log

【ありがとう、という言葉】  お寺のよこ 佐藤

2020年04月07日 | お寺のよこ

お寺のよこで働くようになり6年目になります。
入った時からいつも感じていた事ですが、入居者の皆さんはありがとうという言葉を良く使うのではないでしょうか。

Kさんは最近「オーライ」と言う言葉を多く口にします。居室で過ごすことが多く居間に聞こえるような大きい声でオーライと仰り、居室で暫く会話した後で「行かないで」や「サンキュー」と言って下さります。
Nさんは食器拭きを手伝って下さることが多く、台所で食器の片付けをしていると「お姉ちゃん、ありがとう」と手を振って下さり、Uさんはトイレ使用後や飲み物を提供すると「お手数をおかけします。ありがとう」とお辞儀をされ、Iさんは夕食後20時前後に居室へ行かれる際に「お姉さん、今日もありがとう。おやすみなさい」と笑顔で挨拶し、Kさんは服薬の際に小皿を用意し服薬後に必ず「ありがとうございました」と小皿を片付け、Sさんは起床から就寝まで何度も「ありがとっ」と仰られ、Tさんは自分がここに居ていいのか不安の中で過ごされ確認することが多いのですが、ふとした時に「ありがとう」と自然に口から出て来る事があります。Nさんは、朝、コーヒーを飲まれる事が多く、コーヒーを作り会話しながら飲んでいただくと「美味しい、ありがとう」と心をこめて言って下さります。
お寺のよこの入居者の皆さんから優しく伝わる『ありがとう』と言う言葉を大事に、大切な時間を入居者さんと過ごしたいと思っています。

15:23 | Posted by kimisanchi

【編集後記】  林田

2020年03月13日 | 編集後記

 今年の異常気象は、本当にどうしたものでしょう。
 さまざまなところで、異常気象についての話が出てきています。さらに、新型コロナウイルスです。社会の流れが一時に変化を求められているように感じます。
 新型コロナウイルスの対策ですが、私たちの仕事は、テレワークができるような仕事ではありません。厚労省から情報が入っていますが、さほど目新しいことは書かれていなく、これまで、留意していたことを明確に指示してきてな。ぐらいの感じです。
 高齢者サービスを行っている事業者で、クラスターが生まれていて、高齢者の方は、重篤な状態にあるようです。
 感染力の強さや、潜伏期間の把握など地道な努力を続けて、感染しないよう最善の方法を取りたいと思います。
 皆様も、十分なご注意を行い、健康な日々をお過ごしください。

