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【引き出され、引き継がれる記憶】  きみさんち 志寒

2020年07月13日 | きみさんち

ファイル 507-1.jpg ファイル 507-2.jpg 今年もらっきょうを漬ける季節になりました。
私がらっきょうの漬け方を教えて下さいとお見せすると、Aさんは根も皮もついた生らっきょうをさっさと下ごしらえしていきます。そのうち「あ~・・・これね、Kさんも上手なんだよね~、うん、Kさんも上手なんだよね~」と繰り返し始め、暗にKさんをうまく巻き込もうとし始めます。私はこういうしたたかなやりとりが大好きです。私がまな板と包丁をもう一組持ってくると、結果、Kさんも巻き込まれ、1キロのらっきょうはあっという間に漬け終わりました。
このらっきょう仕事、以前、スーパーで「これ、おいしいんだよ」と生らっきょうを買われたので、漬物つぼをお見せすると手際よく漬けられて以来、きみさんちの年中行事に加わりました。
当初はらっきょうなんていつ食べきれるやらと思っていたのですが、生から作られるらっきょう漬けは香りも歯ごたえもよく、一ヶ月もたたないうちに皆さん食べきられました。
体に染み付いたらっきょうを漬ける技術の記憶、きみさんちにいつから置いてあるのか分からない年季の入った漬物つぼが引き起こす記憶。そして新しく積み重なるきみさんち製のらっきょう漬けの味の記憶。たとえひとつひとつの記憶は忘れ去られたように思えても、それらがうまく出会い、絡み合いながら、らっきょう漬けの歴史は続いていくのだろうなと思います。

10:27 | Posted by kimisanchi

【編集後記】

2020年05月26日 | 編集後記

 新型コロナの自粛の間に、うちの会社も少し変化したところがあります。それは、綺麗になった事業所があるのです。事業所の散らかったスタッフスペースが、見違えるようにきれいになりました。
 まるで、さなぎから、きれいな成虫の蝶に姿を変えたみたいです。
 姿を変えるのは、大変なことです。昆虫のさなぎから成虫になるとき、実は自分の体を溶かして、自分を作り変えるのです。その生命力は大きなもので、昆虫にとっては、生きるか死ぬか。と言う瞬間です。
 確かに、事業所をきれいにするのは、そこまでの体力はいらないでしょうが、今回のかたずけは、そのくらいのインパクトがあるものでした。
 ほかの事業所も、たまりにたまった使わなくなった資料や、かたずいていない衣類などがあると思います。
 新型コロナの自粛生活を利用して、入居者さんと一緒にこれは要るのかな?とかたずけをしてみてください。

10:27 | Posted by kimisanchi

【一世紀前】  のんびり家2F 荒野

2020年05月26日 | のんびり家::のんびり家 2F

先日、のんびり家に新たにご入居された男性がいらっしゃいます。私が入職した当初、入居者さんは全員女性でしたが、今は男性が3人と時の移り変わりを実感します。
 さて、こちらの男性ですが、なんと御年101歳。大正7年生まれです。なんでものんびり家に限らず、法人内でも過去最高齢でのご入居になるそうです。大正7年で調べますと、日本では米騒動が起き、世界に目を向ければ第一次世界大戦が終結した年でもあります。学校で近代史として歴史の授業で習う時代です。同じ年に生まれた有名人では元内閣総理大臣の田中角栄や中曽根康弘といった昭和という時代を作った方たちの名前が挙がります。
 そんな御年101歳のKさんから何度か「一世紀生きてきたからね。」というお言葉が聞かれます。一世紀…、実際に過ごしてきた方の口から出ると、言葉の重みが違います。これからKさんの壮大な一世紀に自分がどう関わっていくのかを考えると身が引き締まる思いです。Kさん、色々勉強させていただきます。
 ところでKさんはいい意味で101歳とは思えません。多少足元がふらつく事はありますが、矍鑠(かくしゃく)と歩くお姿や鏡を前にきちんと身支度を整える様は、自分の100歳像を覆すものでした。何と言いますか、5年後もお元気な姿をイメージ出来るほどに心身ともにしっかりしていらっしゃいます。もしかしたら、ここのんびり家から男性の世界最高齢者が誕生!なんて日がくるかもしれません。

