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【時が経つと言うのは】  お寺のよこ 岡田

2019年10月31日 | お寺のよこ

私がお寺のよこに入職して6年が経ちました。この6年間の間にお寺のよこ内でも入居者様や職員の移り変わりが何回あった事か数えた事もありません。特に新しい入居者様のケアや前からいる入居者様の身体の様子が変わる事もありましたので、そうなると新しいケアを覚えなければならない事も経験しているのでこの先どうなるのだろうと不安と期待でいっぱいになります。ただ、介護の仕事をしているとなるとこう言った事は必ず経験するので、これも運命なのだと実感しました。
それから時が経つと言うのは時代でも感じます。特に2019年は元号が平成から令和に変わったのでこれも一番大きな時代の移り変わりと言えるでしょう。昭和から平成に変わった頃、私は正直なところ記憶に無いので今回の元号が変わる瞬間を直に感じて、これも時代が変わったのだなと思いました。
果たして令和は何年続くのやらと思う次第です。

08:45 | Posted by kimisanchi

【編集後記】  林田

2019年09月30日 | 編集後記

今年は、バイクに乗ろうと考えていましたが、まだ全然バイクのエンジンをかけていません。
 私のバイク歴は長くて、高校生のころにはバイクに乗っていました。当然、高校では禁止されていたのですが、それをかいくぐってバイクに乗っていました。
 大学生になり、バイトに明け暮れながらバイクの情報を仕入れて、高校の時の友達と北海道に行くことにしました。 ルートは、大洗から船で北海道に上陸する計画です。
 その道中です。友達が交通事故にあい鼻の骨を折ってしまいました。ライオンの顔のようになった友達は、それでも北海道に行くといって聞きません。 途中で時間がかかったので、大洗を過ぎて仙台まで向かうことにしました。その途中で、また友達が単独事故を起こしてしまい、足の骨を折ってしまったのです。万事休すです。 結局その時は諦めて、翌年当時合ったモトトレインと言う列車に乗って、函館まで行き、北海道を巡りました。
 それから社会人になり、バイクに乗ることも少なくなり、手放してしまったのです。
 次に、バイクに乗ったのは、以前にも書いたと思うのですが、グループホームを作ってからでした。
 いろいろ悩むこともあり、また、かっこいいバイクがあることに気づき、限定解除を行いたいと思うようになりました。限定解除を自動車学校で行えるように法律が変わったことも大きかったです。
 その結果、念願だった大型バイクを手にすることができました。そのバイクでは、様々な所に行きました。高知、和歌山、札幌、青森、岩手、富山。関東近郊はもちろん、本当にたくさんの所に行くことができました。
 ですが、この2,3年ほとんどバイクに乗っていません。
 理由は様々にあるのですが、ほとんど飾り物状態です。何とも不憫で仕方ありません。
 まだ乗りたい気持ちは、十分にあるのですが、仕事に使いづらくなったこと、視力が落ちたこと、などが大きいと思います。
 仕事に使うことは、駐車場に停めないといけないからです。歩道の隅に止めていると駐車違反で捕まります。
 ですが、休みが見つかったら、日帰りのツーリングでリハビリをして、また、遠くに行こうと考えています。