15:57 | Posted by kimisanchi

【Kさんの優しさ】  のんびり家2F 飛鳥井

2020年03月13日 | のんびり家::のんびり家 2F

皆さん、こんにちは。半年ぶりにどっこいしょの記事を書きます。のんびり家2階の飛鳥井です。
今回は、Kさんについて書かせて頂きます。
Kさんは男性で、81歳の方です。昨年の4月にのんびり家にご入居されたので、まだのんびり家では一番新しいご入居者の方です。
Kさんはご入居前の脳梗塞の後遺症で、お身体の右側に麻痺があります。室内では4点杖を使用し、ご自身で歩行されています。杖と手摺を上手く持ち替えながら、部分的に職員の介助が必要な場面もありますが、それでもご自身で歩こうという意志の強い方です。他にも、食べ終わった食器を積み重ね、下膳されることもあります。片方の手に積み重ねた食器を持ち、杖を使用したり或いは使用しないでガス台や調理台のところを伝い歩きされたりしています。
更衣の際、ご自身でタンスから衣類を取り出し、ベッドに座位になり、時には上半身を大きく反らせながら、時間を掛けて着替えをされています。
ご入居時からKさんの担当となり、日頃色々とお話をする機会もあります。
Kさんは、新聞の折り込み広告、特にデパートでの催し物をいち早く見つけ、職員に「行こう」と声を掛けてくださいます。Kさんは思い立ったら即実行の方なので、職員が戸惑っていてもお構いなし。「行こう」と出掛ける気満々でニコニコしています。当日の職員の勤務体制や天候などで残念ながら出掛けられないこともありますが、これまでに池袋のデパートにいちごスイーツや北海道物産展で海鮮丼などを食べに出掛けています。この時に、Kさんがいちごが大好きということが判明しました。今で言うところの「スイーツ男子」でしょうか?Kさんは特に女性に優しく、例えば廊下で行き会ったりすると女性の入居者の方に「どうぞ」と道を譲ってくださるなど、紳士的で気遣いをされる方ですが、独身を貫いて来られたそうです。
先日、ご家族とお話をする機会があったため、思い切って「これまでに、Kさんにも良いお話があったのではないですか?」と尋ねてみたところ、「あったみたいだけどね、ほら、高齢の母の面倒を見ていたでしょう。しかも認知症があったから」とのことでした。ご兄弟などがお母様の施設への入居を勧めても「自分が最後まで面倒を見るから」と頑として受け入れなかったそうです。それでも、ご自宅の近くに良い施設が見つかり、Kさんが仕事前や仕事帰りにも立ち寄れるとのことで、ご入居になり、1ヶ月で看取りをされたとのことでした。
お母様の看取りまでなさったKさんが、お母様と同じ認知症になるということは、本当に神様は意地悪だなと思わざるを得ません。
その一方で、Kさんとこうして巡り合えたことも不思議なご縁なのかなと思っています。Kさんの意志の強さ、時には頑固な一面も垣間見えますが、それは何でもお一人で決めてお一人でなさって来た人としての強さや優しさなのだと改めて感じました。
Kさんは、先日心臓のカテーテル手術を終えて退院されたばかりです。
そして、実はこの記事を書いている今現在、体調を崩されて再度ご入院されています。Kさんが一日も早く回復されて退院し、また「行こうよ」と誘って下さる日を心待ちにしています。

15:00 | Posted by kimisanchi

【違うリズムが、合わさって】  きみさんち 志寒

2020年03月13日 | きみさんち

私は小学校のころから、成績表の講評欄に“マイペース”とよく書かれていました。自身では別に人と違うようにありたいと思って、マイペースであるわけでもなく、ただ“他人と同じようにやりなさい”という場面になると、意識しすぎるのか、なんだか疲れ果ててしまうのです。
小学校入学のときなど、いわゆる知能検査的な意味合いだったと思うのですが、あまり説明も無く、事情も分からないまま、皆と同じテストをやらされ、ただでさえ緊張してしまっているのに、そのテスト問題のうち確か『下の絵にあるものとおなじなかまを○でえらびましょう』という問題にこたえられずに、そこから先へ進めず、検査に引っかかってしまいました。まあ、たとえば下の絵が「犬」ならば、「猫」「本」「鳥」「魚」のうち、猫に○をつければ良かったのでしょうが、私は『仲間であるかどうかなんて、それぞれに尋ねてみないとわからないだろうに、勝手にこちらが判断できるものではないだろう』と考え込んでしまったのを覚えています。
そんな私も、それなりに年を重ね、経験を重ね、ボロが出ない程度には、“他人と同じようにする”ことを覚えました。しかし、今でも、納得できるほどのたいした意味も無い同じ事を、自分がやらされるのも、他人がやらされているのも、生理的な拒否感が出てしまいます。
ファイル 491-1.jpgですので、きみさんちでも、入居者さんがてんでバラバラに、気ままに生活している様子が好きです。たとえば、ここに一枚の写真があります。『何だ、皆で同じ、食事の盛り付けをしているのではないか?』と思うかもしれません。もちろん、手前の男性が“我、関せず”と言うかのように、新聞を読んでいるのが目を引きますが、そのくせ、ちゃっかり自分の箸は用意しているのがたまりません。味噌汁を盛っているKさんは、自分の分はお椀でなく、マグカップによそっているのも興味深い。右側のAさんは基本、“皆と同じように”するのがお好きな方ですが、そのAさんもひとつだけ、種類の違う食器を用意しています。その奥のSさんは黙々とご飯をよそっているようで、しゃもじに付いたご飯粒をどうにかすることに集中しています。皆、ひとくせも、ふたくせもあり、マイペースです。それでも、たぶん、10分後には、皆、食事を始めているのでしょう。
てんでバラバラのリズムやメロディが集まって、それでも、なんだか楽しそうな音楽になっている。そんな不思議なマイペースな空間。そんな職場だからこそ、私も勤務が続いているのだろうなと思っています。