10:26 | Posted by kimisanchi

【俄然、無敵です!!!】  のんびり家3F 伊藤

2020年05月26日 | のんびり家::のんびり家 3F

 みなさんお久しぶりです。のんびり家3階の伊藤です。新型コロナウイルスが蔓延していますが安全にお過ごしでしょうか。緊急事態宣言に伴い外出自粛も続いています。
 一日も早い新型コロナウイルス感染症の終息とみなさんのご健康を心よりお祈り申し上げます。自粛期間の為、必要最低限の外出以外は控えて辛抱強く頑張って行きましょうね。
 さて今回のお話しなんですが、のんびり家の入居者さんはとにかく風邪など体調を崩す事がほとんどありません。
 季節の変わり目や寒い時期などまわりでは、風邪が流行ったりするのを聞いたりしますが、のんびり家の入居者さんはみなさん、体調崩しません。えっへん!さすがです!ステキです!無敵です。昔から運動をして、食事をおいしく頂いて、働く。そして今があるという事なんでしょうね。さすがです、強いです、尊敬です、無敵です。
 それに引き換え自分はというと「Haaaaaa」言うのもためらいます。風邪など体調を崩す事は幸いないのですが、この前運動不足だなーと思い近くの土手に珍しくランニングに行くと5分くらい走ったら息切れがものすごい事になり少し歩く事に、落ち着いたのでまた走り出すとその瞬間に足首をひねるという連続技を繰り出す始末です。挙句のはてに筋肉痛です。なんて様です、運動不足です、脆弱です、ガッカリです。あっちなみに腕立て伏せをすると肘がパキパキと音します。(なんでだろ?)
 この話を入居者さんに話したら笑っていました。でもやっぱり元気の秘訣は、笑ったり、お喋りしたり毎日を楽しむって事なんだな~と思いました。
 あらためて言います、のんびり家の入居者さんは俄然、無敵です!!!
これからも一緒に元気に生活して行きましょうね。

10:26 | Posted by kimisanchi

【年齢を重ねて】  お寺のよこ 伊藤

2020年05月26日 | お寺のよこ

 私事ですが、つい先日誕生日を迎えました。50代後半になりました。
昔から母と話をしているとよく「私の歳になったらわかるわよ」と言われることがありました。若かった頃の私は「そんなものかな?」程度に考えていました。その言葉の意味の深さまで考えたことはなかったように思います。
 しかし、今、この歳になって母と話をする時に、あいかわらず母は「私の歳になったらわかるわよ」と言い、それを聞く私はつくづく「本当だな」「きっとそうなんだろうな」と思うようになったのです。
母が50代の時に私に話していたことはこういうことだったのだなと、この歳になってようやく理解できるようにもなったのです。
ただ、現在の母は80代、私自身が80歳を過ぎなければ、今の母の気持ちに共感、同感は出来ていないかもしれません。でも若かった頃の私ではなく今の私ならその話の内容を真剣に考え、その話が悩みや悲しい出来事であれば、どうしてあげることが母にとって一番良いのだろうと何時間も何日も考えて、母に話しかけたり行動に移したり出来るようになってきたように思っています。
「お寺のよこ」には、母と年齢的に近い方や少し離れている方もいらっしゃいますが、皆さんの話されている内容や気持ちが加齢による物忘れや認知症になられていらっしゃる方だとしても、私はその方と一緒に共感して、一緒に考えて、一緒に解決していくことが今、私に出来る支援の中のひとつであると思っています。
母の話の中にも、「お寺のよこ」のご入居者皆さんのお話の中にも人生の先輩として勉強させていただけることや、人間ひとりひとり違う人生を送ってきて、いろいろな悩みや問題を解決されてここまで生きてきたのだなと思うことがよくあります。人生の先輩のお話には深みがあり、悩んでいる私の助け船になり、生きていく上でのヒントや人との関わり方などたくさん教えていただいています。
十人十色と良く言いますが、皆さんの話はさまざまで楽しくもあり、悲しくもあり、その方の人生だったのだなと本当にそう感じています。私はまだまだ50代後半、これからも先輩方の話や助言を聞いて日々勉強です。