09:31 | Posted by kimisanchi

【猫に牡丹餅】  きみさんち 松林

2019年09月30日 | きみさんち

特にすることもなく、ぼんやりとリビングに座っているOさんに「犬も歩けば、、、?」と言って、マイクを突き出す真似をしてみました。
するとOさん、少し考えて「棒に当たるぅ!」と、私の右手に握った架空のマイクに向かって答えて下さいました。
「素晴らしいですね、正解です」と言うと、「良かったぁ」と嬉しそうです。
「それでは、猿も木から、、、?」と架空のマイクを口元に向けると「落ちる!」と、即答しました。
「では、次は、弘法も、、、?」と、マイクを突き出すと、「弘法?う~ん、弘法」と悩んでいます。
それを隣で見ていたAさんが、「おばあちゃん、これだよ」と言って、テーブルに何かを書く素振りをして、その手に持った架空の筆を指差して「これこれ」と言っています。
Oさんには、その、これ、が分からず「弘法も、、、何だ?」と考えているので、痺れを切らしたAさんは「筆だよ、筆の誤り、だよ」と、声に出して教えてしまいました。
それを聞いたOさんは「筆の誤りだぁ」と私に向かって答えました。
「じゃあ、豚に?」とOさんにマイクを向けると、「おばあちゃん、これだよ」と、首元に指で線を描きながら「真珠だよ」と、AさんがOさんに教えています。
Oさんは「真珠かぁ」と、少し表情が曇ります。
「じゃあ、これはどうかな?猫に?」
両手の親指と人差し指を楕円形に合わせて「おばあちゃん、これだよ」とAさん。
それを見たOさんは元気な声で「牡丹餅だぁ」と。
それを聞いたAさんは大笑い。
Oさんは、どうしたのという表情をしていますので、間髪入れずに「じゃあ、棚から?」と聞いてみると「牡丹餅!」と嬉しそうに答えた後「あれ?なんだ??可笑しいな」と、猫には牡丹餅では無かった事に気付き「そうかぁ、牡丹餅は棚からかぁ」とOさんは照れて、皆は笑いました。
そして、私は思うのです。
Oさんの間違いは、Aさんのヒントが牡丹餅に見えたからではないかと。それは、お昼前の時間帯であったこともあり、空腹感が牡丹餅を連想させたからではないかと。
しかし、空腹だったからといって、どうして『牡丹餅』という言葉が出てきたのでしょうか?Aさんの作った楕円形のヒントから想像できる食べ物は他にもある筈です。
卵、コロッケ、ハンバーグ、、、、、。
諺の問題をやっているという認識があり、諺の中で使用されている楕円形の食べ物という検索結果で『牡丹餅』という言葉が出てきたのでしょうか。
正解は、Oさんにしか、いや、Oさんにも、誰にも分からない事でしょう。
『猫に牡丹餅』。
その笑いを切っ掛けに、皆さんでお昼ご飯の準備に取り掛かる事になりました。
牡丹餅は棚から落ちてきませんからね。

09:30 | Posted by kimisanchi

【今日も一日】  のんびり家2F 飛鳥井

2019年09月30日 | のんびり家::のんびり家 2F

どっこいしょに記事を書くのは久しぶりです。のんびり家2階の飛鳥井です。
今回は、Nさんについて書かせて頂きます。
Nさんは、大正10年生まれで、のんびり家2階では最高齢の97歳の女性です。
ご入居時はとてもお元気で、ご自身で何でもこなされる方でしたが、2018年4月の夜間に廊下で転倒し、左大腿骨を骨折してしまいました。それ以来、車椅子での生活となりました。
元々何でもご自身でされていたこともあり、生活のあらゆる場面、例えば排泄時の介助などをする際にも職員に向かって「申し訳ないね」と仰ることが多々あります。そんな時、私たちは「困っている時は、お互い様ですから」と言うと、Nさんは時に涙ぐみながら「ありがとう」と仰います。
そんな涙脆い一面のあるNさんですが、骨折以来ご自身の思うように利かない身体に対して腹立たしい気持ちがあるご様子で、「悔しいね」と思いの丈を口にされることもあります。
Nさんは、自分のことは自分で。人様の手を煩わせるのは申し訳ないと言う気持ちが人一倍強いように感じます。それは、持って生まれたNさんの気質によるものと、大正生まれできっとご両親から(恐らくご両親は明治生まれでしょう)厳しく躾けられたことも影響しているのではないかなと想像しています。
Nさんを見ていると、「自立心」と言う言葉が浮かんできます。
夜勤の際、Nさんの就寝介助をしますが、車椅子からベッドに移乗する際に、「ほっぽり投げていいよ」と半分笑いながら仰ることがあります。そんな時、私は「本当にほっぽり投げていいんですか」と敢えて聞き返しますが、Nさんは更にいたずらっぽく笑いながら「いいよ」と仰います。そして「あんたのことを恨んだりしないからね」とも仰います。このようにユーモアのあるNさんでもあります。
このようなやり取りをしながら、ベッドに横になって頂きますが、私がNさんの耳元でやや大きな声で(Nさんはやや難聴のため)「Nさん、今日も一日」と言うと、Nさんは必ず「お疲れ様でした。ありがとう。」と言って下さいます。そして「おやすみなさい」と言うと、「あんたも早く休んでね」と労って下さいます。Nさんがご入居された当初はこのようなやり取りをしていた記憶がありませんが、いつの頃からか自然にこのようなやり取りをするようになりました。
そして、特に最近思うのですが、いつまでNさんとこの「今日も一日」と言うやり取りが出来るのだろうか?と。残念なことですが、Nさんとの時間は永遠ではありません。限りのある時間、Nさんと共に過ごせるこの瞬間、一日一日を大切に過ごさなければならないなと改めて思います。

