美容院に行った次の日に出勤をして、居間で入居者さんと話しをしていると突然に「髪切ったの?似合ってる!!」と言われました。気づかれるとは思いもしなかったので正直驚きました。
小さな変化にも気づかれるということは普段から見られていることを再認識しました。
気づくことによって先のことが考えられる。前もって準備も対策も出来る。この気づく力は入居者さんと一緒に生活していく中で大切なことだと改めて入居者さんに教えてもらいました。
2012年11月10日 | のんびり家::のんびり家 3F
美容院に行った次の日に出勤をして、居間で入居者さんと話しをしていると突然に「髪切ったの?似合ってる!!」と言われました。気づかれるとは思いもしなかったので正直驚きました。
小さな変化にも気づかれるということは普段から見られていることを再認識しました。
気づくことによって先のことが考えられる。前もって準備も対策も出来る。この気づく力は入居者さんと一緒に生活していく中で大切なことだと改めて入居者さんに教えてもらいました。
2012年11月05日 | お寺のよこ
10月17日、お寺のよこでは日帰り旅行に行ってまいりました。今年もみなさんお元気に参加されてバスに乗り込み出発です。このところ、外出の機会が少なくなっているTさんは9時過ぎまで「留守番しているから、行かないわ。」と布団にもぐっておられましたが、バスに乗られると昨年同様に、バスからの景色をながめながらご機嫌に職員との会話がはずんでいます。TさんやSさんの話し声を、心地よく聞きながら、あっという間に昼食場所の東京プリンスホテルに到着しました。ホテルで、ご参加くださったご家族と合流しました。
昼食はビュッフェレストランです。食事を取りに行ける方は、各自好きなものを盛り付けて来られました。メインは、ローストビーフやカニなどがありましたが、鶏のから揚げを山盛りにもって来られる方や、パンばかり盛り付ける方など… 無欲なのか、どん欲なのか。好きなものを、好きなだけ食べられて、主菜からデザートまで盛りだくさんのとても楽しい昼食でした。
昼食後は、東京タワーの大展望台に行きました。午後からの雨で景色は幾分曇っていましたが、150メートルから見下ろす景色は高層ビルが多くなったものの、何度か見たことのある懐かしい景色だったのではないでしょうか。
その後は館内で、自由行動となり各自、蝋人形館・おみやげタウン・フードコート・似顔絵コーナーなどで、わずかな時間でしたが、ご家族・職員と楽しいひと時を過ごすことができました。
私自身、お寺のよこで働き、初めて利用者の方と2人で浅草に外出したときには緊張しすぎて、Kさんとの食事も、何も食べずにKさんが食べているのをずっとながめていました。
帰宅の報告を上司にメールですると、「ハプニングも利用者の方と一緒に乗り越えて、一緒に楽しめるようになって下さい。」との返信に、自分が本当に楽しまなかったら、一緒に行った相手の方も楽しいわけがないと、当たり前のことなのですが、改めて考えさせられました。
私自身では今回の旅行は、明日も同じコースで行きたいなと思うくらいに楽しかったのですが… 同行させていただいたSさんには楽しんでいただけたのでしょうか?
2012年10月23日 | きみさんち
最近の思わず笑ってしまった話をしようと思います。きみさんちでの一コマ。
女性入居者さんOさんです。
暑さもあり、なんだか動くのが億劫な様子が最近よくみられます。この日は買い物に誘うと乗り気。
「よっしゃ!行こうか!」と玄関まで元気に歩いていると急に動きが止まり曇った表情に…
足でも痛いかと心配する私。よくよくOさんの視線の先を見てみると、玄関まで強い日差しが届いていてなんとも暑そうな光景が・・・。
Oさんがふと口にした言葉は「なんだか足がだりぃ。」と。
え?!!つい数秒前まで活発に動いていたのに!(笑)
裸足のOさんに靴下大丈夫?と聞くと嬉しそうに部屋に戻っていきました。
それも足のダルさを感じさせないほど軽快に!!