10:26 | Posted by kimisanchi

【今、出来ること】  きみさんち 金井

2020年05月26日 | きみさんち

日ごろの衣類の洗濯を純石鹸で始めた10年くらい前の話しです。子どものアレルギーで市販の洗剤が使えず、友人の勧めで昔ながらの純石鹸での洗濯を試すことにしました。
泥汚れもよく落ちるしで今では愛用品になっていますが、当時は石鹸をよく泡立てないと衣類に残ったりして面倒だなと思ったりもしていました。そんな時にいっしょに野菜を売っていた石鹸愛用の年配の女性に、何であなたは石鹸を使い続けているのですかと聞いてみたことがあります。
彼女が言った言葉は、少し過激なのですが「私は銃を持って困っている人を助けるため戦いに行くことはできないから、今自分に出来ることはやることにしている」というものでした。水質汚染など環境問題に常に敏感で熱く語る彼女らしい言葉でした。自分ひとりがやっていることに意味がないと思うのでなく、出来る事をひとりでもちゃんとしていくことが大切ということだと思います。

昨今ウイルス性肺炎のため、人との距離を保ちましょうなどいろいろなところで言われています。こんな時あの人なら自分が出来る事を迷わず貫いて行っているだろうと思います。
きみさんちのテレビでもよくニュースを見ていますが、見ていたAさんがポツリと「じゃあ、私達は出掛けなければいいのね」とつぶやいていました。さすが大正・昭和・平成・令和と時代を生き抜いてきた女性です。出来ることをすばやく判断されていました。

10:25 | Posted by kimisanchi

【早いですね】  のんびり家3F 新宮

2020年05月06日 | のんびり家::のんびり家 3F

今年は子年。良いことも悪いことも増える年のようです。
なので、ハードルを低くして毎日良い日だったと実感したく、「靴を揃える。服のブラシ掛け。食べる前に手を合わせる。」と今年の目標を立てました。
靴のお陰で外を歩けたことに、ありがとうと足元から整える気持ちで手で持ち揃えています。
立春過ぎ、映画館でいただきますと手を合わせホットドックを食べると同時に斜向かいの小さい子供が小声で「あのおばさん。いただきますしてたよ。」母親「日本人はお食事の時はいただきますして食べるんだよ。」子供「食べ終わったら、ごちそうさま言うのかな、あのおばさん。」そうですよね、食べ終わった時は手を合わせてが抜けてました。この日も多き気付きがありました。この日から今現在も、ご家族様も面会自粛の状況です。いつも細やかなご配慮に、いつも以上に感謝の思いでいっぱいです。日常些細なことですが感謝の気持ちを日々持つ為に出来ることをかたちにして続けていきます。
スタッフNさん、いつも話を最後まで聞いていただきありがとうございます。Iさん、いつも土壇場で力を発揮されていること頼もしいです。Yさん、指摘にいつも新鮮さを感じています。Iさ
ん、臨機応変な対応いつも助けて頂きありがとうございます。
Mさんいつも朗らかで明るくなります。

10:27 | Posted by kimisanchi

【信じる力】  お寺のよこ 倉澤

2020年05月06日 | お寺のよこ

「寝床につくときに翌朝起きることを楽しみにしている人は幸福だ」スイスの思想家カール・ヒルティの言葉です。明日目覚めることが出来たらそれだけで楽しい。それだけで十分。それだけで有難いと思えることは、どんなことにも可能性があると信じる力があるからではないでしょうか。先日居間のソファに座っていらしたTさんが、まついだの車が迎えに来るんだよ。と言いながら玄関の方へ向かいご自身の靴を履いて扉を開けようとしておられました。残念ながらお迎えの車が来ることはありませんでした。Tさんは日中に限らず夜間帯も2階の居室と居間を行ったり来たりされることもあり認識力の低下が顕著に見られるようになりました。ある日の午後、私に一生懸命やってるね。ここに座りなさい。こうやって目を瞑るといいよと教えてくれました。Tさんの言われた通りにソファに座り目を閉じると心が落ち着きました。
そうかぁ~Tさんはこのソファに座ることで(最近は横になられることが多くなりました。)一瞬でも安心感を得ることが出来るのかなと実感しました。そして、いつの日か生まれ故郷の松井
田町(群馬県)に帰ることが出来ると信じてお迎えの車を待っているTさんの思いを大切に過ごしたいと思いました。