09:29 | Posted by kimisanchi

【外食】  のんびり家3F 永辻

2019年09月30日 | のんびり家::のんびり家 3F

ある日のお昼に入居者さんのKさんと近くの中華料理屋に行って来ました。
席に着いてメニューを見るとたくさんの料理に迷ってしまい、「これなんだ?」などと分からない物には説明しながら、注文を決めましたが、頼んでからも料理が気になる様子で真剣にメニューを見ていらっしゃいました。いざ料理が運ばれてくると写真よりも量が多く、食べられるかなと心配しましたが、自分のペースで、ゆっくりとほぼ全部食べられました。
お店を出ると「ご馳走になってすみません。また行こう。」と言ってくれました。その言葉だけで一緒に外にご飯を食べに来て良かったと思いました。
のんびり家で食事をしている様子とやはり違う表情が見られて、私も楽しかったです。
こちらこそありがとうございました。

09:28 | Posted by kimisanchi

【選択】  お寺のよこ 光岡

2019年09月30日 | お寺のよこ

少し古い話となりますが、5月に入居者のUさんと上野国立博物館の「東寺展」に出掛けて来ました。展覧会の広告が新聞に掲載されており、Uさんが「これ行ってみてえんだよなあ」と仰ったことがきっかけでした。
当日は、お昼前にお寺のよこを出発する予定でしたので、Uさんに「お昼何食べます?」とお伺いをたてたところ、ひとしきり考えられた後に「藪そばって知ってる?上野にあったと思うんだよなあ」と。ネットで調べたところ上野駅周辺に「上野藪そば」を見つけました。ご本人にそのことを伝えて昼食はそこで食べることに決定しました。
順番としては上野藪そばで昼食→展覧会の流れにしようと話していたのですが、上野藪そばに到着すると店前には長蛇の列。蕎麦屋なので回転率は良いかと思い「どうしますか」と尋ねたところ「別に昼飯は遅くなっても構わねえよ。博物館行った後だったら丁度空いてんじゃねえか」とのこと。タクシーに乗るのも微妙な距離でしたので、上野公園を横切って国立博物館まで散策することにしました。
当日は日曜日ということもあり博物館は結構な賑わいを見せていました。Uさんも始めは緊張気味のご様子でしたが、途中館内のショップで東寺に関する書籍や展覧会の図録をご覧になってからは集中力が一気に増されたご様子。特に図録は何度も見返されていたので「この内容でこの値段だったら良いですよね」と話し掛けると、「あんた買う?買うんだったら一緒に買うか」と仰りご購入。購入後はずっと大切そうに抱えてらっしゃいました。
結局博物館は特別展(東寺)のみならず常設展もしっかりとご覧になられ博物館を出たのが15時前。その後藪そばまで移動しました。Uさんが仰ったとおり、この時間では並ぶこともなくスムーズに店内へ。ご本人は、なめこおろし蕎麦を召し上がり「旨いねえ」「酒でも少し飲みたいねえ」と上機嫌。蕎麦湯が入った容れ物もお気に召したご様子で「これは全部銅で出来てるのかい。洒落てるねえ。持って帰りてえぐらいだ」と。その後はご機嫌なご様子でお寺のよこに帰宅されました。
あれから3ヶ月。私の顔を見ては何度も「今日時間あるかい。また上野行って展覧会でも見た後に蕎麦でも食いに行こうじゃないか」と仰います。行きたいですねえ。でも今は暑い盛りです。涼しくなったら是非お供させて下さい。