その後もちろん買い物に行っていましたが、なんだか思わず笑ってしまいました。
それともう一つ。
男性入居者さんのENさん。新聞などに字が読みづらいと老眼鏡を作り届く一週間前の出来事。
外出しないか尋ねると「いやぁ眼鏡がないと見えなくて外は危ない。」と断られてしまいました。
ん??よくよく考えてみると・・・
「今回作ったの老眼鏡だから!!それしても遠くはみえないよ。」と思わず、もう一人のスタッフと突っ込みをいれると満面の笑みで「知ってるよ」と。
うまいこと断ってくるENさんに、いつも頭フル回転させられる堀内でした。
2012年10月10日 | のんびり家::のんびり家 2F
こんにちは、今回でどっこいしょを書くのは二回目です。のんびり家での生活は七ヶ月を過ぎ、初めの頃には中々難しかった入居者さんとの気楽な「お喋り」がやっとできるようになってきたことを楽しく思っています。顔を覚えてもらえるとは、そこにいることが自然だと捉えていただけることに繋がるでしょうし、お互い話しかけやすくなった半年以上という時間は人を変化させていくなと感じます。
そして私がのんびり家に来てから変わったのはお互いの距離感だけでなく、入居者さんの身体の状態でもありました。お料理が好きで、積極的に台所に立っていたMさんです。
Mさんは5月に体調の変化が起き、右半身の麻痺が見られるようになりました。ご本人も「どうしてこうなっちゃったのかしらね」と気落ちした内容をたびたび口にしました。しかし、人の身体とは凄いもので、当初やや困難だった歩行が軽い支えで歩けるようになり、最近は右手に玉葱や人参を持って左手で皮を剥く作業なども行います。徐々にですが、やればできるようになっていく、という感覚はきっとMさんの自信になるのだと思います。
夜勤中、眠たそうだったMさんに「もう夜も遅いですから、寝ましょうかね」と声を掛けると「あなたがまだ起きているのに寝られないわよ」と心配そうな表情で語る日があり、朝に目覚めて私の顔を見た途
端「あら、今日は学校行かなくて良いの?」と笑いながら言う日もありました。Mさんから見た私はきっともの凄く子供に見えるのだろうな、と思いつつも、今では表情豊かに、前向きになっていく姿に一緒になってお喋りしては笑ったりする毎日です。
2012年10月10日 | のんびり家::のんびり家 3F
のんびり家に勤めて1年…そして、この夏入籍し、新たな人生の門出を迎えた山浦です。
そんな自分と同じく8月よりのんびり家の3階で新生活を送る事になった入居者Kさんについて今回は書かせていただきます。
Kさんは小柄でガッシリした体格の男性です。入居された初日から、ご飯はどんぶり飯!寝る時はパンツ一丁!
うん!まさに男の中の漢、最近の言い方に変えるならワイルド(だろぉ)な方です。
そんな豪快そうなKさんですが、元々デザイン関係のお仕事をされていたとの事で、実は几帳面でとても繊細な方なんです。
ご入居された際、Kさんがデザインされた物を幾つか持って来られました。
駄菓子などのパッケージに使われていたデザイン画、女性の顔…等等…その中に漫画があったのです!!漫画にはかなり精通している自分ですが背景もきちんと描かれており、スクリーントーン(影や柄などに貼る細かい点々)も綺麗に貼ってあったのです!!
柔道技を操るハードボイルドな刑事の物語、本格派ボクシング物語など。分かりやすい設定と主人公とお色気のあるヒロイン魅力のあるキャラクター達。更に、デザイン関係のお仕事をされていたので新聞も普通にご覧になっているのかと思えば、よくある新聞の一番下にある広告の欄を見て「これは明朝体だろ、こっちはゴシック体」など印刷の際の文字の形などを細かくご覧になっています。
そんなKさんと会話をしていた際「ここが本職の方だなぁ」と思ったのが、何気なく漫画を見せてもらおうと「Kさんの書いた漫画見せてください」とお願いをすると「漫画?そんなのないよ」との事…この時、自分の中で閃きこう返しました「すみません、そちらにある原稿を見せてください」そうしたら「この原稿ね、いいよ」と快く見せてくださいました。確かに、ご自分の作品ですし漫画や絵と言うくくりではなく全て「原稿=作品」って事なんだと、改めてアーティストな方なんだと思い知らされました。
まだ入居され間もありませんが、Kさんの事をもっと知り、沢山の出来事や思い出を作りながら支援が出来ていければと思います。