10:24 | Posted by kimisanchi

【朝顔が咲きました!】  のんびり家2F 石川

2020年05月06日 | のんびり家::のんびり家 2F

Aさんはひとりで動く事ができなくてベッドでの生活です。
余り声を発する事はないのですが、時々「おはよ!」と返事をしてくれるので、何かと話し掛けながら介助をしていました。
特に朝になると「Aさんおはようございます!」とカーテンを開けて「いい天気ですね!」や「今日は七夕ですよ!」と、お天気の事やその日の出来事を話し掛けたりしていました。
2年前のある夏の日の朝、いつもの様にAさんの部屋のカーテンを開けると、ベランダに濃い紫色の朝顔が3つ咲いていました。
「Aさん!朝顔が咲いていますよ!見えますか!」とベッドの上半身を少し高くして話し掛けると、目をぱちぱちさせて、何も言わずにじっと外を眺めていました。
時が流れてまた夏が来ました。いつもの様にAさんの介助をしていましたが、もやもやした気持ちのまま数日間過ごして気が付きました。夏なのに何故か朝顔が咲いていなかったのです。「Aさん今年は朝顔が咲かないですね」と、いつもの様に介助をしていると、真っ黒な澄んだ瞳で私をじっと見つめてきました。(朝顔を気にしているのは私だけでAさんは興味ないのかな?)と少し寂しくなっていました。
ある日、Aさんが入浴している間にベッドメイキングをしながら何となく外を見ると、ベランダに濃いピンク色の朝顔が2つ咲いていました。普段介助している私からは少し見えにくいのですが、ベッドの上半身を高くするとAさんからは良く見える所に咲いていたのです。
私の顔をじっと見つめてきたのは、もしかしたら「朝顔は今年も咲いているよ!」と言っていたのかもしれません。
その数日後、Aさんは体調が優れず入院してしまいました。
痰が絡んで咽ていたら慣れない手つきで吸引をしたり、Aさんの身体がベッドの端に行ってしまっても力が無くてベッドの中央に戻せなかったり、パット交換が手早くきれいに出来なかったりと、私が介助する事でAさんに負担を掛けていた事も多々あったと思います。それでも最後まで一緒に居られたら…という気持ちはありました。
医師や看護師からの指示があれば、介護士でも医療的な事をする事が出来ますが限られていますし、Aさんの体調面を考えるとここでは限界なのかな…と。
Aさんとの事を考えると『介護士って無力だなぁ』と思いました。
Aさんが入院して暫くしたある日、出勤してくると玄関に朝顔の花が落ちていました。その朝顔を見ていたら、Aさんから「頑張れ!私の事忘れないでね!」と言われている様でした。
介護の世界は毎日変化があって、のんびりしている私には追い付かない事ばかりですが、世の中が落ち着いたら新しい施設で過ごしているAさんに会いに行きたいです。
そして、朝顔を見てAさんが私の事を思い出してくれたら嬉しいです。

10:23 | Posted by kimisanchi

【ハミングの行方】  きみさんち 松林

2020年05月06日 | きみさんち

「んーんーんー、んーんーんー。んんんーんんんーんーんーんー」。
ある入居者さんの奏でるハミングの音です。
元々は、体操をしながらの掛け声「イチニーサンシー、ニーニーサン…」だったのですが、何時の間にか体操をしなくなり、ハミングだけが奏でられる様になりました。
では、どのタイミングでそのハミングが奏でられているのかと言いますと、常に、であります。
雑誌を読みながら、玉葱を切りながら、洗濯物を畳みながら、歩きながら、そして、食事を摂りながら、、、と、常になのです。
ご本人が普通にされている事ですので何も言えませんが、一日仕事を終えて帰宅し、子供をあやす時に「んーんーんー、んーんーんー」と、無意識にそのハミングを奏でている事があります。かなり脳内に浸透している様です。
そんな常なるハミングですが、聞かれない時があります。
寝ている時と、話をしている時。
そして、何か気に入らない事があった時には、ぶつぶつと文句を唱えているのです。
ですから、ハミングを奏でられている時は、健全な精神状態の時なのでしょう。
家に持ち帰るくらい、我慢致します。
そんな入居者さんが、ある夜、泣きながらスタッフルームを訪ねていらっしゃいました。
理由を伺うと、既に亡くなられている旦那さんですが、現在、病院に入院しているという思いになってしまったらしく、早く会いに行きたいと泣きながら訴えられています。
どんな病気なのか、何時から入院しているのかなど、一通り話を伺い、明日、朝一番に後見人の方に連絡をしますと話をしました。
すると、とても安心された様子で居室に戻って行かれました。
さて、その時、どうして安心されたと分かったのでしょうか。それは、もうお分かりでしょう。その後姿からハミングが聞こえてきたからです。
「んーんーんー、んーんーんー」
私は、その後姿を見届けながら、思わず笑ってしまい、笑いながら安心して夜勤の仕事に戻りました。
心の安定はとても大切なものですね。