09:27 | Posted by kimisanchi

【編集後記】  林田

2019年08月16日 | 編集後記

今年の夏も、肌寒い梅雨から一転猛暑となっています。
皆さんも、話題とされているでしょうが、こんなに暑い日は本当にこの5年ぐらいの傾向だと思います。正直私が生きている間に、このような気候の変動があるとは思ってもいませんでした。
これは、何としてでも止めなければなりません。化石燃料をたくさん使う私としては、本当に心苦しい限りです。そこで、まずは、ペットボトルの使用をできるだけ少なくしたいと思っています。気候の温暖化とは直接関係ないかもしれませんが、環境破壊の一因を自分の生活から取り除こうと思っています。ですので、水筒を利用してペットボトルの利用を削減中です。
ペットボトルは、便利な商品です。加工がたやすいですし、軽くて腐食の心配がありません。
ですが、それを使った後どのようにするのか。を、考えて使い始める必要がありました。ペットボトルの再利用が始まったのは、もう3,40年前からでしょうか。それなりに再利用はされており、すべてが無駄に捨てられているわけではないのですが、再生率が悪いのと使用量がとてつもなく多く、ポイ捨てする人などが数多くいることなどが原因で、河川や海、空き地などにごみとして散乱しているわけです。
また、日本だけではなくアジアの各国も経済が発展すると同時にペットボトルを海上にごみとして廃棄する国が出て来ていて、今やマイクロプラスチックと言う海洋環境の大きな課題となっています。
日本の集められたペットボトルも、国内の処理が追いつかず、中国に買い取ってもらっていました。近年、中国もその買取をすることを止めてしまったので、東南アジアの国々にごみの輸出を日本は行っているのです。
物事の、最後をきちんと見極めて、適切な対応が必要だ。という典型の話ではないでしょうか?

07:52 | Posted by kimisanchi

【Kさんのコミュニティーのおかげで】  きみさんち 田中

2019年08月16日 | きみさんち

毎朝外の空気を吸ってくるねと外にお出かけになり、きみさんちのベンチでくつろぎ戻ってくるKさん。道行く見知らぬ方にもしっかりと「お早うございます」「元気だね」と挨拶をされ、時にはベンチで一緒に話し込みにこやかに受け答えをしているKさんの姿を見ていると、本当に頭が下がる思いになる。ごく当たり前の挨拶、自分は見知らぬ人には出来ないよなと。
そんなある時、近くにお住まいの高齢女性が、息子に暴力を振るわれると涙ながらにきみさんちを訪ねられ、電話も息子に切られちゃったから警察を呼んでほしいと駆け込んで来た事があった。その時、Kさんの姿が目に入ると「あなたが何時も楽しそうに声を掛けてくれるからもう頼る所はここしかないと思ったのよ」とKさんの手をとり泣きながら話をしていると、Kさんも「ここはだいじょうぶだよ」「皆いるから安心しな」と優しい言葉を掛けていらっしゃる。
警察の方がいらっしゃり、一旦その女性はおまわりさんにお願いし、Kさんに何処のどなたなのかお聞きした所、「何時も話している人」「だけど名前はしらない」と仰る。
知らない人でも困った方に優しい手を差し伸べ言葉を掛けられるKさんのコミュニティー能力の高さを垣間見た瞬間でありました。
女性の方は家に帰られ今も一人暮らしをされているようだが、地域に貢献するとはこういう事を言うんだなと改めて思い知らされる出来事でした。
Kさんのコミュニティーって、きみさんちにはなくてはならないものになりつつあるのかもしれません。

07:51 | Posted by kimisanchi

【後ろ・・・・とは】  のんびり家2F 石井

2019年08月16日 | のんびり家::のんびり家 2F

先日、入居者Tさんの入浴対応をしていた時の事です。入浴後に衣類を着ている姿を見ていつも思う事がありました。現在はリハビリパンツを着用されているのですが、どうして前後を間違えないで履いているのかという素朴な疑問です。確かにリハビリパンツの後方には「うしろ」とシールが貼ってあります。椅子に腰かけながらリハビリパンツを手に取り前後を交互に何度も見ているTさんを見ていると、私たちは「うしろ」と記載されているシールを見てそれを「うしろ」に反対側を「前」にと考えます。しかし、Tさんの様子を入浴の度に見ていると私たちと同じように判断を下しているだけではないような感じを受けました。なぜかというと、毎回リハビリパンツを入念に触り何度もひっくり返していることがあるためです。そして、ある時の入浴対応時の仕草でどのようにリハビリパンツの前後を間違えないで履いているのかはっきりとわかりました。
Tさんはリハビリパンツを履く際に前後を頻繁にひっくり返していました。それは リハビリパンツの表面積を確認されていたようでした。単純な話で通常女性の下着は前よりも後方、つまりお尻側がしっかり隠れるように設計されています。Tさんはリハビリパンツの前後をよく確認して表面積が大きい方をご自身の後方にして履いているようでした。そのため、毎回リハビリパンツの前後を間違えることなく履くことが出来ていたのです。日頃から「頭がパーになっちゃったからわからない。」ということが口癖のようになっているTさんですが、垣間見せる姿はとても逞しいお姿です。今後も日常に溢れる些細な事を注視していきながら立ち留まり考えていきたいと思います。
一度は1月をもって退職をしましたが紆余曲折あり、ありがたいことに再度のんびり家で働かせて頂くことになりました。また、頑張りますのでよろしくお願いします。