2012年10月05日 | お寺のよこ
早いもので、6月に「お寺のよこ」に入職してから4ヶ月目に入りました。
介護の世界は全くの未経験で、見るもの聞くもの全てが勉強の毎日を送っています。
これまではパソコンに向かう事務系の仕事しか経験がなく、正直申しまして「私でも大丈夫なのだろうか?」と不安でいっぱいでした。
「お寺のよこ」では9名の入居者様がいらっしゃいますが、最初は名前と顔を覚えるのも大変で、呼び間違えたりすることもしばしば・・・。9名分の食事を作るのも四苦八苦で「ご飯は何合炊けばいいんだろう??」と頭を悩ませたりしました。
そんなこんな試行錯誤の連続で、あっという間に最初の1ヶ月が過ぎ・・・だんだんと周りが見えてくるようになると今度はまた違った疑問や悩みが出てきたりと、精神的にも肉体的にも目まぐるしい日々を送っている現状です。
そんな中、ある夜勤中の出来事でした。夜寝付くのが遅い入居者Kさんのお部屋へ伺って世間話をしていたのです。Kさんに「大変な仕事よね、よく頑張ってると思うわ。今は苦労することも多いと思うけれど、いつか必ず良い思い出になる日がくるわよ。」と仰って頂いたのです。思わぬ励ましの言葉に感激して、夜勤の疲れも吹き飛びそうになりました。
まだまだ未熟で勉強しなければいけないことばかりの私ですが、こういう小さな喜びに出会うと「頑張らなくちゃ・・・」と元気をもらえます。
これからも沢山の壁にぶつかることがあると思いますが、入居者の方々に「お寺のよこ」で心地よく過ごして頂けるように努力していく所存でおります。
今後ともよろしくお願いいたします。
2012年09月23日 | きみさんち
お久しぶりです!きみさんちの関西の人 堀です。半年経って原稿がまわってきました。なにを伝えたいかと考えたところ、ここ最近の私の出来事を書きたいと思いました。
実は、7月中旬に腰を痛めました。理由が また一般的でないのですが…
休みの日に ちょっと見栄えを良くしようと思って、スキニーパンツで きみさんちの会議に出席したところ、腰や膝が痛くなり、早めにお風呂支援用の半ズボンに履き替えたのですが そのまま悪化してしまい 帰る頃には ほぼ動けなくなったのです。
歩けないのに自転車は乗れて、家の近くの整形外科へ飛び込みました。名前を呼ばれても 立てなくて、レントゲンを撮るにも寝れなくて、なんとか横になっても反対を向けなくて…
「なにこれー」ってずっと言ってました。
家に帰ると すぐリーダーに電話しました。私は翌日 夜勤だったので、相方のリーダーは就寝に介助が必要な方の就寝支援をすべて行ってから帰ってゆきました。
女性入居者さんは、杖を貸してくれました。いつも出来る雑用に苦戦していると、入居者さんが玄関を開けてゴミ袋を外のポリバケツに入れて下さったりしました。
毎日毎日、先輩方の力を借りて、入居者さんに「年寄りだなー!」と心配されて護られながら日に日に出来る事を一つずつ 一つずつ取り戻していきました。
ちょうど1ヶ月が経った今はすっかり痛める前に戻る事が出来ました。身体は、一ヶ月前と同じです。でも、こころは一ヶ月前とは違うのだと思いました。
実は、去年の春あたり同じように腰を痛めた事があったんです。
また理由が一般的でなくて、仰向けのまま寝返りもせずに寝ていたのか朝起きたら、腰がとても痛かったんです。
その時もすぐ夜勤があり、入社して3、4ヶ月の私は やっといろいろ出来るようになってきたところだったのにそれをいっぺんに失って、トイレで入居者さんのお尻をあげる事が出来ずに、入居者さんの居るおトイレで大泣きしていました。今回は、泣きませんでした。
それは、思ったんですが、私は一人ではなくなったんです。
スタッフはチームで動いていて、だからこそ 入居者のみなさんの為に協力し合います。恐らく、去年は まだ入る事が出来ていなかった輪の中に、今 私は居るんだと思います。だから入居者さんの安全の為に「たすけてください。」が言えました。そして、みんな 助けてくれました。
腰バンドを巻いているスタッフも、腕を痛めているスタッフもみんな、助けてくれました。回復できたのは本当に、助けてもらえたからだと感謝しています。今月の きみさんちの会議で お礼を伝えようと思っていました。
でも、どっこいしょ原稿の順番が回ってきましたので こちらで先に書いちゃいました!