15:00 | Posted by kimisanchi

【2020年東京オリンピックが来た】  お寺のよこ 岡田

2020年03月13日 | お寺のよこ

今年は東京オリンピックが56年ぶりに開催される年です。前回の大会は私はまだ生まれてないのは言うまでもない事なのですが、7年前に東京と決まった時はまさかと思いました。自分が生きているうちに東京でオリンピックが見られるなんて夢にも思わなかったので、どんな事が起きるのだろうと7年前から楽しみにしていました。
ただ、唯一気に掛かるのはマラソンのする場所が何故か札幌になったと言うのはどう言う訳なのか理解出来ませんでした。東京で開催されるの北海道なんていくら同じ日本でもおかしいだろと言いたい気分でもありますし、ミニ札幌オリンピックって感じです。
何はともあれ、今年は東京オリンピックがまたやって来る年なので、東京は大賑わいになるでしょう。興味のある人無い人でも盛り上がる事間違い無しでしょう。

14:59 | Posted by kimisanchi

【健康第一】  のんびり家3F 吉田

2020年03月13日 | のんびり家::のんびり家 3F

この原稿を書いているのが2月7日ですが、新型コロナウイルスが猛威をふるっています。
街のドラッグストアではよほど運がよくなければ対策グッズを買うことは出来ない状況です。
Amazonや楽天などのネット通販やメルカリやヤフオクなどでは、100円のものが2000円~5000円など異常な価格を上乗せした商売が横行し、運営者は転売の自粛要請をアナウンスしただけで事実上は無法地帯。むしろ高値で取引が成立した方が10%の手数料売り上げも上がるという側面もあって戦時の闇市や武器商人の様相を呈しています。
そんな中で、我がのんびり家3階で常に行っている衛生対策をご紹介したいと思います。
まず一番にうがい、手洗いです。
特に大事なのが手洗いでして、うがいの方はあまり重要視していません。実はうがいというのは結構難しい動作でして、普段何気なく行っているようで実に複雑に思考して動作されています。
水を出すというところから始まり、どうすれば水は出るか、その水はコップに入れるのか手で汲むのか、水が口からこぼれないように口に入れるにはどの角度に傾ければいいか、口に含む水の量はどの程度がいいか、何回ぐらいゴロゴロとうがいするか、或いは上を向かずにクチュクチュうがいで済ませるか
うがいした水はどこに出すか、濡れた口は拭くべきか
実はもっと細かいですが、この動作のどこかで失敗した経験も皆さんあるのではないでしょうか。
コップを傾け過ぎて口元からこぼれたり、汲んだ水の量が多すぎて捨てたり、ときにはうがいした水をゴクンと飲んでしまったり。
話しが少し逸れましたがこのような動作を瞬時に行うのは、難しい入居者さんがたくさんいらっしゃいます。
この難しいうがいということを、水分を摂るということで代用していただいています。
ウイルスや細菌は私たちの胃酸で大体退治できるそうなので、粘膜から入る前に胃に流し込んで退治してもらうという方法です。
手洗いの代用でアルコールスプレーで消毒するということもやっていますが、現在手に入りません。
次の対策として空間除菌を行ってくれるクレベリンを、共用スペースの居間に二つ設置しています。
これは価格が結構高いのですが、まとめ買いすることでコストを下げて購入しているので後半年以上は大丈夫です。
夜勤中には共用スペースのテーブルや椅子、手すりなどの皆さんが良く触る場所を、ハイターを希釈した次亜塩素酸希釈液で拭き掃除をしています。
これはアルコール消毒で退治しきれないノロウイルスなどの対策でして、行政も推奨しているのでのんびり家以外の方も、皆さん行っていると思います。
そして一番が食事です。
のんびり家に入居されてから、血液検査やその他の数値がよくなったという方が何人もいらっしゃいましたし、醤油を毎回多量に使用されて心配していた方などは20代や30代の数値だから大丈夫と太鼓判を押されました。
どんな食事をしているのかと言えば、ただ皆さんで協力してほぼ手作りしているというだけです。
買い物前や最中に献立を考え、材料を一緒に下ごしらえし、配膳も出来るだけ自分で行っていただき、家族のようにみんなで食卓を囲んで食事をする。
このなんでもないようなことを毎日繰り返す。
もちろん、水分管理や体重管理などをしながらカロリーコントロールのようなことも行っています。
でも健康の為と言われるようなサプリメントや、食材や調味料、宅食の弁当はほとんど使用していません。
普通と言われることのほか、施設としてあたりまえのような対策をしているだけですが、もう3年間だれも風邪を引いていません。3年前のインフルエンザが最後です。
少人数のグループホームではありますが、インフルエンザだけでなく風邪も引かないといのは少し自慢でもあります。
この調子で今の状況を乗り切り、4年、5年と風邪を引かない記録を伸ばしていけたらいいなと考えています。
この記事が紹介されるころにはマスクパニックもおさまっているとは思いますが、もしまだ続いていたら、医療や福祉に関わる方に優先して提供をお願いします。
のんびり家3階では今の時点(2月7日)でマスクが数枚しか残っていません。
通院などの外出の際に感染でもすれば、あっというまに体力を削られてしまう方々です。
必要な方に必要な量が手に入る日本であって欲しいです。
備蓄のための買い占め、金儲けのための転売
これらは人が人を殺す行動です。どうかよろしくお願い致します。