07:49 | Posted by kimisanchi

【好きな物は好きなんです】  のんびり家3F 伊藤

2019年08月16日 | のんびり家::のんびり家 3F

みなさんお久しぶりです、のんびり家3階の伊藤です。暑い季節がやってまいりました、熱中症には、みなさん十分に注意して下さい。梅雨が明ければ、本格的に夏ですよー。海や花火、祭りやら楽しみですねー。クーラーのきいた部屋でコロコロしてんのも好きですけど、みなさん十分に楽しんで下さいね。
さて、今回のお話しですが、自分が担当しているEさんとお買い物に行ってきたお話をしようと思います。
暑い季節も近づき、新しい夏物衣類を買いに、いざ、オリンピックへ。まずは夏物のシャツやTシャツなどを見てみる事に。Eさんと一緒に見ていると「この服なんてどうですか?」と黒のシャツを渡してみると、「あかん、暗すぎる」との事。そうして本人が選んだのが白のボーダーのシャツです。大人コーデで落ち着いた感じだわーと感じました。昔、デザインの仕事をしてらっしゃったのでピカイチのセンスです。さすがです。続いて、ズボン選びです。自分がいい感じのズボンを渡すと「あかん、高すぎる」そうです、買い物は値段も大切です。そして吟味し、本人が納得して選んだ服を購入し、Eさんもご満悦です。帰りにお茶して帰ってきました。
買い物は、服だけでなく、食べ物や小物などでも好きな色やデザインなど楽しく納得し、購入する事は、当たり前だけどとても大事なことだと感じました。生活にもメリハリができていいと感じました。でも一番は、本人の笑顔がとても良かったです。こういう時間を一緒に楽しめる仕事が出来てうれしいです。この仕事の醍醐味だと感じました。これからも元気に楽しく生活していきましょうね。

07:43 | Posted by kimisanchi

【お寺のよこでの人間関係】  お寺のよこ 伊藤

2019年08月16日 | お寺のよこ

お寺のよこでは9名の方がお暮らしになっていらっしゃいます。9人いらっしゃると皆それぞれ個性が違います。皆さん、各自の個性を出しながら暮らしていらっしゃいます。個性豊かな方ばかりです。遠慮などせずに個性を発揮される、そのご様子を見られることが私たちスタッフには嬉しい限りです。
新しくご入居されたKさんは、他のご入居者の方々やスタッフに遠慮があり、まだ本当の姿を見せていらっしゃらない様な気がしています。早く馴染まれてもっと本心を伝えていただきたいですし、わがままになっていただきたいなと思っています。
皆さんの日々のご様子や会話などから、ご入居者さん各自の仕事をしていらした時、主婦として活躍されていた時、10年前、20年前、学生時代や幼少期のことを想像したりします。「ちゃきちゃきと家事をこなしていらっしゃったのかな」「きっとご家族を大切にされていたのでしょうね」「若いときから優しい穏やかな方だったのだろうな」「しっかり者でまわりの皆に頼りにされていたのだろうな」などなど。
人生の先輩であるご入居者皆さんの生活ぶりは本当に尊敬に値することばかりです。難しい事があってもなんとかして自分の力でやろうとする気持ち、誰かに迷惑をかけたくないという気持ちがいつも感じられます。
私自身が最近体調を崩し、しばらく休職させていただいて、現在は出勤日数や時間を短縮して勤務させていただいています。一緒に働く他のスタッフ皆さんのご協力がなくては働くことが出来ていません。私が短縮している分が他スタッフへ負担になっています。それでも皆さんは疲れた表情や言葉を私に見せることなく気遣ってくださっています。
そんな私の状況を知ってか知らずか入居者の皆さんもいっぱい助けてくださいます。「お姉ちゃん、持ってあげるよ」「手伝いましょうか」「なんでも言ってね」「おい、大丈夫か」等、皆さんがいつも私を見ていて気にかけてくださっています。
本当に幸せなことです。
「お寺のよこ」で暮らす私たち。入居者の皆さんとスタッフ。家族とも友達とも違うけれど、かけ
がえのない間柄です。全員で毎日を生きている、そんな気がしています。

