にしていきたいものです。

14:19 | Posted by kimisanchi

【新しいご入居者をお迎えして】  のんびり家2階 池田

2025年06月05日 | のんびり家::のんびり家 2F

 今年ももうすぐ半年を過ぎようとしています。遅いようで早く過ぎてしまいました。
 最近はよく出掛けていたⅯさんは落ち着いています。
 今までは奥様の事を気にしては、帰ろうとして外に出られていました。歩いて帰ろうとしたり、電車やバスを使って帰ろうとしようとしたりして、とても活動的な入居者さんです。今でも落ち着いてきてはいますが、時折急に帰ろうとしたり、準備をして居間に来たりしています。さらに真夜中に帰ろうと準備したりしています。
 新しい入居者さんのIさんは朝が弱いようで、ずっと寝ている事もあり、そのままお昼過ぎまで寝ている事も多々あります。お声かけもしますが、色々と理由をつけては寝ていて、起きても、また直ぐに寝ようとしておられましたが、マイペースに楽しくお過ごしになっているようです。よくトイレに起きているから朝が得意ではないのではと、最近思います。
 最近は皆さん良くお話をしたりしていますし、どのように帰るか、何処を通るなどを話しています。良く外の天気を気にしたりしてずっとお話をしています。
 皆さん時には仲良く、時にはにぎやかに入居者さん同士でお過ごしになられています。

14:18 | Posted by kimisanchi

【二度と見たくないおススメ映画のご紹介】  きみさんち 松林

2025年06月05日 | きみさんち

今回は、映画の紹介をしたいと思います。
名優アンソニー・ホプキンスが、認知症の父親役を演じるヒューマンドラマ『ファーザー』(2021年日本公開)。
ファイル 701-1.pngそのタイトルとジャケットからイメージされるのは、ハートフルな親子愛をテーマにした映画と思われましたが思い切り裏切られまして、認知症の凄まじさを思い知らされたのでした。

ロンドンで一人暮らしをしているアンソニー(役名もアンソニーのアンソニー・ホプキンス)は、認知症により記憶が薄れ始めていたが、娘のアン(オリビア・コールマン)が手配した介護人を拒否してしまいます。
そんな折、アンソニーはアンから新しい恋人とパリで暮らすと告げられます。
しかし、アンソニーの自宅には、アンと結婚して10年以上になるという見知らぬ男が現れ、ここは自分とアンの家だと主張されます。
見知らぬ男性は、何故、ここが自分とアンの家だと主張するのか?まさか財産を奪う気なのか?現実と幻想の境界が曖昧になっていく中、アンソニーはある真実にたどり着く、というお話ですが、これがなんと、下手なホラー映画よりも数倍恐ろしい映画でした。

何が怖いかというと、認知症をテーマにした映画は他にもありますが、基本的に家族とか介護する側から見た映画になっている事が多いですが、この作品は、認知症に侵された老人側の視点から描いているのです。
だもんだから、時間軸が飛びまくり、出て来る人達の統一性が無く、観ているこちらも混乱させられ、認知症という事が感覚で分からされるのです。
自分の信じるものが次の瞬間には崩れていって、次第に自分が何処に居るのか、自分が誰なのかも分からなくなっていくのです。

人間誰しもにやってくる認知力の衰えを一人称視点で、かつサスペンス風に描き出す事で、観客を翻弄しまくる事に成功した物凄い映画『ファーザー』。
人も時間も場所も全ての概念が消し飛んだ感覚が怖すぎて、二度と見たくないと思えるから、おススメしたい。
余談ですが、この映画の監督さんは、これがデビュー作だそうです。

14:14 | Posted by kimisanchi