14:59 | Posted by kimisanchi

【編集後記】  林田

2020年02月24日 | 編集後記

先日、近くに買い物に行っていた時に、小学校低学年の男の子から突然声をかけられました。
私の目の前を歩いていて、ランドセルとコートを乱暴に持っている姿を、その直前に目撃していました。
その男の子は振り返りざまに「近くに交番はありませんか?」と尋ねてきたのです。
急なことでびっくりしたのですが、私は持っていたiPadで調べてあげました。ちょうど、私が向かっていく方向に交番がありましたので、途中まで連れて行ってあげました。
道中、少しだけ話をしました。小学何年生なのか。交番に誰もいなかったら、一回もといたところに戻りなさい。そして、しばらくしてもう一度行くようにね。などです。
小学一年生だとその男の子は答えて、私の言ったことにも落ち着いて返事をしていました。どうやら、鍵を落としてしまったそうです。鍵を落とした。と小声で答えてくれました。乱暴にコートなどを持っていたように見えたのは、探していたからそうなったようでした。
私は、自分の用事があったので途中で別れたのですが、そのあとどうしたのだろう。無事に見つかったかな。と気になってしまいました。
鍵を落とした少年は、かわいらしい子でしたが、不安そうな表情をしていました。一緒にいてあげられれば良かったのですが、後の祭りです。
無事に鍵が見つかって、あのきれいな目がキラキラ光るのを見てみたかったな。と思っています。

09:13 | Posted by kimisanchi

【前世は姉妹?】  きみさんち 金井

2020年02月24日 | きみさんち

Aさんは食事前にOさんの箸を自分のものと一緒に持ってきて下さったり、食欲がなさそうだと「もうちょっと食べな」と声をかけてくださったり、Oさんのことをよく気にかけて下さいます。体調が悪いと聞けば涙ぐみ、元気になったと聞けばうれし涙を流されます。
ある時、「Oさん、こんなに気にかけてもらえて幸せですね」とお話しすると、横にいたAさんがすかさず「そんなことないのよ、Oさんがいてくれるだけで私はうれしいんですもの」とわらっていらっしゃいました。
「いてくれるだけで、私は助けてもらっているんですよ」
Oさんもその言葉に照れていらっしゃいました。
いろいろな事情で同じ屋根の下、並んでテーブルにつく仲になられたお二人が、姉妹のように自然に過ごされていらっしゃることがうれしい新年のある日です。