07:38 | Posted by kimisanchi

【待ち人きたらず】  きみさんち 志寒

2019年07月27日 | きみさんち

ファイル 450-1.jpegきみさんち前のベンチには、さまざまな人が立ち寄って下さいます。
ご近所さんがふらりと顔を見せて下さったり、坂を上りきった高齢者が少し休んでおられたり。時にはワンちゃんを連れて、散歩の途中に立ち寄ってくれます。
立ち寄る皆さんとの交流をご入居者さんも心待ちにしておられ、その中でもKさんは暑さ、寒さにも負けず、1日に長いときには数時間、誰かを待つかのようにベンチに腰掛けながら、のんびりと過ごしておられます。
ファイル 450-2.jpeg梅雨に入りかけたシトシトと雨が降る、ある夕暮れのことでした。
食事を終えたKさんが外のベンチを見ながら、おっしゃいました。
「ねぇ!暗いよ、こんなに暗いのは生まれて初めてだね。見てごらんよ」Kさんは外のベンチを指差しています。確かにうす暗がりはうす暗がりなのですが、驚くような暗さでもありません。街灯に照らされたベンチが雨に濡れ、白く光っているばかりです。
『もしかして、時間を勘違いしているのかな?』そう私は思いました。
認知症の症状には時間の見当をつけることが難しくなる症状、時間の見当識障害というものがあります。もしかして夕方の6時過ぎという時間を、もっと昼間の時間帯と勘違いして、なぜこんなに暗いのかと驚いているのではと考えたのです。もちろん、そんなことをご本人に指摘することはありませんが。
しかし、一緒に外を見ていて気がつきました。雨が降り続き、私たちの話し声も濡れた暗がりに吸い込まれていきそうな雰囲気です。その中で白いベンチだけがぼんやりと街灯を反射して、いかにも寂寞とした光景です。
私は、あぁ、五月闇という季語があったなと思い出しました。陰暦の5月は丁度、梅雨の時期にあたります。その陰鬱とした梅雨空の下の、昼の暗がりや夜の闇のことを五月闇と呼ぶのです。Kさんにとっては社交の場であるベンチが、たずねる人もなく、雨の夜の暗がりにただ浮かんでいる。それはKさんにとっては、まさしく“暗い”光景に間違いありません。そう気がつくと同時に、見当識障害などと小賢しいことを考えていた自分が恥ずかしくなりました。あぁ、私は表面的な浅いものの見方をしていたなと。
そう気がついたのちは「そうですね、暗いですよね」と、二人、暫くベンチを眺めていました。
ベンチには待ち人も来ず五月闇

17:04 | Posted by kimisanchi

【早いですね】  のんびり家3F 新宮

2019年07月27日 | のんびり家::のんびり家 3F

5月に、2017年10月にご入居されました、素敵な女性Qさんのお誕生日お祝いで、谷中銀座に出かけ、ドライブや、お蕎麦屋さんで食事、笑吉で指人形劇をみたりして、共に楽しみました。Qさんの息子さんもご一緒でしたので、そこはかとなく安心されているご様子もあり、その夜は、すやすやと穏やかな寝顔がみられました。
Qさんは、言葉でのコミュニケーションが難しく、また耳も聞こえ辛い方です。今回の、外出先について、色々と、写真を見てもらったり、筆談で身振り手振りで表現されたりしてOKサインで教えて頂き、谷中銀座に決まり行くことになりました。当日、息子さんから、谷中に馴染みがあることを話され、そうだったんだ、と深く頷きました。あれこれ選択肢を出すことはよろしくないと感じることもありますが、「これ好き」とはっきりと感じる何かあったのだと思い、ほっとしました。
どこの家族でも、私の両親も含め、家族のあいだには、優しさだけしかないんだなあと、しみじみ感じた時間でした。離れて暮らされている入居者さんのご家族は、どんな些細な事でも話したいし聴いてもらいたい気持ちが常に心にあるのだと、改めて大切さを感じました。
わたしは、両親に思いやりから、あれこれ口うるさい感じで言ってしまうので気を付けたいと思います。