この一ヶ月、ご迷惑をかけてしまったけど「本当に私はここに居るんだ」と言うアイデンティティーまで獲得出来た気持ちです。本当に感謝しています。
ありがとう!きみさんち。
これからも成長していけるように、頑張りますのでふつつか者ですが どうぞ宜しくお願い致します。
2012年09月10日 | のんびり家::のんびり家 2F
お久しぶりですどっこいしょ2回目の登場、鈴木です。初どっこいしょの時に公約した、「1年で10キロ痩せる」果たすべく、先月からジムに通い始めました。1ヶ月経ち4キロ痩せることができました。「よし!もっと頑張るぞ。」
話しは変わりまして、先日Yさんの誕生日企画で「エプソン品川アクアスタジアム」という品川にある水族館に行って来ました。以前から「生き物を見るのが大好き」というYさんのリクエストで企画されたもので、いざ水族館に入った際には、大きな水槽に泳ぎ回る海の生き物を見て「凄い大きいね」「少しおっかないよ」と驚かれた発言も見られましたが、ペンギンや小さな熱帯魚を見て居る時は目を輝かせながら「綺麗ね」「かわいい」と少しずつですが、楽しまれている様子が見られました。
そんな中で、世間は夏休み真っ最中、都内でも人気の水族館であることから、子供達がいっぱいで「わーわー」「きゃーきゃー」と館内あちらこちらを走り回っています。そんな様子を見てYさんも「うるさいわね、もっと静かに出来ないの」と次第に眉間にしわを寄せて言います。私も「夏休みですからね」と言うことしか出来ずにいました。そしてYさんがペンギンを見ているとき、騒いでいた子供達がYさん見ている目の前を「わーきゃー」言いながら走り過ぎたときでした。Yさんは堪忍袋の尾が切れたようで、子供達に「うるさいよ」と一喝、その様子を見て駆けつけた子供達の母親にも「しっかり親が見てなきゃ駄目だよ」とこちらにも一喝されました。私もその様子を黙ってみている事しか出来ませんでしたが、その後は特に衝突もなく、母親も子供達も反省したようでした。
その時は、私も「Yさん言いすぎでは」と思っていましたが。良く考えてみるとYさんも同じ母親として4人の子供を育ててきた身として母親に子供をしつける事の大切さを伝えたかったのかもしれませんし、今の世の中、こうもはっきりと物事を言う人も少なくなってきた中で、Yさんが子供達の母親に言うということは、人としてとても大切なことなのかもしれません。
その後も子供達の騒がしさを気にしつつも、イルカショーや海中トンネル等を楽しまれたYさん、のんびり家の中では見る事の出来ないYさんの新たな一面が見られて、大成功な誕生日企画でした。
2012年09月10日 | のんびり家::のんびり家 3F
のんびり家3階で皆さんと一緒にお仕事をさせて頂くようになってから既に1年が経ちました。本当にあっと言う間でしたが、振り返ってみると確かに色々な出来事があったことが思い出されます。1年という一つの節目を迎え、介護職のプロとしての自覚を今まで以上にしっかり持ち、これからも入居者さんとの関わりの中で多くの事を学ばせて頂きながら成長できればと思います。
さて、今回はのんびり家3階の入居者さんのHさんについてお話ししたいと思います。Hさんは毎朝誰よりも早く起床されて、皆さんのご飯と味噌汁を作ってくれる「のんびり家3階のお母さん」的存在です。とても早起きが好きな方で、朝の4時台に居間に来られて夜勤のスタッフを驚かせることもしばしばあります。Hさんが就寝されるのはだいたい23時頃ですので、のんびり家3階の入居者さんの中では最も睡眠時間の短い方となります。そんなHさんに毎朝早起きをされて眠くないのか聞いたことがあるのですが、やはり「眠いよ」とのことでした。