09:12 | Posted by kimisanchi

【好物】  のんびり家3F 永辻

2020年02月24日 | のんびり家::のんびり家 3F

ある日の天気が良いお昼に入居者さんのUさんと近くのうどん屋に行って来ました。
Uさんはのんびり家での食事量は日によってばらつきがあるので、外ではどのくらい食べるのかも知りたくて散歩も兼ねて行って来ました。
席に着いてメニューを見ると品数はたくさんはなかったので、少し考え「天ぷらと温かいうどんのセット」を選ばれました。料理が運ばれてくると天ぷらもうどんも量が多いことに驚いていました。「天ぷらは好きですか?」と聞くと、「そうね。好きよ。」と言い、塩をかけて食べ始めたので、塩をかけるなんてツウだなと思いました。サクサクといい音をたてながら早い時間で天ぷらは全部食べました。うどんは少し残しましたが、最後はうどんのお汁をズルズルと美味しそうにゆっくりと飲んでいました。
お店を出るとお腹がいっぱいで満足そうな表情が印象に残りました。
人はいくつになっても好きな物はたくさん食べることを改めて思いました。
今度はのんびり家で天ぷらや揚げ物料理を一緒に作りましょう。

09:11 | Posted by kimisanchi

【2020年 年頭に】  のんびり家2F 佐藤

2020年02月24日 | のんびり家::のんびり家 2F

新しい年が明け暫く経ちますが、皆さまお元気でお過ごしでしょうか?
さて、半年振りにこのどっこいしょの記事を書くに当たって、何を書こうか暫く考えていたのですが…、前回同様、今回も文献の力を借りることにしました。
今回は、書店の売上ランキングでも暫く上位の、脳科学・AI研究者の黒川伊保子氏著「妻のトリセツ」。
世の男性陣は、こんなにも妻の扱い方がわからないのだろうか?と思わなくもないですが(苦笑)、女性と男性の考え方の違いには以前から興味があった為、この本を手に取りました。
著書の中には、女性脳の特徴から、男性が妻に対してどのように接していけば「うまくいくのか」、とても具体的に綴られています。そもそも、「トリセツ」という表現が、男性が好みそうな表現です(笑)。
中でも印象に残った箇所は、「過去の体験記憶を臨場感たっぷりに想起し、何十年分もの類似体験記憶を一気に引き出す力は、女性脳が子育てのために備えている標準装備だ。人類は一個体が残せる子どもの数が少ないので、子育ては常に「新しい問題」に直面する。それを何百世代にもわたって培ってきた女性脳は、いつからか「新たな命題に対して、人生の記憶を総動員して瞬時に答えを出す機能」を備えるようになったと考えられる。(中略)特に、怖い、辛い、ひどいといった危険に伴う体験記憶は、子どもを守るために「とっさに発動すべき」第一級重要情報であるがゆえに、それを引き出すネガティブトリガー(引き金)は、周産期(妊娠、出産)と授乳期に格段にパワーアップする。だから、この時期の夫の無神経な発言や行動は、一生残る辛い記憶、傷となって、繰り返し持ち出され、いつまでも消えることがない。」
そうなんです、女性脳の標準装備なんです。結婚して10年程になりますが、もう少し早めにこの本に出会いたかった(苦笑)。
ファイル 484-1.jpeg
そして改めて、夫婦に限らず相手の事を「知る」「知ろうとする」事は、対人関係や社会の中に於いて、とても重要な事だと感じました。
ともすると、私たちは先入観や自分の価値観で、どのような相手かと安易に判断してしまいがちです。しかし、まずは色々な手段を駆使し、相手を知る事。どのような人物なのかを知る事で、相手の見方や関わり方に変化があるのではないかと思います。
また、認知症の方に対しても、同じようなことが言えます。
認知症の原因になる疾患は、脳の器質的変化である事が多い為、ご本人の意思とは関係なく症状が現れます。入社したばかりの頃、その人のことを知り、何ができて何が難しいのか見極めることが大切だと教え込まれました。更に、「知り続ける事」が大切だとも教えられました。認知症の症状が進行するからと
いう事もありますが、何事も「知ったつもり」が恐いものです。そして、知り続ける事で、その人との信頼関係を結ぶ事が一番大切な事です。
日々の流れの中で、時々立ち止まって考えなければいけないと改めて考えさせられた一冊でした。今度は「夫のトリセツ」を読みます(笑)。