17:02 | Posted by kimisanchi

【読書の夏】  のんびり家2F 佐藤

2019年07月27日 | のんびり家::のんびり家 2F

こんにちは。皆さまご無沙汰しております。
ファイル 449-1.jpeg私事ですが、2016年12月に次男を出産し、18年4月にのんびり家に復帰しました。次男は今、いわゆる「イヤイヤ期」でまだまだ手が掛かりますが、おかげさまで元気に成長しています。
さて、今回は一冊の本にまつわる話をさせていただきたいと思います。
7年使用しているスマートフォンの調子がいよいよ悪くなり、何となくスマートフォンを眺めている時間を読書する時間にしようと思い立ち、久しぶりに本を購入することにしました。
購入したのは、鴻上尚史氏の「不死身の特攻兵」。少し前に新聞や書店で取り上げられていて知ったのですが、選んだ理由は、母方の祖父の弟が特攻で亡くなったことを数年前に知り、特攻というものがどういうものだったのか深く知りたくなっていたからです。
大叔父が特攻で亡くなったことを知ったのは、映画が先に公開されていましたが、偶々ドラマ「永遠の0」を見た事がきっかけでした。私の中での特攻のイメージは、国や大切な人を守る為に勇んで出撃したイメージが大きかったのですが、ドラマの中では、上官や周囲の特攻兵に批判されながらも、生きて返る道を探している一人の特攻兵の姿がありました。
フィクションではありますが、自分が特攻の事実を捉えられていないのではないかという想いが沸いてきた中、母から大叔父の話を聞きました。
著書の中には、9回出撃して9回帰ってきた佐々木友次さんの特攻の詳細な描写に始まり、特攻が始まった経緯、特攻が続いた理由、友次さんへのインタビュー等が詳細に書き綴られています。
そして、最後に、現代の問題にも置き換え、「みんななんとなく問題だと思っているのに、誰も言い出さないから『ただ続けることが目的』となっていることが、この国ではとても多いのじゃないかと僕は思っているのです。論理的に分析して、何が必要かを堂々と言えるようになりたいと思います。」と締め括られていました。
子どもの頃、母方の墓参りに行くと、大きくて立派な墓が一つありました。大叔父の墓です。大叔父は、どんな気持ちで出撃したのでしょう。特攻で息子を亡くした曾祖母は、どんな気持ちだったのでしょう。
二人の息子の母となった今、戦争や特攻について自分なりに調べ、考え続けながら、現代の問題にも目を逸らさず向き合っていきたいと思っています。

17:02 | Posted by kimisanchi

【会話】  お寺のよこ 元谷

2019年07月27日 | お寺のよこ

グループホームで働くにあたって、入居者様とかかわるうちに、人と人の間にある絆というものを強く感じる一方で、その裏側に孤独を抱えているということを意識する機会もまた増えてきました。
昼間 普段は明るくほかの入居者様とよくお話されながら、過ごされているDさんも、深夜、ほかの方が寝静まると
一人、居間に出て「孤独は怖いねえ」としんみりとお話されることもあります。
「夜中、一人で寝て横になっていると、どうにもやりきれない気持ちがこみ上げてくる。 年をとるとあんたもそのうちわかるよ」
と、昼間は見せない表情で仰います。
毎回、これを聞くと、僕自身もなんて答えたらよいのか、悩みながらも話をするのですが、話すうちに昼間のような表情に戻って、また居室でお休みになられるところをみますと、話を聞くことでどうやら気持ちも落ち着くご様子です。
「孤独は怖いねえ」と問いかけられたときに自身の生活を振り返り、友人や家族と会話をする機会が減ってきているなかで、同じ時間を過ごす大切さを改めて感じます。

17:01 | Posted by kimisanchi