また、私が夜勤をしていたある夜のことです。Hさんは深夜の1時を指している目覚まし時計を手に持ち「これ、あってる?」と私に聞いてきました。その時計が正確な時間を示していることを伝えると「あー、これあってるんだあ。」と時計をまじまじと見つめながら二人で笑い合いました。Hさんは、起床する時間のはずなのに時計は1時を指していたため、時計が故障しているのではないかと思われたのでした。実は、この時間の感覚を正確に認識できないというのは認知症の症状の一つであり見当識障害と呼ばれています。この症状は放っておくと生活のリズムを狂わせ体調を悪化させる原因になるため軽く考えてはいけないのですが、夜の1時を指した時計を手に持ち二人で笑い合っていると、これも個性の一つとして受け止め、笑い話で収まっているうちはそれほど深刻に悩むことでもないのではないかと、そんな考えも一方では湧いてきました。
Hさんはごく普通の優しい女性で、入居者さんに対しても優しく話し掛け、色々教えて下さいます。そしてスタッフである私に対しても、片付けをしていると「ご飯一緒に食べよう。」とか、夜勤明けの私に「ご飯(お米)は食べないの?」とか(夜勤明けは食欲無くおかずのみ口にしてます)声を掛けて下さり、Hさんがどれだけ周囲を良く見ているか、その観察力には驚かされます。ある時私が台所に立ち一緒に料理を作っていると、突然Hさんが「私、邪魔じゃあない?」と聞いてきたのです。私はその瞬間「驚いた」というよりは「背筋が凍る思いがした」という方が正確かもしれません。私達スタッフの仕事は、入居者さんに気付かれることなく入居者さん主体の生活(環境)を作り出すことです。にもかかわらず、入居者さんに自分達が邪魔になっていないかと思わせるということは、スタッフの立ち居振る舞いがそれだけ未熟だということです。一方ではそれだけ入居者さんに気配りされるのだからしっかりとした信頼関係が築けている証拠という見方もできなくはありません。しかし、自分の仕事の不手際が入居者さんに伝わっていることは確かですし、何より自分の身のこなしが入居者さんの生活に完全に溶け込めていないことになります。
私はこの1年間入居者さんを「観る」ことばかりに気を取られ、「観られる」ことにはほとんど意識がいきませんでしたが、Hさんの言葉は、その誤りを私に気付かせてくれたのでした。
「認知症の方は何もできない、わからない」という誤った見方があるのは悲しい現実ですが、認知症の方は失われた能力が大きいほど周囲の人々に様々な教えや学びの機会を与えて下さいます。その教えや学びに気付くかそうでないかは、私達一人ひとりの心掛けであると思うのです。
2012年09月05日 | お寺のよこ
後藤と申します。お寺のよこに入職して2ヶ月が過ぎました。
最近では入居者さんに会いにきている感覚で仕事に来ています。
前職では、訪問介護でサービス提供責任者をしており、計画書を作成したりヘルパーさんのシフトを作成したり、利用者さんのお宅に訪問することもありましたが接する機会はグループホームより少なかったと思います。
訪問介護でも認知症の方と接する機会がありました。
不穏になって徘徊していたり、ひたすら部屋の中で探し物をしていたり・・。落ち着いていただくことが難しいときもあり、申し訳なく思うときもありました。
そんなとき、自分を笑顔にさせてくれるものが利用者さんの笑顔でした。若いころの話や趣味の話をしてくださる時の利用者さんの顔はとてもいきいきしていて、その笑顔に自分も元気をもらえました。そして利用者さんを支えられるように利用者さんが生き生き生活できるように自分もがんばろうと思えるのです。
そしてもっと利用者さんと深く関われる場所に行きたい、と思いグループホームに転職しました。お寺のよこで働き始めて2ヶ月がたち、入居者さんの笑顔に元気をもらいながら働いています。落ち込むこともありますが、毎日が楽しいです。これからも頑張っていきますので、よろしくお願い致します!