09:11 | Posted by kimisanchi

【年の初めに】  お寺のよこ 光岡

2020年02月24日 | お寺のよこ

新年明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。
今年の元日は夜勤明けで、新年の幕開けをお寺のよこで過ごすこととなりました。
午前0時を過ぎると近くのお寺から除夜の鐘の音が聞こえて来て、夜勤業務を行いながら、入居者さんや自分達スタッフにとって素敵な1年になれば良いなと感慨を新たにしておりました。
例年お寺のよこでは大晦日に入居者さんとスタッフがおせち料理を作って正月に備えています。普段の生活では皆さん起床される時間がバラバラなので、朝食を食べる時間も異なるのですが、元日は1年の始まりということもあり、皆さんが居間に揃ってから新年の挨拶を行い(僭越ながら私から挨拶をさせて頂きました)、皆さんでおせち料理を食べました(お身体の状態から居間に出て来られない方が1名いらっしゃったことは残念でした)。
思い返してみれば昨年末からクリスマス、大掃除、正月準備、餅つき、おせち料理の準備、年越し蕎麦等、入居者さんとスタッフが共同で師走から年明けに向けての準備やイベントを行って来ました。それらを通して旧年が過ぎ新年を迎えるという、入居者の皆さんにとってこれまでの生活の中で大切にされてきたことが、今年もまた当たり前のように(自分事のように)実感され、行われたのであればこれに勝る喜びはありません。
私は今年でお寺のよこに入職して15年となります。入居者の皆さんと一緒におせち料理を食べながら、ようやく自分も末席ながらお寺のよこの一員として認められたような気持ちとなりました。入居者の皆さんにとって清々しい正月になれば良いなと願い帰途につきました。
冒頭にも書きましたが、今年が皆さんにとって良き1年となりますように。私も皆さんとともに歩みながら素敵だなと思える瞬間と沢山出会えるような1年にしたいと思っています。

09:10 | Posted by kimisanchi

【編集後記】  林田

2020年01月10日 | 編集後記

今年もあと少しで終わろうとしています。
今年も良いことも、良くないこともたくさんありました。ですが、素敵な一年であったことは、間違いないところです。
先日、道路を走っていましたら、交差点で人が倒れていました。私は左折するところだったので、左折をして直ぐ車を停めて駆け寄ろうとしました。後ろのタクシーがクラクションを鳴らしていましたが。
私は、80歳以上の男性だと思っていたのですが、その方はすでに立ち上がって歩きだそうとしているところでした。そして、はにかむような表情で「転んじゃったよ」と話しかけられました。
年齢は70代中盤。お元気な方でした。一言二言言葉を交わして、その場を後にしました。そのはにかむ笑顔が素敵な方でした。
私は、日ごろ絆やつながりを言っている人たちに対して、多少違和感を感じます。絆やつながりは、口にしないぐらいのほうがそれらを感じているような気がするのです。
先日、とあるアウトレットモールに行ってきました。そこは、リニューアルしたばかりのところで、ケンタッキーの食べ放題があるところです。
友達と4人で一緒に行き、楽しくケンタッキーでたくさん食べました。ですが、その建物が複雑でトイレが少なく、ごみ箱が全く無い場所でした。これじゃあ、お客さんが来なくなるなあ。と言う思いと、これからの建物はこのような形が中心になるのかなあ。と言う思いが入り乱れました。
都内にあるその場所で、次の未来がこのような形になっていくのかと思うと、少し複雑な気分になりました。
ですが、楽しい場所が増えるのは、楽しいことです。
つい先日、もう一度その場所に行っちゃいました。
私たちは、一年の間にさまざまなことを体験します。文頭にも書きましたが、良いことも良くないこともそうです。これら一つ一つの出来事を、昇華させていくことが大切なのだと思います。
良いことも良くないことも、自分の恨みや妬みに関連付けず明日の誰かのためになるような捉え方をできたらいいなと思います。
それが、この一年を過ごした感想です。
よいお年をお迎えください。2019/12/31