10:21 | Posted by kimisanchi

【編集後記】  林田

2020年05月06日 | 編集後記

みなさん、新型コロナの猛威が巷を席巻していますが、皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
巷は、ゴールデンウィークですが、自粛でおうちでゆっくりしてらっしゃる方も、ストレスがたまってたまりませんと言ってらっしゃる方もあると思います。
それは、入居者さんたちも同じで、買い物や3密の場所へ出かけられないためにストレスがたまっていらっしゃる姿は、何とも心が痛くなります。
このような、流行性の肺炎を伴うコロナウィルスの蔓延は、皆様も初めてのことですが、私たちの法人も初めての体験です。何か対策を、と考えても手洗い・マスクぐらいが関の山で結局は人ごみを避けるぐらいの予防しかありません。
そして、入居者さんたちを支えている職員は、毎日電車で通っているものばかりで、その予防策の手薄さの中で働き続けてくれています。テレビで、医療従事者の話はよく出ていますが、薬剤師、介護職、訪問看護士・相談員などのことも、取り上げてほしいです。
肺炎は、高齢者がなると死を予感させる病気となります。その高齢者を日々支えている人がいることが、本当に真剣に考えられているのか。この世の中ゴールデンウィークの中、問いただしてみたいと強く思います。

10:19 | Posted by kimisanchi

【こんにちは】  のんびり家2F 池田

2020年04月07日 | のんびり家::のんびり家 2F

この記事を書かせて頂いてもう3回目になります。今年の3月までに色々なこともありました。
 この仕事にも慣れてきたかなーと思う事もありましが、時々起こるアクシデント等にあった時に、まだ少しパニックになってしまう事もあり、まだまだ出来ていない事もありますし、周りからもまだまだだと言われてしまいます。声を掛けなくていいところで声を掛けてしまったり、手を出さなくっていいところで出してしまったりしてしまいます。
 今はコロナウイルスのせいで中々外出が出来ませんが、Kさんはとにかく外に出たいお方なのでついていくのが大変です。1人でも出掛けてしなう事もあります。外食も好きで近くにある王将に自分から餃子を食べたいと言ってくることもあります。物知りでもあり自分たちが知らない事を良く話してくれます。
 Aさんはどことなく自分の祖父に似ています。良く食べる所やお酒を飲むところなどはそっくりでしたし雰囲気がそっくりです。Aさんは3月まで入院していたのですが、入院を感じさせないくらいご飯を良く食べています。
 皆さんもコロナウイルスに気を付けて、手洗いうがいを忘れずにするようにしてください。

15:25 | Posted by kimisanchi

【私事で申し訳ありませんが・・・】  きみさんち 田中

2020年04月07日 | きみさんち

新型コロナウイルスが猛威を振るっている最中、桜の便りもちらほら聞かれるようになりました。
この号が皆様のお手元に届く頃には、コロナ・インフル・ノロ等、流行病と称される物が休息に向かうことを祈りながら田中家では祖母が元気に100歳を迎えることが出来ました。
私がきみさんちで働き始め11年という月日が流れましたが、その中で関わりを持たせていただいたご入居者さんの中に100歳を迎えられた方が何名かいらっしゃいました。
その時は他人事のように「すごいね~」と言うばかりでまさか自分事になろうとは思ってもいませんでした。
100年の重み・・・
戦争で家族・友人をなくしたつらい過去がありました。
千葉の田舎から勝手分からず東京の祖父の元に嫁ぎ姑さんと折り合わず苦労したこともあった様子。
子供も嫡男が出来ず姑に嫌味を言われながら生活していた時期もあった様子。
私が生まれ、ハイハイしながら曾祖母の寝室に入り込みお腹の上に乗ってしまい散々嫌味を言われてえしまった事。(これは根に持たれたらしく、何度も話してくれています)
皆、祖母が私に積年の思いをぶつけるがごとく、食事やお茶を一緒に飲んでいる時に話してくれる事柄です。
「我が生涯に一辺の悔い無し」どこかで聞いた事があるような言葉ですが、何かやり残したと思うことがあるか祖母に尋ねたところ、お前に教えていくから何にもないと言い放ち、明日いなくなるからお前に教えとくとお寺のこと、ご先祖の供養の仕方、食べ物の味付け等、何度も何度も同じ事柄を説明してくる有様です。(笑)
明日いなくなるから・・・何十年前から聞いている言葉でしょうか?
もう耳たこだよと思いつつ一人また一人と自分の周りから居なくなってしまう友人達の代わりに家族である私がこれからも聞いてあげようと思います。
あと何年続くやら・・・・!