2012年08月23日 | きみさんち
きみさんち石川です。ご報告があります。
嫁が妊娠しました。僕が、親になるみたいです。
きみさんちでこの事をOさんに話しました。
「楽しみだ、でもしっかりしろよ」と言われました。
本当にしっかりしろよと俺はしっかりしてないからな~…
来年3月の終わりから4月頃には、お父さんです。病院でお腹のエコー写真を撮り、まだ5ミリぐらいで小さな種みたいな子供が写ってました。病院の先生から、「おめでとうございます」とよくドラマで言われるシーンです。僕にも訪れました。「ありがとうございます」と夫婦で言っていました。
自分の子供ができるとゆうのは、なんていったらいいかうまく言えませんが、凄く嬉しいものです。これからお腹のエコー写真を撮りながらどんどん大きくなっていくのを見て、親になるという事を実感していくんだと思います。何事もなく成長してくれと願うばかりです。
色々話しましたが、1つ言える事が無事生まれてくれたら、すごい親ばかになると思います。一緒に遊びまわると思います。これから楽しいことも苦しいことも色々あると思いますが、しっかりしろよお父さん。
頑張ります。
2012年08月10日 | のんびり家::のんびり家 2F
こんにちは。のんびり家で働いて、約1年目になりました。
今回は、感動したことを伝えたいと思います。
7月上旬、私は入居者と(Kさん・Yさん・Tさん)巣鴨まで遊びに行ってきました。
車椅子での電車旅行は初めてということもあり、不安と緊張色々な事をモヤモヤ考えながら外出しました。東大前の駅にて切符を購入し駅員さんに「巣鴨まで行きたいのですが初めてで。」と伝えると「分かりました、では案内します。」と笑顔で対応してくれました。ホームへ下りて車椅子の乗り場を発見。今まで、意識して電車に乗っていなかったので車椅子専用の電車乗り場を見つけた時は感動しました。
巣鴨に着くまで、各駅員さんが親切に対応、電車の乗り降りする時も台のような板を使用して詳しく説明してくれた
おかげで電車移動がスムーズにいきました。しかし巣鴨に着くまでの距離がやけに遠く感じましたね。(笑)巣鴨に着くと車椅子に乗っているKさんYさんTさんの表情がみるみる笑顔になり「懐かしいわ、久しぶりの巣鴨だわ」と入居者同士話しながら笑っていました。
巣鴨周辺を観光しながら買い物や外食をして、入居者と楽しんできました。
帰りの電車では「楽しかった、また行きたいわね」と話しているのを聞いて嬉しかったです。
今日、車椅子の方でも安心してどこまでも電車を利用して行ける事を知り本当に感動しました。グループホームで勤めていなかったらこのような体験で感動する事もなかったのだろうと思います。今回の経験を活かし次に繋げていきたいです。
そして車椅子で電車に乗りどこでも行ける事を知っているようで知らない方もいると思うのでまわりの方に語っていきたいです。
グループホームで1年勤めて決して楽しい事ばかりではありませんでしたが、これからも考え続ける事や学ぶ事、色々な事に興味を持つ事を止めない自分でありたい。
最近、自分の壁にぶつかりモヤモヤしていましたが、また新しい感動ができて良かったです。
2012年08月10日 | のんびり家::のんびり家 3F
Dさんありがとうございました。
6月19日、のんびり家3階の入居者のDさんがお亡くなりになられました。81歳でした。
本駒込時代ののんびり家から2年9ヶ月。こうして年月を書くと短く感じられますがDさんはエプロンを着け「何かやることありますか」の言葉から1日が始まり、買い物の時は率先して重い荷物を持って下さり、時には白山駅前のドラックストアまでお一人で日用品を買って来て下さるなど、スタッフも入居者の皆さんも頼ることが多かった方でし
た。研修に来た方の中にはDさんがのんびり家スタッフだと思われた方も居たくらいです。
Dさんに「いつもありがとうございます」というとDさんは「いやぁ、おじん(Dさんがご自分を呼ばれるときの呼称)歩くの好きだから…」と照れ笑いをされた顔はとても素敵でした。
運営推進会議にはほぼ毎回出席し、おなじみの自己紹介をされ、好物だと仰り夕食におでんと鰤を選ばれることが多かった事(春先は出身地で捕れるホタルイカも良く召し上がっていました)赤提灯のお店を見ると「あなたコレ(お酒を飲む仕草をしながら)いけるんでしょ。行きましょうよ。」とお誘いも受けました。高校野球を見て感動の涙
を流される等、過ごした年月は短いですが沢山の思い出があります。
葬儀の日、棺の中には愛用の帽子とエプロンが納められていました。ご家族の方が「いつも出掛ける時は帽子を被っていて、のんびり家に居る時はエプロンを着けていたので父親といえばこれと思ったんですよ。」と仰っていました。
今頃、愛用の帽子を被り、大好きなネオン街に繰り出し赤提灯でいっぱい飲んでいることでしょう。
最後に…Dさんから伝授された親父ギャグ使い続けます(笑)