17:54 | Posted by kimisanchi

【様々な問題について】  のんびり家2F 石井

2020年01月10日 | のんびり家::のんびり家 2F

のんびり家に復帰させていただき早くも半年が経とうとしています。様々な事情が絡み一旦は退職をしてしまいましたが、幸運にも再度のんびり家で働いています。一旦は退職し他の法人の有料老人ホームで数か月ですが働きました。そこで、感じたことを書きたいと思います。
私が勤務したのは大手の有料老人ホームでしたがサービス形態が異なる為安易に比較してはいけないと思います。しかし、多くの矛盾や問題点が垣間見えました。まず、有料老人ホームでは高額な入居金を払い高齢者は利用されています。しかし、利用者はほぼ自立されている方から認知症の方まで幅広く利用されています。そこで、食事の時間や内容がほぼ決まっており、レクリエーションも時間で決まっています。職員は1日入浴対応など細かく仕事が分業されています。1日の生活がかなり合理化され、システムありきの生活になります。その生活というのも利用者が生活をしているというものではなく職員が「生活をさせている。」というニュアンスがより正確でしょうか。
サービス形態がそもそも異なる点、職員の人員配置に限界があるのは十分に理解できます。しかし、職員は常勤の職員、非常勤の職員など多岐に渡りましたが話をすると様々な問題を抱えていると感じました。「しょうがないよね。」「そんなことやっていてもね・・・。」「もう少しで定年だから荒波立てずに、このままで・・・。」といった具合に何かを諦めている発言が多く聞かれました。認知症状態にある方への理解も乏しく、そもそも時間的な余裕もないため表面上取り繕い、職員は走り回りながら勤務時間が終える前までに「仕事」を終えなければいけません。私自身はこの福祉の業界に勤め研修なども含めて多くの現場を見ているわけではありませんが、様々なミスマッチが生じているのだと痛感しました。やる気のある職員も1部には存在をしていることはあるものの様々な職員の立場がありチームには中々ならないこと、そして何よりも利用者の適正なサービスが受けられていないことなどです。私自身も何度も利用者の諦める姿や言葉を聞きました。

現在でも様々な介護現場では人員不足により常勤職員だけではとても運営出来ないのが現状です。
介護報酬などの財源の問題も重くのしかかってくるでしょう。今後、団塊の世代が後期高齢者になる頃にはより多くの問題が生じてくる可能性があります。先日、ふと携帯を無意識にいじっていると本など出版されている女性のコラムに目が留まりました。(内容はなんとなく覚えていますが、残念ながら名前までははっきり覚えていません。)その女性は保育や介護という広い範囲での福祉としての話をされていました。内容としては「人は人の中で産まれ育ち人は人の中で最期を迎えるべきもの」というものでした。保育現場にはあまり合理性を求めていない(若干の語弊もありますが)にも関わらずに介護では合理性が強く求められすぎているというものでした。このコラムを読んだ時に確かに介護の現場では様々な機械の導入が検討されているなと世間の保育と介護のイメージも関係しているのではないかと思いました。確かに労働力人口の減少により介護だけでなく様々な分野で弊害が出てくるのでしょうが。人は産まれてから平等に年を重ねていきます。私自身もこの仕事に携わっていなければ深く物事を考えなかったかもしれませんが、「人が成長し生活し、やがて最期を迎える」ということを学び、考えるという機会が義務教育でなくてもどこかであると他人事ではなく皆が当事者として様々な問題に対して取り組んでいけるのかなと強く思った数か月でした。そして、今は他の職員と対話を重ねながら「入居者の自立した生活」について丁寧に時間をかけながら、何度も立ち止まり考えていきたいと思っています。