15:25 | Posted by kimisanchi

【編集後記】  林田

2020年04月07日 | 編集後記

美しい桜が咲き、暖かい日が多くなってきましたが、新型コロナウイルスで自粛のモードが強くなり入居者さんたちにもご迷惑をおかけしています。
 このような時は、少しほかのことを考えてみましょう。
 人は、なぜイライラするのか。
 これは、各事業所の中で研修をしているところでもあるのですが、深呼吸や6秒間怒りの感情を抑えて対応する。と言う方法を取っています。
 ですが、まだ足りないと思います。
 私は、やはり諦念と言う概念を理解すべきだと思います。この諦念と言う概念は、諦めとは違います。
 入居者さんの生活に大きく入り込み、それを左右する私たちの仕事は、やもすると、自分たちが入居者さんを思い通りに動かしているような気になってしまいます。そのような考え方を捨てて、まずは、入居者さんたちが何をしたいのか、何をしたくないのか、何をしなければならないのか。を正確に知っておく必要があります。
 そして、一人の人間が生活しているという自覚を持って、その方の生活の支援を行う必要があります。このことをしっかり考えて、人と向き合えば、そこにあるのは、説明と同意の連続です。一人の人間ですから、思ったようにならないことなど山ほどあります。ですが、それを焦らずに繰り返していけば、その入居者さんと意志が通じ合い、こちらのことを理解してくれるようになります。
 この状況になるまで、長い時間がかかりますが、それを目指して私たちは日々苛立たずに頑張っていくのだと思います 。

15:25 | Posted by kimisanchi

【父をお風呂に】  のんびり家3F 松山

2020年04月07日 | のんびり家::のんびり家 3F

今回はプライベイトなことを書かせていただきます。
私は山形出身で実家には、80代半ばの年老いた両親とバツイチの弟が一緒に住んでいます。
数年前から、父と母がしばしば救急車で運ばれるようになりました。そして父は5年前に間質性肺炎になり余命5年と宣告を受けて今年で5年、母が老老介護をしています。
その母が半年前に腸閉塞で救急入院、手術をしました。そして、その3か月後に癒着を起こして再手術。そんなこんなで、2度、父の世話をするために長めに帰省した時の出来事です。
要介護3の父にはいつも、看護師さんが週2回、入浴のサポートにきてくださっていたのですが、父の容体が進行し、家の風呂に入るサポートは、看護師さん一人では難しくなりました。仕方がないので、浴槽を持って来ていただく訪問入浴をお願いしたのですが、少し時間がかかるとのこと。そこである日、私と退院したばかりの母で父の入浴のサポートすることにしました。大人になってからは、初の父の裸との対面です。スポーツマンでゴルフと麻雀が大好きで、誰に対しても偉そうで負けず嫌いで頑張り屋、そして何より頑固な父。そんな父でしたが、年老いて病に伏し、食事もままならないその肉体は、本当に弱々しく、骨と皮だけで…。それを目の当たりにして、ずっと心配をかけ通しで、まだなんの親孝行もできてない自分を振り返り、とても切ない気持ちになってしまいました。そして今からでもなんとか親孝行しなくちゃ!という気持ちが湧き上がってきたのです。まずは、愛情いっぱいに育ててもらったことへの感謝、親孝行できていないことのお詫び、そして父が少しでも楽に最後を迎えられますようにと、祈るような気持ちで足の指から頭の先まで丁寧に身体を洗わせてもらいました。そのことをきっかけに父の顔から私への物申したい気持ちが消えたような気がします。お父さん、自慢できるような娘じゃなくてごめんなさい。でも私は大好きだからね。これからはできるだけ頻繁に山形に帰るね。間質性胃炎は苦しいと聞くけれど、どうかどうか、苦しまずに旅立つ日を迎えることができますように。

15:24 | Posted by kimisanchi