2012年08月05日 | お寺のよこ
子供の頃は自転車で林や用水路に出掛け、虫や水辺の生き物を追っかけていましたが、歳を重ねるにつて、この季節が苦手になってきました。日射し…湿度…そして虫…憂鬱です。
いやでもホントにあっという間に今年も残すところ3分の1となり、そろそろ年末年始の事もちらちら頭によぎるようになってきました。
入社二年目から、ぶなの実の佐久間さんのお誘いで、法人内の獅子舞同好会に参加するようになり、毎年年始にお寺のよこや法人内事業所で、獅子舞を舞っております。と言っても、皆さんがパッと思い浮かべる獅子舞とはちょっと異なりまして、佐久間さんが収集されている、装飾用の15センチ位の可愛らしい獅子頭(この可愛らしい獅子頭が実は観衆の意表を突き、良い「つかみ」になるのです。)を使った、素人っぽさは「味わい」と解釈した獅子舞なのです。佐久間さんと協力して、毎年法人内の事業所を回ってシシマっているのですが、今年は初めて、知り合いの他事業所でシシマいました。完全アウェイの環境の中、幸い事故もなく、大盛況で終える事が出来たのですが、ちょっとしたハプニングもありました。見るからに頑固そうな男性の入居者の方が、「なんだ?こうしてやろうか?」と言い、小さな獅子頭を付けた私の手を裏返し、手首にしっぺをしてきました。その方も本気で叩いてきた訳ではないので、痛くは無かったのですが、びっくりして一瞬思考が止まりました。スタッフがその入居者さんに事情を説明すると納得され、手首(お獅子的には首ですが)を放してくれましたが、さて、この少しはりつめてしまった空気をどうしようか…数秒考え、縄張り争いに負けた犬が、尻尾を巻いて逃げるような感じでシシマってみました。小さな獅子頭が首をすくめて逃げ出し、様子を伺うようにちらっと振り返る。その様子を見て、会場は再び笑い声に包まれ、獅子舞は大盛況で終了し、しっぺをしてきた入居者さんも「ありがとう」と握手をして下さいました。
この様なハプニングやトラブルは、もちろんお寺のよこでの暮らしの中でも存在し、入居者さん同士で解決したり、職員が間に入る事でうまく解決出来たり出来なかったりと様々です。そのような問題が生じた後には、最近は何はともあれ「考える」ことにしています。真剣に延々と問題について考えるのではなく、リラックスした時間のほんの数分、問題について考えてみます。その「日々ちょっとだけ考える」事を習慣にして、考えて考えて、それでも良いアイデアが出なくても更に考え続けます。それを繰り返していると、たまーに今までになかった新しい発想が生まれる事があります。そうしたら今度はそのアイデアが「実践」できるかを考え、無理なく行えるようであればなるべく速やかに実践してみます。この「考え、実践していく力」というものを、もっと高めていきたいと思う、お寺のよこの夏です。
先の獅子舞でのハプニングも、獅子舞研究会の次回研修の課題にしようと思います。また、今年は夏休みの工作よろしく、獅子頭を作ってみようかなーと思っています。福島出身のMさんが喜んで下さるように、会津名産の赤べこを模した、獅子頭ならぬ牛頭?を作ってみようと企んでいるのですが、はてさてどうなることやら…
2012年07月23日 | きみさんち
4月のある日、きみさんちでの何気ない出来事です。
テレビのニュースで“朱鷺の雛が36年振りに誕生した”と報道していました。それを聞いた入居者Oさんが言った一言。
「へ~、尊いな。」
何故か、目頭が熱くなってしまいました。
『尊い』って言葉、中々出てこないと思いますが、その報道にぴったりの言葉だと思いました。
辞書を引くと、『崇高で近寄りがたい。神聖である。また、高貴である。きわめて価値が高い。非常に貴重である。』とあります。
正にそれらを汲んでの的確な一言でした。生命の誕生や死に対して、『尊い』と思う気持ちが言葉で表現できるOさん。どんな命でも、とても尊いものだと、再度、教えられた気がしました。
皆さんの命は勿論ですが、これまでの人生経験、大変尊いものだろうと想像しています。
そんな尊さに、仕事ながらに付き合えている事に感動を覚え、その時、目頭を熱くしてしまったのだと思われます。
そんなちょっとした感動がこの職場にはあります。ちょっとしたものだけど、胸に引っかかる様なもの。大事にしたいなと思います。
私もいずれ入居者さん側になりますが、飾らずに言った一言が誰かを感動させる様な、尊い人物になれたら良いなと思いました。またそんな一言を聞いてみたいなと思います。
Oさんの尊さは、何気ない日常の中にあって、そんな尊さを求めた結果ではありません。死ぬまで一生懸命に生きる過程に起こる普通の出来事の中に尊さが存在しているのです。その歳になったら分かりませんが、今は意識してしまいますね。
尊く生きる為にはどうしたら良いのかを。
意識している内は、尊さとは程遠いのだろうと、うすうす感じながらも。