17:53 | Posted by kimisanchi

【物を慈しむ心】  きみさんち 田中

2020年01月10日 | きみさんち

2年ほど前きみさんちをご退去されたOさん。
生前の彼女は花や人、動物などあらゆる物に対し、「可愛いね、綺麗だね」と賞賛をする方でした。
風で折れた枝や秋に公園でひろったどんぐりなどそっとポケットに忍ばせ、かわいそうだから植えてやったと、自室の横にある小さなお庭にせっせと土を掘り起こし植え込んでいる姿が今でも目に浮かびます。
神社の縁日ですくった金魚もえさをやりつつ、可愛いねと賞賛し、亡くなるとかわいそうだとお庭に埋め、墓作ってやったよと手を合わせる。
どんな物事にも慈しみ自愛に満ちた言葉が返ってきていました。
そんなOさんがあるとき何処からともなく拾ってきた椿の枝。
これもかわいそうだとお庭に埋めると見事に根がつきました。
それでも植えてから約4年の月日が流れOさんとお別れをした後に入る利用者のためにお庭を整理した時に捨てるかどうか迷いましたが、せっかく根がついたものを捨てるのはどうかとOさんの意思に沿わないのでは・・・と思い残すことに決めました。
ファイル 480-1.jpeg2019年12月花芽のついた枝にやっと見事なピンク色の花を咲かせ、道行く人の目の保養になっています。
天国で見ているOさんやっぱりそこでも「綺麗だな、見事だな、やっと咲いたのか」とぼやかれているのでしょうね。
本当に自愛に満ちる何事も敬意を表すOさんの精神を私も見習わねばと思う今日この頃です。

17:53 | Posted by kimisanchi

【池袋サンシャイン水族館です~誕生日企画です~】  のんびり家3F 伊藤

2020年01月10日 | のんびり家::のんびり家 3F

みなさんお久しぶりです。のんびり家3階の伊藤です。寒い季節が到来です。
自分は寒いのが苦手で風邪はひかないのですがとにかく苦手です。この記事を作成しているのが12月の末で、この時期に必ず入居者さんとの話題になるのが「一年経つのが早いね~。この間まで夏だったのにあっという間に正月だね~。」です。早いんですよねー、楽しい時間は早く過ぎるとも言うし、早く歳をとってしまうって言うのもありますけど、何はともあれみなさん無事、健康で年を越せるのだからよかです。寒い季節ですが、地域のみなさんも体調に気を付けて、感染症にも充分に注意して良い年越しをお迎え下さいね。
さて話は変わりまして、自分が担当しているEさんと誕生日企画として、池袋サンシャイン水族館に決定し、行って来ました~。まずタクシーで池袋に向かい、昼食を食べてから水族館にレッツラ、ゴーです。ちなみにご飯は、本人の希望で天丼です。エビ旨っ。笑顔いただきっす。
さあ、目的の水族館です。見渡す限りの魚です、本人「うまそうだなー」と感想あり、すかさず「食べちゃーだめだよ」とツッコミいれさせて頂きました。Eさんはエイが気になっていました。なかなか愛嬌のある顔です。その後に、アシカやペンギン、カワウソのショーをみました。特にアシカショーがお気に入りです、アシカが芸を披露すると同じ動きをしてご満悦。拍手喝采です。
ファイル 478-1.jpeg ファイル 478-2.jpeg ファイル 478-3.jpeg
そんなE さんですが、その日一番喜んでいたのが魚でなく、アシカ、ペンギン、カワウソでもなく、館内にたくさんいた子供達です。子供がいると頭を撫でて御満悦です。その笑顔が見られたら自分も達成感バリバリっす。お年寄りは子供好きな方が多いですが、自分もEさんと同じ歳になったときに子供をみたら可愛い過ぎて泣いてしまうかもしれないな~と納得しました。そんな人間味があるEさんが大好きです。
これからも元気に楽しく生活してくださいね。これからもよろしくお願いします。

17:50 | Posted by kimisanchi